『ドグラ・マグラ』これは凄い作品です | 斎藤英喜の 「ぶらぶら日記」

『ドグラ・マグラ』これは凄い作品です

ぶらぶら入院日記、続き。

いよいよ本日から本格的な治療がスタート。

お昼すぎから「抗がん剤」の投与。寝ながら、点滴です。

 

同時に「水分」の点滴も。薬が体内に残らずに、尿として出るように、ひたすら体内に「水」を補給するのでした。おかげで、トイレが頻繁…。

 

午後の三時半から本番の「放射線治療」スタート。悪いところを焼き切る、というので、なんか放射線が当たると熱いとか痛いとかがあるのか、と。

まったくなし。痛くも熱くもない。

 

そのかわりに顔面を固定するための「お面」がちょっときつかったので、明日は調整してくれるとのこと。

 

それ以外にも血糖値の検査とか、なんとかの検査とか、で至れり尽くせり、という感じです。

 

それにしても「点滴」をぶらさげたスタンドのこと「点滴棒」っていうのでした。知らなかった。

 

点滴棒をガラガラと押しながら、病院のあちこちを移動。入口の「外来」の患者さんたちのところに出ると、なんか急に「娑婆世界」にもどった感じ(笑)

 

でも点滴棒を押しながら、「ぼくは、ここに入院しているんだぜ」というちょっとした優越感?

 

読書は夢久の『ドグラ・マグラ』の続き。深夜に病室で、読書ランプをつけて読むと、すごいリアル。

スカラカ、チャカポコ、チャカポコ…

 

写真は、病室からの夕暮れ

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点滴棒は、きっと看護師さんたちの内輪言葉。でも笑いました。たしかに「棒」。

 

『ドグラ・マグラ』。恥ずかしながら、まだ読んでなかったのでした。

この際、長期滞在で暇だから…という軽い気持ちで。

いやはや、これは凄い作品ですね。

「祭文」や心霊現象など、民俗学的にも重要。

 

今朝、起きたときに「ここはどこだ」「この左手についてるのは何?」と一瞬思ってしまいました。さすがに「自分はだれなのか」の疑問はなかった(笑)

 

 

 

日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫)