鶴居村 伊藤サンクチュアリ | 道祖神の招きにあひて

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八ヶ岳山麓の山小舎(ヒュッテ)をベースにした、百名山登山、スキー、自転車・鉄道・巡礼の旅、秘湯、自然観察、DIYなどの趣味のブログです。

冬の道東を旅していると、ついつい探してしまうタンチョウ



日本一優雅な鳥だと思います


かつて江戸時代までは北海道全域に生息、冬は本州まで渡りをしていたといわれています。しかし乱獲と明治時代以降の急速な開発により棲みかの湿原を失ったため激減、一時は絶滅したと思われていました。


1924年(大正13年)に現在の鶴居村チルワツナイで奇跡的に十数羽の生存を確認❗


1935年(昭和10年)に天然記念物に指定され、その後1952年(昭和27年)に『特別天然記念物』となります。

ただし、この特別天然記念物への格上げ時点の生息数は33羽に過ぎません。


この頃、地元の小中学校で給餌活動が始まり、1962年(昭和37年)には文化庁が初めて『タンチョウ給餌人』を委嘱し、保護活動が本格化します。


1980年(昭和55年)釧路湿原がラムサール条約に登録され、1987年(昭和62年)には国立公園に指定されます。

同年には日本野鳥の会がここ『鶴居・伊藤サンクチュアリ』を開設しています。


冬の伊藤サンクチュアリはカメラマンの聖地


ここは長年給餌活動をしてきた酪農家の伊藤良孝さんの土地、伊藤さんは自らの農地を提供、日本野鳥の会との協同事業でタンチョウの保護や自然環境を守る活動を続けました!


ありし日の伊藤さん(写真は日本野鳥の会のHPからお借りしました)

『鶴になったおじさん』で有名な高橋良治さんとは別人です😅


時代は昭和から平成へ・・・

タンチョウの保護活動は全国的な注目を集めます。


以来地元の方々の愛情に支えられ、冬場の餌不足が解消されたタンチョウ。

なんと、現在2000羽近くにまで飛躍的に生息数が回復しました。


この日2回目の給餌タイム


冬の間、9時と14時1日2回の給餌があります


主にトウモロコシが撒かれます

明け方、雪裡川の音羽橋辺りから飛び立ったタンチョウが、夕方またねぐらに帰っていきます。
冬の鶴居村を象徴する風景です


タンチョウの寿命は20~30年・・・
ひと度つがいになると一生添い遂げるそうです
⬆️右側のタンチョウの足には識別番号が付いています



釧路湿原周辺に生息するタンチョウの数約2000羽、鶴居村の人口が2485人(2022年12月末)。


鶴の居る村鶴居村


おしまい


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