家族を危険に晒さないための「夢」と「リスク」のお話 | 心理カウンセラーの魔法の子育て

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みなさん、こんにちは。
カウンセラーの佐原です。

今日は子育てブログとしては、ちょっと毛色の違ったお話になりますが、

FX(外国為替証拠金取引)には注意しましょうね…というお話です。


いや、そもそも興味ないわ! とかおっしゃらずに、すぐに終わりますから、ちょっと聞いて行って下さいな。


今は投資に興味がなくても、今後も僕らは引き続き「普通の主婦が3000万稼ぎました!」とか「サラリーマンで収入が少ない分をFX(や株)で稼いでます!」みたいな情報に嫌というほど晒され続けます。


テレビや雑誌やネットやリアル・ワールドからも、そういった情報が入ってきます。


人は欲望させられたり夢を見せられた時、自分の脳の中に作り上げたイメージに抗うのはなかなか難しいものです。


そして、物が売れなくなった今の時代、「夢」こそが最大の商品です。

僕らはいたずらに夢を見せられます。


そして、現実世界でも、実際に仲良くしてる友達が毎月FXで30万稼いでる!とか、

「あの◯◯さんはFXでかなり稼いでるねんて…。」「え? あの人が…?」みたいな現実に直面することもあるでしょう。



そんな時に、未来のあなたが、そしてあなたの大切なパートナーや家族が人生をリスクに晒してしまわないように、ちゃんと知っておいて欲しいんですね。



数年前のスイスフランの値動きで起こったトレーダーの阿鼻叫喚。
http://matome.naver.jp/odai/2142132210649651101

これを読んでみて下さい。


FXは(株もそうですが)トレイリングストップと言って、ある値段になったら自動的に決済するような注文を入れることができます。


ですので、自分が見ていない間に思いもよらない方向に値が動いたとしても、トレイリングストップを入れている値段で自動的に決済されます。


だからリスクは限定的でコントロール可能だと、一般的にはそう言われています。


ですが、この時のスイスフランのような極端な動きが生まれた時は、世界中のトレーダーのトレイリングストップが一気に発動します。

ですので売買が混み合って、決済された時には想定していた値とは随分離れた金額で取引されていた…。というようなことが実際に起こります。

それが以下のような声になっています。


『すげえ見たこともないマイナスになってるけど俺はストップ入れてたから悪いのは証券会社だろ  俺はびた一文払わん』


そして、FXは基本的に手持ち資金の数倍から10数倍の資金を借りて運用しているので、ちょっとした値動きで、手持ち資金どころか借金が残るリスクがあります。


そこでFX会社は手持ち資金以上の損失(つまり借金)が生まれそうになると、強制的に決済されるようなシステムになっています。

ですので、まあ手持ち資金を失っても借金が生まれることは無い。

と言いたいところですが、それがこの時のような急激な値動きの時には上手く機能しません。


それが以下のような声になっています。


『暴落時、会議中だった。ストップかけているし強制ロスカットでせいぜい-100万くらいかなって思ってた。
会議が終わって自分の席に戻ってから一つの口座ではまだ決済メールが来ていないことに気が付いた。
心臓の音が止まらなくなり隣の席の北川が心配してくれたけれど怒鳴ってしまった。ごめんよ。
議題にでたプロジェクトは俺じゃなくお前が頑張れ。』



そして以下の様な声が溢れかえっています。

『追証-1400万って出たけど
こんなのあり得るの?
種銭1000万だけど、業者の強制ロスカットで
マイナスの手前で止まるはずだよね?
普通に考えて、入金できるわけないんだけど。』


『-1700万
全財産飛んだ
終わった』


『元カノから泣きながら電話きた。
1200万ふっ飛ばして更に追証ー2200万だって。
FX教えたの俺なんだよな。どうしよう。』



『吐き気が留まらん…
-9200万とか手取り18万の俺絶対払えんぞ』



今回のようなことはもちろん滅多に起こらないのですが、でもそれでもやっぱりたまに起こるのです。


そして、それが自分の身に起こる可能性がゼロではないという時点で、これを投資と呼ぶには(投機と呼ぶにも)かなりの欠陥品だと思うのですが、いかがでしょうか。


平常時は安定的なリスク管理のもとで運用できていたとしても、数年に1度起こるかもしれない想定外の借金のリスクに人生を晒しているわけです。


最近、投資に関して本当に何の知識も無い普通の主婦が「お金稼ぎたいなと思ってFX始めたんですよ」とかって、

まるで「懸賞生活始めました!」くらいの気軽さで言っているのを何度か目の当たりにしました。


正直、僕はゾッとしました。


FXは気軽な小遣い稼ぎのように紹介されていることがあるし、見様によっては実際にそのようにも見えます。


でもこの方達はちゃんと異常事態の際のリスクの最大値を測れているのだろうか。

子供達の人生も担っているというのに…。


と、随分悲観的に語りましたが、悲観的であるべきだとも思います。


そんなわけで余計なお世話ですが、未来のあなたが、そしてあなたの大切なパートナーや大切な家族がFXに接近した時には、(雑誌の記事程度の知識で夢にほだされている時には、)この話を少しでも思い出して頂けたら幸いです。


そして、やるのであれば、しっかりと最悪で最低で異常な事態における最大のリスクを測ることをしてくださいね。


先のまとめサイトの人たちと自分と、リスク管理において決定的な違いを明確に説明できるかどうか、最低限それくらいは必要ですね。

西洋には次のような意味のことわざがあります。

『カジノに入った瞬間にその場の中の誰がカモかが分からなかったとすれば、あなたがカモなのだ。』

ほんと真理です。

以上です。お付き合いありがとうございました。

子育てブログにこんな記事を書くのは老婆心が過ぎるとは思いましたが、家族を担う皆様には知っておいていただきたいと思いました。


追記: この記事を書いた後に読者様からメールをいただきました。

過去に親類がFXで7000万の損失を作って、投機(投資)なので自己破産も許されなかったたに、大変なご苦労をされたのだとか。

この記事を読むだけで、思い出して震えが出たそうです。

意外に身近にいらっしゃるのですね。

こういった損失のお話はなかなか表に出てこなくて、儲かった話ばかりがもてはやされますので、許可を得て追記させて頂きました。


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