1990年代半ば以降に生まれたZ世代の若者に注目が集まっている。デジタルに囲まれて育ち、上の世代とは異なる価値観やライフスタイルを持つが、遠からず、それが世の中の主流となる。日経MJの新企画「Zの時代」では、先を読むマーケティングにとって避けて通れないZ世代の気持ちや行動を掘り下げる。

 

 

<屋台のレトロな雰囲気を楽しむ若者たち(東京・渋谷の渋谷横丁)>     商業施設「MIYASHITA PARK」(東京・渋谷)の「渋谷横丁」には、スナックや居酒屋などの飲食店が雑多に軒を連ねる。昭和のクリーニング店などの雰囲気を生かした内装のフロアでは、老若男女が食事を楽しむ。ポスターは斜めにはられ、ゆるい生活感も味わえる。「ちょっとダサかったり、ゆるかったりするのが居心地の良さにつながる」。渋谷横丁を運営する浜倉的商店製作所の浜倉好宣社長は語る。

 

 

「不便で不完全だから、愛おしい昭和」

幼い頃からスマートフォンなどデジタル機器が身近にあったデジタルネーティブのZ世代。昭和の時代にあふれたアナログのモノやサービスは、普段の生活から遠いけど、ちょっと身近に感じる非日常の世界だ。例えばアナログレコード。傷があると音が飛んでしまうレコードは、デジタルの音楽配信と比べると不完全で不便なもの。音楽配信は、何度も同じ音質で楽曲を再生できるが、レコードはその時の状態で音の聞こえ方も変わる。デジタルの世界にはない、一期一会の出合いを楽しめる。

 

 

「コロナ禍で「自分の時間が止まった」

昭和レトロブームには、新型コロナウイルス禍の影響もありそうだ。学生生活が制限されるなど、「自分の時間が止まったという感覚を持っている若者は多い」。未来への閉塞感を覚えるZ世代の気持ちが、活気あふれた昭和への羨望にもつながっている。人工知能(AI)のお薦めで、嗜好に合った最新のボカロ曲や動画を楽しむZ世代。令和も平成も昭和も関係なく魅力的なコンテンツならば、同じように楽しむ。デジタルの生活が、遠かった昭和を身近にした。

 

昭和の風景に若者の気持ち」

一方でスマホでいつでも、どこでも友人とつながるデジタルの生活に若者が疲れているとの指摘は少なくない。「無理なく、自分らしくヘルシーに生きたい気持ちが強まっている」                 日経電子版 抜粋

昭和のレトロの時代とは、昭和で生まれ育った、おじさんとしては当たり前の時代背景でありますが、便利になり過ぎて、現在の若者が暗中模索しているとは・・・・。しかしこの疲弊したコロナ環境下であれば、昭和時代を顧みて頷く点もたくさんありそうであります。我らが鰻屋さんは、どちらかと言うとスローフードであります。腹が減って注文しても直ぐには出て来ませんから、暫く我慢していなければなりません。丁度、昭和の時代に合った食物かもしれませんね。こんな若者が、うなぎ屋さんに押し寄せてくれると嬉しい限りであります。

 

 

昭和時代と言われると、ウナギの買い付けに行った中国を思い浮かべます。行き慣れた台湾とは異なり、言葉も通じず、遥か遠くの異国に居るような錯覚でした。埃紛れの街角の中華店で、とても日本人が食べられない食事を出されて、テーブルを前にして空っ腹で過ごした日々が昨日のようです。当時は冷蔵庫も無い有様でしたから、飲む水も心配で、店頭に置いてある温まったビールを飲みながら、現地の人達と買い付けるウナギの話をしました。それでも仕事だからと割り切り、汚れた街並みのホテルに宿泊していました。しかし、経済が豊かになると一流のホテルが乱立するようになり、高級なホテルに泊まり、食事も美味しい中華料理を味わうことができました。特に飲茶・点心は大好きな料理となりました。風情のある中華店で、丸いテーブルを囲んでプアール茶を飲みながら食べる朝食は嬉しさの極みであります。多くの会話が響く喧噪の中、感染に惑わされずにゆっくりとまったりと料理を味わいたいと思います。

 

 

さて、シラス採捕も残り僅かになりました。大方の予想通り本年は不漁でありました。現在、日本が9.3t、中国が5t、台湾が0.5t、韓国が1.2t(4/4現在)凡そ、16t。最終的には、日本、10~12t、中国10t、台湾1.5t韓国3t、合計24.5~26.5t程は池入れされるのではと想定しています。現時点では、これからの中国の捕獲量に期待するしかありません。かつては韓国産、北朝鮮産とシラス鰻の採捕が期待できましたが、最近はさっぱりであります。最近、風の便りで、エジプト、ナイル川の天然うなぎがEUに輸出されていると聞きました。かつては日本でも輸入したと思いますが、そろそろ、銘柄を外したウナギでも好いように思いますが、如何なものでしょうか。中国にはアメリカ産ロストラータ種のウナギが多く養殖され、ジャポニカ種に近い味の鰻になったようであります。既に加工品での輸入の多くはロストラータ種であります。活鰻での輸入には強い抵抗があるようでありますが、今後の情勢によっては少し検討する余地があるかも知れませんね。