最近は仕事と生活の調和という意味でワークライフバランスを重視する人が増えています。激務の部署で仕事を面白いと思えない場合は転職を考えてしまう人も少なくない。相談者は25歳と若く、入社してから3年しか経っていない。激務の部署に異動になり、ここで一勝負してやろうというチャレンジ精神が無く、弱腰、逃げ腰になっている。異動のストレスで心身のバランスを崩しているのであれば話は別だが、ちょっと人生を甘く見ているように感じる。これではいけないと思うね。仕事や上司への不満から逃げるように転職すると、転職の度合いに年収が下がっていく人が多い。また上司に恵まれず、努力をしても評価されないと嘆く人もいる。努力は無駄にはならないが、人から評価されるかどう

かは別問題だ。努力や才能を評価してくれない人間が上司になることもある。親と上司は自分で選べないからね。

一生懸命仕事に身を投じて我武者羅にやれば、顔に自信が表れる。そうすれば転職しても相手の会社の人に「なかなかデキる奴だ」と思われる筈だ。人にはオーラみたいなのが必ずある・・・シマジ氏の一言でした。

 

 

先日、豊洲市場を見て来ました。流石に東京都の台所を預かっているだけあって活気に溢れていて、このコロナ感染渦でも喧噪の世界でありました。それでも築地市場に比べると便利さはありますが、ハコモノとはいえ、まだ少しスケールが大きくて、余裕のある敷地が欲しかったように思います。

さて、うなぎ業界はお盆も終わり、とりあえずはいっぷくであります。まだ残暑が続いている8月ではありますが、急激に疲れが増して来ています。天候に悩まされ、コロナ感染爆発に躊躇しながらの真夏の商売でありましたが、我々は、得意先、仕入先に助けられ、無事に夏商戦を終える事ができました。本当にありがとう御座いました。この後、8月24日(水曜日)には日本鰻輸入組合の情報交換会があります。森山理事長曰く、反省会の意見が大いにあるのではとの見解でした。皆さん、今夏は波乱尽くしの商戦であったのでしょうか。

 

 

さてシマジ氏の一言、流石であります。我々の業界では、職人と言われるプロが随分と減りました。特に鰻を割ける人達が居なくなり、夏場はフレッシュの注文が急に増えます。日々注文を頂いているお客さんに対処するだけで、直ぐに手一杯になってしまいます。仕方がないことでありますが、それだけこの業界自体が年老いたと言うことでしょうか。世間では、リモート化、デジタル化と騒がれていますが、まさにアナグロの世界であります。それでもこの業界に飛び込んでくれる若者が居れば、希少な存在であります。ひと昔前の現場では、仕事を盗めと言われ、尋ねても簡単に教えて貰えず、見ながら慣れて覚えたという記憶があります。それでもいつの間にか、プロのうなぎ屋になりました。現場の肉体労働が中心であって、足腰が非常に疲れました。土用の丑時は、3日間程碌に寝ないで動きました。まるで霊に乗り移られたように、一生懸命に働きました。そんな苦労をしても、うなぎ屋は土用の丑を3回経験しないと本当のうなぎ屋とは言えない。そんな風に言われました。それから何度「土用の丑」を過ごしたことでしょうか。まだまだ境地に達していなくて、失敗する事ばかりであります。それでも其れなりに没頭すると、うなぎ屋のプロの味が出て来るようであります。