萩原朔太郎『月に吠える』ヨルシカ | 斎藤英喜の 「ぶらぶら日記」

萩原朔太郎『月に吠える』ヨルシカ

話しは変わって…。

最近読んでいた富士川英郎の繋がりで、萩原朔太郎の詩集の最新文庫版を購入。

Amazonで注文したら、とどいた本のカバーがこんな感じ。

 

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あれ、間違って違う本が来たのかと思いきや…。

妻が一目見て「ヨルシカだ!!」と反応。

 

最近、若者たちに人気のユニットで、朔太郎の『月に吠える』へのオマージュを歌った歌があるのでした。タイトルは「夜に吠える」。文庫のカバーは、そのミュージックビデオのアニメのシーン。

 

YouTubeで見たら、音楽もいいけれど、アニメもいい。

ヴェネチアかジェノヴァをイメージする月夜の風景のなかで踊る男。怪盗?ちょっと乱歩ぽい。町の住人たちの影は、みんな動物。これって朔太郎の『猫町』のオマージュ。

 

じつは朔太郎の『猫町』について、江戸川乱歩がブラックウッドの「いにしえの魔術」という作品からインスパイアされたのでは、という指摘をしています(『幻影城』)。

さらにそれを富士川英郎も、肯定的に評価(「『猫町』をめぐって」)。

それでブラックウッドも読んでみた。

という感じで、「ヨルシカ」の歌は、けっこう僕の文学趣味に通ずるものがありますね。