Dirty Pretty Thingsのセカンド。個人的には、ベビシャンよりもDPTの方がずっと好きな自分は変わっているのだろうか?DPTのファーストは今でもよく聴くくらい好き。リバの持っていた「たたみかけるロックンロール」は、DPTの方に受け継がれているように見えるんです。不思議と。
そして今作だけど、いろいろなタイプの楽曲が増え、サウンド的にも幅の広がりを見せている。そして、カールのメロディーセンスはここでもかなりの冴えを見せている。カールの野心を感じるとともに、自らの持ち味をわかっていて、そこもしっかり見せているところが素晴らしい。
でも、リバの流れを汲んだようなアコースティックなナンバーが特に秀逸で、中盤のCome Closer、Faultinessと続くところがとても好きである。
シングルであるTired Of England (カール、ホーンのイントロ好きだね)は、まさにカールの真骨頂というべきシンプルなロックンロール。で、個人的には正直これが一番好きだったりする。
聴き手を飽きさせない音楽的な包容力を持ったアルバムだとは思う。ただ、すべてのアイディアが成功しているとも言えず、今回の挑戦はまだ「スタート」に過ぎない印象もある。今回生まれたような新たなタイプの楽曲をこれからどのように深化させていくかがポイントになるんじゃないかな。
おすすめ度★★★(08/05/08)
Tired Of England