洋盤と邦盤を分けるなんて、ナンセンスの極みであることはわかるんだけど、昔自分がよく聴いたラジオ番組では、洋邦で分けられることが当然であったのが、もう体に染みついているんですね。
だから、ベストアルバムに邦盤を入れたことがない。単純に聴く枚数が洋盤の方が多いので、ベストアルバム=洋盤になってただけで。
でも今年は、枚数こそ多く聴いていたわけではないけど、印象的な作品が邦盤にも多かったので、中でもダントツによく聴いた5作品を紹介します。
星野源/Stranger
¥2,940
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まず、オープニングの「化物」がすごい。そして続く「ワークソング」がさらにすごい。この2曲だけで十分傑作アルバム。サウンドの幅の広がり方が、自分の嗜好と少しずれてきてるんだけど、やっぱり「狂ってる物を作りたい」感じがすごく伝わってきて、いいんですよね。
曽我部恵一/超越的漫画
¥2,500
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日常レベルの思い、怒り、悲しみ、感動、愛をフリーキーに表現した曽我部さんのソロアルバム。自分たちの日常も、本来は感情の振れ幅は大きいはずなのに、どこかスマートにやり過ごそうとするあまり、自分自身を脚色してしまう事があるように思います。でもそれって、ストレスの元になることも。脚色をせずにストレートに表現するなら、こんな風に歌にできると良いんですけどね。そんな憧れを抱かせるアルバム。
Heavenly Music/細野晴臣
¥3,150
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昨年、やっとカバーアルバムが聴けるようになったと思う。それまでは、ピンとこない作品が多かった。正直言うと、今でも「なんだこれ?」って思うくらい、つまんないカバーもいっぱいある。フレミング・リップスの「狂気」もイマイチだった。だけど、細野さんのこの作品は好きだなぁ。収録曲にSomething Stupidを見つけたとき、めちゃめちゃ興奮したんです。あと、声が素晴らしいですね。
33Minutes Before The light/Livingstone Daisy
33Minutes Before The Light/BounDEE by SSNW
¥2,500
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Artist Direct Shop 405
というサイトでソウルフラワーの作品は良く買うのですが、たまたま見つけたのがこのLivingstone Daisy。昔b-flowerというバンドが好きで、その中心人物である八野英史が細海魚と作ったユニットであるということで、「おっ」と思い衝動買い。イントロから八野英史の声にうっとり。というか、全然変わっていないなぁ。世界観も全くぶれることがないですね。今年はb-flowerのシングルが出るらしいですが、Livingstone Daisyも継続してほしいですね。
ZOOEY/佐野元春
¥2,800
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そしてこのアルバムを外すわけには行きません。The Sun, Coyoteは元春が今の自分にフィットするスタイルを探求している跡が見られたアルバムだと思っていて、素晴らしい作品ながら『まだまだ良くなる」ような余地も感じられるところがありました。しかし、このZOOEYで、見事にフィットする形を見つけたように思います。今の自分の心技体でロックンロールを鳴らすために、どんな言葉を、どんなメロディーを紡いだら良いのか、元春は見つけたんじゃないかな。久々「フルーツ」以来の会心の作品だと、個人的には思っています。いつかしっかりレビューします。