Vampire Weekend | Surf’s-Up

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音楽の話を中心に。時にノスタルジックに



マンハッタンにあるコロンビア大学で結成されたVampire Weekendの1stアルバム。


愛すべきポップな楽曲が粒ぞろい。そして、そのどれもが60年代のポップスのようなエバーグリーンな魅力を醸し出していることにまず驚かされる。


そして、このバンドが注目される所以は、そのサウンドスタイルであろう。アフロ・ビートを特徴的に取り入れ、メロディーだけでなく、そのリズムさえも強烈なフックに仕上げている。また、全編に渡ってハンドメイドな手触りを残すことによって、バンドの生み出す音楽の魅力がよりダイレクトに伝わってくるのはClap Your Hands Say Yeah!の1stを想起させる。


こういうスマートなサウンド作りは、得てしてどこかで、スノッブな面を漂わせがちなのだが、彼らの場合はそういうところがあまり感じられない。嫌みがないというか、単純に自分たちの好きなことを思いっきりやったという、純粋な想いが音から伝わってくる。


ただ、センスの良さで作り上げてしまった感もあるのは確か。このセンスが、今後どのように磨かれていくのかが楽しみではある。


おすすめ度★★★★(08/03/16)