Surf’s-Up -12ページ目

Surf’s-Up

音楽の話を中心に。時にノスタルジックに

Nocturne/Wild Nothing



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ヴァージニア出身のジャック・テイタムによるプロジェクト、ワイルド・ナッシングスのセカンド。


ソロ・プロジェクトであるのだが、それほど密室感がなく、親しみやすい作品になっている。ジャケットのアートワークがストーン・ローゼズの1stと似ていたため、そっち系の音かと思ったけど、ちょっと毛色は違う。 


ニュー・オーダー、ザ・スミス、ザ・キュアー80~90年代のUKロックが好きな方なら、「おっ!」と思う要素は多分にある。シンプルなリフを多用したギターワーク、憂いと湿り気を帯びたシンセサウンドと、メロディーラインはどことなくヨーロピアンな輝きを持っている。


個人的にはこのメロディーラインがかなりツボ。というのも、洋楽体験のスタートがニューロマだったので、こういうキャッチーで耽美的な感じにはかなり弱い。


そして、基本的なフォーマットにほとんど変化がないのに、ニューウェーヴ,ネオアコからシューゲイザー、ゴスまでと実に幅広いサウンドを表現している。統一感の無さはどうしても生じてしまうところだが、ジャックのレコード棚からのプレイリストと思えば、それほど気にはならない。


それよりもむしろ、自分の音楽的才能の引き出しをガンガン開けているようで逆に痛快である。このアルバム、日本盤はボートラが9曲もあるのだが、これまた完成度の高い曲がズラッと並んでいる。Nowhere,Waitなんてなぜアルバムに収録されなかったのかと思うくらい魅力的なナンバーだ。


個人的に好きなのは表題曲Nocturne。こういうギターワークがすごく好き。さらに耽美性を極めたParadiseもいい。


ポップな側面が割と浮き上がったアルバムではあるけれど、よく聴いていると奥底のダークさがぼんやりと見えて来るような、不思議な味わいがある。先の見えない不安と享楽さの狭間でなっているような、なかなかの好作。


★★★★(22/12/12)





Heaven/Walkmen



¥1,221

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The Walkmen、通算6作目になるアルバム。

前作「Lisbon」も最高のアルバムだったが、今作もその流れを受け継いだ、飾り気なしの高潔なロックアルバムとなっている。

アコギをつま弾き、カントリーテイストのWe Can't Be Beatでアルバムは幕を開ける。続くLove Is Luck、Heartbrakerへと徐々にギターのテンションが上がっていく。

決して音数が多いバンドではない。独特の隙間のあるサウンドスケープはJFE時代から変わらずで、それが魅力ではあるのだが、このアルバムでも見事にそのコンセプトを貫いている。

作品を重ねるごとに曲調がややオールドウェイブな方へと傾きつつあるように感じられるので、それ故、全体的にはやや枯れた印象がある。それでもタイトル曲HeavenやThe Love You Loveといった彼ら十八番のシンプルなリフから緩やかに上り詰めていく清廉なロックナンバーもしっかり収録されている。

60年代っぽい歪みやノイズの少ないギター、そしてオルガンと軽いドラム。そんな中で、魅力的に聞こえるのはハミルトンのヴォーカルだ。よくバリトンボイスと形容される彼の歌声であるが、この深みとしゃがれた感じが個人的には大好きだし、このサウンドには実によく映える。

そしてサウンドスケープをシンプルにすることで、この愚直なギターロックは神への祈りのような直情的な響きを生んでいる。そこがたまらない。

包み隠せるものがないからこそ、骨や血管が皮膚から浮き上がってくるような、ぎりぎりの生身の姿をさらけ出すことになる。でもその姿が本当に美しいのだ。この研ぎ澄まされた感覚を持っているのがThe Walkmenの最大の武器だと思う。自分が死ぬまでこういう感覚を持ったバンドがいて欲しいと本気で思っている。

★★★★☆(15/12/12)




Surf’s-Up
 Museの6作目。正直言うとMuseの新作はずっとずっと先にならないとリリースされないんじゃないかと思っていた。というのも「Resistance」が彼らのキャリアの総括的作品で、しかもアルバムごとに濃密な世界観を描き続けていたわけで、当然2番煎じのようなものは作らないだろうし、新たな方向性を見いだすのにじっくり時間をかけると思っていたからだ。3年という時間が長いかどうかは人によると思うが、とにもかくにも聴き応えのあるアルバムを届けてくれた。


  ゴリゴリのギターリフと仰々しいストリングスに乗せて「目をさまし 気づくんだ、君の真なる解放 それは幻想だと」と歌われるオープナー、Supremacy。もういきなりアドレナリン全開で、ディープな世界観を見せつける。彼らのことが苦手な人には、いきなりそっぽを向かれてしまいそうであるが、ファンにとってはこれこそミューズというべき、ハイパーかつ壮大なナンバーだ。2曲目Madnessはちょっと異色のナンバー。マシューの猛り狂うギターは間奏でちょこっと登場するくらいで、ほとんどが打ち込みの渋いファンク。続くPanic Stationもまさに80年代の白人ファンクのよう。個人的にはINXSのようにも聞こえたけど。


 流麗なピアノインストを挟んで、ロンドン五輪のテーマソングにもなったSurvivalへ。実にあっけらかんと「2012年のクイーン」といった感じのオペラ・ロック。野太いコーラスがややくど目に感じられてしまうんだけど、このくどさもまたMuseの魅力であることは確か。


 切なさと焦燥感が爆発するFollow Me、レディヘ系的な扱いを受けていた初期のサウンドを彷彿とさせるAnimals,「僕を解き放て」と何度も連呼する雄大なミディアム・スロウ、Explorers。この辺のまとめ方は非常に手堅い。新しいことに挑戦しつつも、ミューズ・クラシックなテイストも濃く、聞き手にはどこか安心感を与えてくれるのだ。


 Big Freezeでは大胆にエレクトロ・ポップに接近を見せ、また新たな側面を見せている。が、ここまで見事な展開でありながら、続くのがクリスの2曲。これが明らかに弱い。メロディーも平坦だし、なにせマシューのヴォーカリゼーションと比べたら消されてしまうそうなクリスの歌である。ラストの2曲はこれまた彼ららしい近未来風のインダストリアル・ロックと打ち込みのダンサブル・ナンバー。ラストが打ち込みというのもどうかというのがこのアルバムの2つめの疑問。


 全体的には、挑戦的な部分と従来の魅力が前作よりもさらに危ういバランスの中で成立しているように思う。音楽性をダブ、エレクトロとブラックホールのように飲み込みつつ、メロディーやマシューの歌い回しなど「鉄板」的な要素を絶対に外さないという構造がかいま見える。ただ、マシューの猛りまくるギターはやや後退し、代わりにエレクトロの要素が大分取り入れられているがさほど物足りなさは感じない。どんな形であっても過剰なまでのドラマツルギーは相変わらず健在で、迷うことなく臆せず熱を発しているところは、やはり感服せざるを得ない。「あれさえなければ・・・」そういう意味では、実に「惜しい」アルバム。


★★★★(11/12/12)





Surf’s-Up
北アイルランド出身のバンド、Two Door Cinema Clubの2nd。前作「Tourist History」がいきなりミリオンを記録。ファーストでありながら非常に完成度の高いダンサブルなロック・アルバムであることと、当時のkituneブームも追い風となって多くのリスナーに支持された。


 2年ぶりになるセカンドの今作であるが、はっきり言うとさらなる充実を見せた作品となっている。基本線は前作とそれほど変わらない。ダンサブルなビートと切れの良いギター・ポップがバランスよくブレンドされている。ただ、前作よりはサウンド面で整理されたというか、無駄な部分がそぎ落とされた感がある。


 オープナーのNext Yearから即効性の強いひたすら上り詰めていくメロディーラインが登場する。そしてその高揚感を醒ますことなく、続くHandshake,Wake Upでもポップでメランコリックなメロディーの洪水で畳み掛ける。


 4曲目Sunでは「オーシャンブルー/ぼくはきみになにをした?」と焦燥感をモダンテイストなソウル・ポップで表現。ここで少し落ち着きを見せるかと思いきや、ここからまた数段ギアを上げる。熱情かつ攻撃的なギターがうなり、疾走するSomeday,シンセによりサウンドスケープをグッと広げるSleep Alone,そして祝祭感に溢れたThe World Is Watching、settleへと続いていく。


 まず感心するのは、メロディーの質の高さ。どの曲にもポップソングにふさわしいフックがあるのだけど、それをいかにダイレクトにリスナーに伝えるか、そこにかなりの重きを置いているように感じる。聞き手に届くまでに温度や速度が落ちないように、自分たちが鳴らしている音を少しのずれがないように感じてもらいたい。なんとなくだけど、そういう意志を感じる。プロデューサーは、ジャックナイフ・リー。R.E.M.の近作やU2など、いわゆるスケールの大きいロックのプロデュースで、実に良い仕事をする人だが、ここではTDCCのサウンドスケールを広げることはもちろん、メロディーの魅力を損なわないような厳選された音作りでも貢献しているように思う。


 エレポップなテイストが強い分、敬遠する人もいるかもしれない。僕も割とそういうタイプの人間なので、パッション・ピットとかアウル・シティーとか全くノータッチなんだけど、これは実にすんなりと聴けてしまう。


★★★★☆(08/12/12)





久しぶりに喘息の発作に襲われた。


何となく息をするときに気管がヒューヒュー言いだし、


それがほどなくゼーゼーに。


喉が狭くなっていく感じ。これはやばい。


最近病院行ってなかったので、薬もないし。


もう祈るような気持ちで、安静にしていたら


治まってきた。




しかし、まぁ、


最近の体調は本当に悪い。


左膝痛、朝のめまい、そして喘息。


貧血もひどい。



それでも、後1ヶ月。何とか乗り切ります。


でも今日はもうダメ、寝ます。



Surf’s-Up
 グリズリー・ベアの新作。隆盛を極めたブルックリン系の中心的存在としてリリースした3作目「ヴェッカーティメスト」は、その年のベストアルバムに軒並み選ばれた。聞けば聞くほど奥深く感じられる繊細なレイヤーサウンドは見事としかいいようがなく、当時の聞き手に刺激を与える作品として大きく評価された。


 それから3年。各メンバーのソロ活動を経ながら制作されたニューアルバムは中断、再開を繰り返す中で自分たちが求めているものを発見し、そこからは一気に出来上がったという。各々が繊細な感覚を持ったクリエイターであることを考えると、その着地点を見つけることはなかなか難しいだろう。


 まず、1曲目Sleeping Uteの泥臭くエモーショナルなテイストに面食らう。どことなく性急さを感じさせるギターアンサンブルが楽曲に緊張感をもたらしている。続く Speak In Roundsも似たテイストで、メロディーがより前面に押し出された印象。Adelmaで一息入れつつ次のYet Againは彼らの楽曲の中で最高にメロディーが立った1曲。前作まではメロディーに到達するためのルートを巧妙にアートに描いていたのが、今作ではストレートに、メロディー本来のダイナミズムを味わえるようになっている。


 前作は多彩なアイディアを楽曲に凝縮させていたが、今作は共通認識となるアイディアを絞り込み、そこに向かって直情的に向かっていくような感がある。それ故のこのエモーショナルさ、なのかもしれない。圧倒的なサウンドスケープはここではやや後退気味ではあるものの、代わりにはんぱない骨太感,洪水のようなサイケデリアがアルバム全体を貫いている。個人的ハイライトは狂気がかったストリングスが美と危うさを醸し出すHalf Gateと旅立ちへの覚悟を組曲的に歌うSun In Your Eyes。このラスト2曲は圧巻。


 ★★★★☆(01/12/12)



11/24 サニーデイ・サービス 冬のコンサート 2012 北海道 ガラスのピラミッド




札幌のモエレ沼公園というところに、「ガラスのピラミッド」という建物がある。


まるっきり三角というわけではないが中央部はガラス張りのピラミッドになっている。




モエレ沼公園には何度か訪れているが、ライブできたのは初めてだ。


というか、そもそもライブ用の会場ではない。




でも、ロケーションとしてはとっても素敵なところだ。


天気が良かったら、星もきれいに見えるんじゃないだろうか。




スタートが少し早い時間だったので、16時過ぎに並ぶ。


このころはすでに氷点下。外に並ぶのはつらい。




16時半になって開場。他に観光できている人もいる中


2階の会場に向かう。階段を上がると右手すぐにステージが組まれている。


周りの三方が階段になっていて、そこに座布団を敷いて座る。


僕の席は曽我部さんの真ん前。遮るもの、何もなし。




定刻を少し過ぎて、静かにメンバーが登場。


この施設、実は照明施設がほとんどなく、夜は外のように暗い。


おそらく緊急用の照明と、ステージライトだけで仄暗い中


「Baby Blue」でスタート。




今後も続くのでネタバレ的な内容は避けますが、


セットリストは「Sunny Day Service」「24時」からが多くて、個人的には最高にツボでした。




音はガラスのせいか、すごく共鳴してやや聞きづらいところもありました。


(だから、最後の「お約束」のあの曲は、アンプを通さず生音でやりました)


ガラス張りのせいか、暖房も弱く、中は結構冷えました。


でも、この素敵な空間の中で彼らの音楽が聴けるって、贅沢。




サポートなしの3人だけのステージでしたが


昔からは考えられないくらいにソリッドな音を出していました。




ただ、若干妙な開場配置になっていたので、


トイレに行く人達が、曽我部さんのすぐそばを通っていくという事態が起きました。


なんかハラハラしました。




先週楽しみにしていた旭川でのカーネーションのライブを体調不良で流してしまったので


余計に幸せに感じたのかもしれません。




旭川に帰ってから、田中さんにあやかってラーメンを食べ


しっぽり飲みました。


最近はライブの後、一人で飲むのも慣れました。




頭の中では、昨日は演らなかったけど「週末」がずっと流れていました。



Surf’s-Up
 Sigur Rós,通算6作目のアルバム。「残響」から4年ぶりということになる。その間ヨンシーはソロアルバム、またヨンシー&アレックス、映画のサントラなど精力的に活動していたわけだけど、個人的にはどうもヨンシーがソロで活動していることにしっくりと来ていなかった。


 それはもちろんクオリティーが低いということではなく、僕がSigur Rósという一つの「共同体」に寄せるものが大きいからだと思う。彼らの音楽に感じるものは、他のロックバンドとはちょっと違うところがある。なんか「バンド」って感じがしないのだ。生き方とか考え方とかそういうところで結びついていて、呼応しあって生きている「共同体」なんじゃないかと思うのだ。


 「Takk・・・」「残響」に比べると、プリミティヴな躍動感は完全に抑えられ、かつての静寂とした中にある普遍的な美をストイックに紡いでいるという印象だ。よく「( )」に似てるっていうのをネットで見かけるけど、個人的にはそれほど感じない。


 というよりは彼らの音楽には「こうしよう」とか「こんな風に」という表層的な意志ではなくて、「ここにあるべき」音の存在への確信が感じ取れるからだ。時は経ち、世界も彼らの人生も少しずつ動いていく中でそれを探求することは容易ではないだろうし、レコーディングもかつてないほど難産だったと聞くが、本当に素晴らしい作品だと思う。


 聞き所はたくさんあるけれど、印象に残るのはVarúðでのオーケストレーション。ここでの鳴り方は壮大と言うよりは、シューゲイザーでのフィードバックノイズの渦のような激情と陶酔のせめぎ合いのようである。Rembihnúturでの音響空間もかつてないほどラウドな感触があって、ロック的なダイナミズムに傾向しつつあるかのようにも見える。


 しかし、Valtari,Fjögur Píanóのラスト2曲は、かつてのファンなら「待っていました」と言わんばかりのアンビエント。で、これがまた素晴らしいというか、結果的にハイライトといっても良いような存在感があるのだ。それでも不思議なのは、こういうタイプの楽曲が、かつてなら冷え切った空気の中で、強い光を放っているかのような「強靱な美」を感じさせるところなのが、今作の中では実に暖かいというか、包み込んでくれるような柔らかい光のように感じられるところだ。これを「心地よい」と感じられるかどうかで、好き嫌いが別れるかもしれない。


 ★★★★☆(23/11/12)






Surf’s-Up
 くるり、通算10作目のアルバム。日本と韓国でのレコーディングの様子は、オフィシャルサイトでもよく伝えられていたし、5月のライブでもすでに19曲収録されることを公表していたので、かなりの大作になることは予想できた。


 しかし、予想できなかったのは、このアルバムがとてつもない傑作になったことだった。新体制になってまずは足固めに重きが置かれるんじゃないかと思っていたからだ。そうならなかったのは、「ワルツを踊れ」以降のバンドが、野心を持ちつつも誠実に音楽と向き合い、地力をつけていったからだと思う。そして機が熟し、やりたいものをやりきるために、自分たちがありたい姿になるために、新体制を編成したのだろう。


 まずは1曲目white out(hevy metal)から2曲目、くるり史上最速bpmの2曲目chili pepper japones、3曲目everybody feels the sameで大音量で聞いてほしい。この速度感は意外と彼らの作品に今までなかったものだと思う。そして、ツインギターになったせいか、ギタープレイが非常に猥雑な感じでかっこいい。10曲目falling、11曲目dancing shoesのオルタナチックでギラギラしたナンバーも初期くるりを思い起こさせるような勢いがある。


 4曲目taurus,5曲目pluto,6曲目crab reactor,futureの流れは4th「The World Is Mine」期の志向を久々に感じさせる。16曲目、佐藤の作品jumboもしかり。ただ風通しはかなり良くて、作り込まれたトラックから浮かび上がる牧歌的なメロディーが心地よく響く。


 7曲目dogは新メンバー吉田省年の作品。ヴォーカルも彼が務めているが、まさにここ数年のくるりだよねっていうアコギとピアノが優しげに響くナンバー。そして、岸田が相馬地区にいる知り合いに向けて作ったというsoma。歌詞もメロディーも本当に美しく、鎮魂歌でもあり、復興への希望の歌でもある。震災後のあり方を問うような曲がいくつか収録されているが、この曲の力は中でもすさまじいものがある。個人的にしばらくは涙なくしては聴けなかった曲。


 今作はサウンド面での方向の一つとして「無国籍感」があると思う。10曲目argentina、13曲目ファンファンが歌う中国語ナンバーchina dress、前述の2曲目chili pepper japonesもそうだけど、中近東からアルゼンチンまで世界の街でかかり続ける音楽を自分たちのものに昇華させている。ファンファンはトランペッターだし、吉田省年は数曲でチェロをプレイしている。こうしたメンバーの力量が花咲かせた部分も大きいだろう。


ラスト3曲も非常に印象的。沈丁花、のぞみ1号とどシンプルなアコギナンバーは心への染み入り方が半端ではない。そしてラスト・ナンバー、Glory Days。過去の笑いも哀しみも全てかなぐり捨てて、ただただ未来へと向かっていく。今の僕らに必要なのはその覚悟なのかもしれない。終盤に出てくる過去の名曲の一節たち。自分たちが心血注いで作り上げたものさえも踏み越えて行こうという、ある種の闘争宣言のようにも聞こえる。


 全くテンションが落ちることなく、全く飽きることなく、音楽のエネルギーが止めどなく溢れてくる感じがたまらない。アルバムごとに明確なコンセプトを設けている印象があった彼らであるが、今作はコンセプトを超えて生まれ出たもの、溢れてきたものを余すことなく形に変えることができるバンドになったことを証明したように思う。10作目にして、最高傑作ってそうはないでしょう。でも、こう思うんです。くるりの最高傑作はこの先にあるような気が。


 ★★★★★(18/11/12)




風邪がなかなか治らない。


もう一週間近くになるんだけど、よりひどくなってる感じがする。


早く治りたくて、ここのところランニングも自転車もお休みしてるのに。


こっちのフラストレーションのほうが厄介かも。




今日、職員会議があったんですが、


思えば今年も1ヶ月半で終わり。


冬休みだー。


といっても、別に仕事が休みなのではなく、


単に休みやすいだけ。




今年は少し長めの旅行がしたいと密かに考えている。


どこかでぶらっと輪行バッグ肩にかけて、とか。


ほとんどテレビ観ないんですけど、この番組が好きなんですよね。


http://www.nhk.or.jp/kokorotabi/




あとは、また冬の旭岳に。バックカントリーを。近いので、これはぜひ。


終わったら、温泉入ってゆっくりしてね。




ってことをいろいろ考えたら


少しは気分が上がるかな?