松島ハーフマラソン風走記 | 駿河だいなごんのブログ

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趣味のランニング、レースのリポートを中心に笑える毎日のバカばなしをお届けします。楽しんで頂けるブログ作りを心がけています。

どうぞご贔屓に。m(_ _)m

お客さま、お客さま、お休みのところ申し訳ございません。



仙台行き、1669便をご利用でいらっしゃいますか?




ええ。






このリモワのケースですが、残念ながらお持ち込み頂くことは出来ません。






えーーーーーーーーっ!
((((;゚Д゚)))))))









持って行けない、ってどーゆーこと??





ご搭乗機がジェット機であればお持ち込み頂けるのですが、
本日の機材がプロペラ機ですので、こちらでお預かりさせて頂きます。






えーーーーーーーーっ!
ぷ、ぷ、ぷろぺら??
((((;゚Д゚)))))))






荷物の件もさることながら、プロペラ機ってのも混乱に拍車をかけた。







……。







つ、つまり、このケースはここから連れて行けないってこと?





申し訳ございません。






申し訳ございません、って、大阪に足止めってこと??








いえ、そうではなくて貨物室でのお預かりとなりますので、仙台でお受け取り頂きます。







あ。そゆこと。
それなら何の問題もないので、良きに計らえ。







ははーーーーっ!
m(_ _)m






こちらでお預かり、なんて言うから勘違いしちゃったよ。(笑)







しかし、プロペラ機だよ。





photo:01



気になってたの。実は。





だってね、いつもより遠い搭乗口に通されるし、
便名が4桁なんだもん。





不穏な胸騒ぎしてたんよね。






ビンゴ!\(^o^)/
みたいな。(笑)








おまけに席は
photo:02


プロペラの真横。






嫌でも見ちゃうでしょ?





そんでもって、大抵の場合、カタカタ言いながらプロペラ止まったり
外れて客室に飛んで来るんだよ。





今までの映画のパターンは9分9厘そうだよ。




じゃあ、あとの9割1厘はどうなんやって?








まぁ結論から言うと、ほとんど大丈夫やっちゅうことやな。





でも気になるから監視はすることにした。(笑)







離陸すると大阪の街が見える。
日の暮れるのも早くなったもんで、6時過ぎにはもう暗い。






しばしの夜景見物。







夜景もなくなり、退屈になりかけた頃に機長からのアナウンス。




順調に飛行はしているが、この時期にしては珍しく強い西風が吹いているので後半揺れるかも。って。



大丈夫だと思うんだけど、管制塔がそない言うんだよね~的アナウンス。




ホンマなん?
見るからに蚊みたいな飛行機だよ。





珍しいくらいの西風だよ。





追い打ちかけるようにCAが続ける。






多少揺れても安全性に全く問題ないので、ご安心ください。







いえば言うほど嘘くさい。







なんでも最初はそやねん。
映画かてそうや。最初は安全や言うてるんやけど最後には機首が上がりません!
燃料が底を尽きましたので胴体着陸試みます!





そんなパターンやんか。






そうでなくともプロペラ機はギシギシとよく揺れる。





プロペラが止まらないこと、外れないことを祈るのみだよ。







そのうちジェットコースターみたいな錐揉み飛行が始まった…。







あちゃー。





お尻がヘソまで何回上がったか。
伊丹空港でうどん定食を食うて来なくて良かったと心底思ったもん。
(笑)








一部揺れておりますが、安全には問題ありませんので、重ねてご安心ください。






一部ちゃうぞ。
思わずツッコミ入れたわ。






まもなく着陸致します。






まさか胴体着陸ちゃうやろな…。






気分はダイハード。(笑)







ごごごごご~~っ!
わぁ~っっ!!
(>人<;)








無事着陸。ホンマ良かったわ。






前回の仙台国際ハーフの時に晩メシ食う約束を忘れてて
オレを放ったらかしてくれた愛すべき同期にホテルに迎えに来てもらい
オススメの牛タンを食いに連れてもらった。





本来なら、牛タンの数々を写真アップすべきトコですが、
空腹に任せて食い切ったあとに写真を撮ってないことに気づくという
ジャーナリストにあるまじき失態。



仕方ないから、アップしとく。
photo:03




絶品でした。(笑)









明けて日曜日。





レース当日。








仙台から高城町まで約40分、各駅停車に揺られながら移動。





ランナーだらけのマラソン列車。






高城町に着いた頃には、大勢のランナーがグラウンドに集まってました。






ハーフのスタートは5kmがみんな帰ってきてからの10:50ですからね。






もう来てる人がいてもおかしくはないのです。






アップを軽く済ませて、ブロックごとにスタートにゆっくり移動します。







どこのレースもすごくもったいぶって少しずつ前へ進ませるのですが、
あれは何故なんでしょうね。






どーん!とスタートラインまで行かせてくれたらいいのに。





なんか儀式っぽくて笑えます。






そうか!儀式なのかも!(笑)







元気な千葉ちゃんが今日のゲスト。






みなさぁ~ん!
まもなくスタートでぇ~す!

マラソンは一人で走るのではありませ~ん。




仲間と沿道で応援してくれる人たちの力をもらって
みんなで走ってくださぁ~い!






相変わらずの口調やけど、ええこと言う。(笑)






そや、その通りや。




特に今回は先の震災で大難に遭われた地域を走らせてもらう。






そのために敬意を払うこと、オレの元気を届けることを忘れてはならん。





そこが今回のテーマだった。






危うく昨夜の牛タンに驚嘆して忘れるところだった。






よーい!










ぱーーーん!






乾いた号砲の音に促され、多くのランナーがスタートラインを越えて行く。









岸壁に突き当たって左折、お土産物屋さんの並ぶ海岸沿いの道を疾走する。






ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘






やがて、噂通りの坂が目の前に現れる。










わっせ、わっせ。







今日のコースは同じルートを折り返す。






従って登りの数だけ下りが待っていることになる。







ホントは、フラットなコースを想像していたんだよね。





アップダウンが激しいということを知ったのは、牛タン食べてる最中だった。







うそっ!((((;゚Д゚)))))))







ホンマやわ…。!(◎_◎;)






その時知ったんよね。(笑)






ここまで来たら、ジタバタしても仕方ない。






一生懸命走りを捧げるだけや。






人生山あり谷あり。


21kmあまりの人生の縮図を楽しませてもらうことにしよう。








コースはまっすぐやから迷うことはない。







折り返しまで走って戻ってくる。
photo:04









ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘








前方に目をやると、またしてもすごい坂。






その前を多くのランナーが左に入っていく。






しめしめ、トイレに駆け込むヤツが多いな。






スッキリしてる内に頂きや!





とほくそ笑んだのもつかの間、距離調整のためのコースでした。(笑)








やはり松島湾の景色は美しかったが、ずーーっと更地になった住宅地、
仮設住宅。







万感迫る思いがある。






この土地で繰り返されてきた平穏な生活が、あの日、一瞬にして流された。







怖かったろう。






辛かったろう。








目からも汗が流れる。







気がついたら手を合わせて走ってた。






沿道からは、そうした苦難を乗り越えて頑張っておられる皆さんが応援をしてくれる。






ホントにありがたい。






むしろ申し訳ない。






一生懸命走らせてもらおう。







不思議な力が湧いてきた。ホントに背中を後押ししてもらって
一直線の折り返しまでひたすら、ただひたすら走る。





ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘


10kmまでのラップは44分。




もしかして90分も夢ではない。









この頃になると黒のランシャツと赤のTシャツとの三つ巴。






抜いては抜かれ、抜かれては抜き返す。






黒のランシャツは、まだカッコいいから許せるのだけど
赤のTシャツは小太りのおっさん。



これには絶対負けたくない。






何でここにおるんや?そんな感じのランナー。








登りで赤シャツが仕掛けて前に出たらオレが下りで成敗し、
沈めたかと思った頃に黒のランシャツが抜かしていく。






勝負は一進一退。







行きは調子良かったが、折り返してからはなかなか前へ進めない。








激しいアップダウンに加えてすごい風。








折り返しまでオレの背中を押してくれていたのは
沿道からの声援だけではなかった。







砂を巻き上げ向かってくるこの強い風だったのだ。







まさに楽あれば苦あり。







今まで背中を押してくれていた風が、今度は向かい風。









オレだけじゃない、みんな登り坂、みんな向かい風を受けている。







勝負は今だ。






オレがしんどい時は、絶対こいつもしんどいはず。







オレの余裕のない時に勝負を賭けよう。







ペースを上げてみた。








残り距離は、あと5kmになっていた。








10kmコースの折り返しの看板をしまうスタッフ。







ここで10kmに出た同期は折り返したのだ。








もしかしたらまだゴールを目指して前を走ってるはず。







オレも頑張ろう。








行きは調子の良かった下り坂が帰りは登り坂。








でもこの坂越えたら、あとは下りでゴールのはず。







下見は終わっている。










スパート準備。







ラスト3kmからはさらにペースを上げる。






面白いくらいに順位があがる。







息も上がってきたが、ココは我慢だ。









あと1km。








見覚えのある土産屋さんストリートを駆け抜ける。








ゴール前は鈴なりの観客が大声援。







殿~っ!






仙台支店の若手女子、同期も手を振ってる。







力強く拳を突き上げ、声援に応える。








最後の最後。







松島湾に捧げるオレのラストラン。






ゴーーーーーーるっ
photo:06


最後のラップは3'42”。






みんな見てるからね。(笑)









速かったなぁ!





出迎えてくれた同期の第一声。







そらそうや、お前ら見てるやろなと思ってええとこ見せたんや。








内心とは少し違うことをおどけて言ってみた。







ゴール後は牡蠣汁が振舞われた。







すぐには食欲もなかったが、しばらくしてから感謝して美味しく頂いた。
photo:05







牡蠣がゴロゴロ入ってるの。





ビックリしたよ。
こんなに入ってるのもらっていいの?みたいなくらい。





仲間と牛タン焼いたり、芋煮を頂いたり、東北の秋を満喫させてもらった。








タイムは向かい風とアップダウンに悩まされながらも
自己ベストを20秒上回る結果で、今日も自己ベスト更新出来た。






ありがたい。
松島湾にええ走りを捧げられた。





沿道のみんなにも元気を届けられた。







それだけで十分や。






自己ベスト更新出来たらお釣りが来るほどや。







今度はフラットなコースで力試ししてみたい。







ホンマに力がついたのか。









大納言の挑戦はまだまだ続く。







ご声援よろしくお願いします。