以前、書いたラブホの記事をmixiの日記で整理しましたので、ここにも記載したいと思います。


題して「ラブホテルでリフレクション 全文編」です(笑)。長くてすみません。。。







ラブホテルをciniiで検索すると、建築許可系や条例(主に堺市)での縛り・規制がほとんどで、ラブホテルの中身、哲学や社会学的な研究は見られなかった。


恐らく金(2008)のラブホテルとモーテルの研究くらいであろう(文芸春秋に記載されているらしいが、実際には読んだことはない。私自身も金氏がラジオでインタビューを受けていたので、内容は知っていて、金沢市から生まれたモーテルがどのように全国に広がっていったのかを非常に丁寧に研究しているのが伝わってきた。いずれは目を通したい)。



金氏の論文は入手できていないので、ここでは、ラブホテルの仕掛け人が出している本を紹介することとする。


それは亜美伊の『ラブホの経営学』(2005)である。


現在はラブホテルの調査・査定を行っているが、デザイナーとして1638ヵ所(自称世界一)のラブホを手掛けている。



この本は、ラブホテルが非日常空間であるためには演出が不可欠であり、現在のシティホテル化(均一化)傾向は単なる価格競争となり、業界全体の価値を下げていることを問題視している。


テーマ性、仕掛け、動きでどれだけ客様に喜んでもらえるかという視点を重視し、業界の再建を訴える内容である。




彼の問題提起を少し分けて紹介してみよう。

�怪しげな雰囲気が大事
 ラブホテルに一番大切な要素が淫蘼さである。
行く前から、抑えきれないドキドキ感を抱かせる。


�ラブホテルはホテルではない
 宿泊するとしても二次的な目的であり、セックスという神聖な儀式を盛り上げるためのエンターテイメントの空間と認識することが大事。
理屈を超えた演出が大事。


�セックスは祭りの舞台
 日常では分別や常識、社会性などを大事にするが、祭りは自由自在に身体を動かし、楽しみたいと思う。
それはセックスも同じ。家庭で、もしくは高齢の方では身近な空間では表現できないため、ラブホテルはそのようなステージをお客様に提供するべき


上記に挙げた内容は本の前半部分で主に亜美伊のラブホにかける思い、熱意、理念が中心であった。
彼がラブホテルをけん引してきたという意識が伝わってくる。



後半では具体的な建築や立地の話となり、ciniiで検索した部分とも重なるものがあるが、個人的に面白くないので、以下では心がけるべきサービスとして提唱していた2点を取り上げる。


・黒子に徹すること
 カップル同士の空間なので、直接的なサービスは基本的に行わない。
そのためには清掃に時間をかけ、「この部屋は私たちだけの部屋だ」と思わせなければならない。
最近は誕生日などを登録していたカップルに対し、記念日サービスなどをする場合があるが、あくまでもさりげなく。


・対人サービス抑制の歴史
 とはいえ、昭和40年代の初めまでは従業員がお客様を部屋まで案内していたと言う。また、靴を預けてから部屋に入っていた。
これに対して「部屋を自由に選んだほうが気軽」「土足OKのほうが気軽」という気軽設計でタッチパネル方式などが生まれた。
 また、コンピュータによる管理システムを導入したことにより、チェックインからチェックアウトまでを従業員と顔を合わさずにできることも気軽設計の一つである。


→ しかし、画一化が進むことは個性的なサービスの減少にも繋がっている




いかがでしたでしょうか。


ここから敬語になるのは、これまで書いた文章が大学院生の時にまとめたノートだからです(笑)。


少し加筆・修正は加えていますが、当時の自分が何を求めていたのかというと、「事前準備によって喜んでもらえる空間を演出できる方法」というものでした。


お客様へのサービスを向上させることがラブホテルにとっては店員と関わらないことの追究(気軽設計)だったのに、そこに込めた想いは経営者の世代交代とともに薄まり、追究した結果としての「機能」にばかり目がいってしまって、均質化をもたらしてしまう。


これは注意する必要がありますね。


機能の意味や背景を考えさせてくれる機会や人に出会えたら…って思いますね。
強引過ぎますが、教育や歴史を学ぶ意味ってこういうところにあるんじゃないでしょうか(笑)。




【今後に活かしていきたいこと】

ラブホテルやホテルの清掃ってその部屋で「他の人(前に宿泊してた人)を想像させることを絶対にさせてはいけない」っていうのは、結構私の中では印象に残ってました。


だから、私は学習塾で働いていた時、どんなに忙しくても一つのブースで授業が終わる度にテーブルをふいて、床に落ちている消しゴムのカスも拾ってました。

机に残る鉛筆の跡も消していました。

ここまでやっていたのは私だけだと思います(講師からは単なる良い格好しいにしか見えなかったみたいですが、これもコミュニケーション不足ですね)。

その想いは、授業に集中して欲しいからだし、「私はあなただけを教えている」と伝えたかったからです。



その考えを今に反映させると、現在の業務やプライベートの過ごし方について考えさせられました。

仕事の疲れた顔をそのまま次の仕事やプライベートに連れて行ってるなぁと思います。
これは自分が望まない結果を招きやすいので、気をつけたいです。

そうすると、リセットする対象はホテルや部屋のような「空間」だけではないなぁと気づきました。


例えば、香水を振る、洗顔とか衣類を少し変えるだけでも良いと思うし、気軽にできる自分なりのリセットを意識して心がけていきます☆






※本来のリフレクションの王道であれば、


事前学習 → 実際に体験、学んでみる → これまでの自分自身・社会的な価値観を整理し、その理由や背景を分析する → 体験を通してどう変化したか、新たに気づいたかを言語化する → 社会的な課題、個人課題を取り上げる → 今後への活用を考察する


というような流れで進みますが、今回は実体験を書きにくいものを扱ってしまったので、過去と結びながら考えてみました。
リフレクションを扱う際はもう少し読みやすくします。。



参考文献
亜美伊新「ラブホの経営学」(経済界,2005)

読んでみたい文献
金 益見「ラブホテルとモーテルの研究」(文芸春秋, 2008)