子供の世界も過酷ですね | 心理カウンセラーの魔法の子育て

心理カウンセラーの魔法の子育て

心理カウンセラーから見た子育てのポイントと、ただの日記。NLPやコーチング、潜在意識など、最新の心理学理論を子育てに活用しましょう。

今朝、目が覚めると、娘が「プールに行きたくない~。」と言って大声で泣いていました。


夏休みに小学校で自由参加のプールの時間があるのですが、それに行きたくないそうです。


娘は、「プールに行きたくない」と言って、何かを恐れている。


妻は、「プールに行って強くなって欲しい」と、説得している。


「行きたくない」と言っても理解されず、たまりかねた娘は奥の部屋に引きこもって大泣きしています。


もちろん娘が行きたがらないのには訳があるはずです。


これは重要な場面だと思って、娘のところに行ってひとまず向き合いました。


こんな時に大切なのは、「どうしていきたくないの?」と聞かないことです。


いきなり本題に入ると、無意識は警戒して変化を拒み固定化されてしまいます。それより、まずはほぐすこと。


「プールってどんなことしてるん?」と純粋な好奇心を持って聞いてみました。


そうすると、娘はいろんな遊び方を教えてくれます。


「お父さんもそんな事してたわ~。懐かしいなあ。」と親の楽しみのエネルギーを、娘のイメージ空間に注ぎ込んでいきます。


しばらくそんな話をしてると、本当の問題が出て来ました。


「あんな。プールに行っても友達おらへんのんや…。」


予想通りの原因。クラスの友達が誰もプールには行っていないらしい。


そしてここでも、「一緒に遊ぼうって言って友達作ったらええやん!」というようなアドバイスはしません。


「へ~。友達がおらへんのや。そっか。」とただそれを事実として受けとめます。


大切なのは、友達がいないことは悪いことではないということです。


良いことでも、悪いことでもない。それは単なる事実です。


物事は常にニュートラルで、良いも悪いもない。


それを悪いこととして意味づけした時に、単なる事実は超えるべき壁となります。


特に、大人である親が「悪い」という意味づけをしてしまうと、子供にはそれが不必要に大きな壁に見えてしまいます。


だから、あくまで単なる事実として、普通に受けとめること。


「ふ~ん。友達がいないんや。へ~。それでどんな感じで遊んでるの?」とか、「同じ1年生は、何人いるの?」とさらに細かく事実だけを聞いていきます。


そうすると、意地悪な子がいたり、弁当を食べる時に問題があったり、いろんな現実が見えてきます。


そこまで具体的な現実が見えてきて初めて、「へ~。それは嫌やなぁ!」と共感します。


そうやっていろんな場面を聞き出して、親が共感することで、親の意識がどんどん子供のイメージ空間に流れていきます。


場面場面での、自分の感じ方が親と一緒だとわかって、自分は間違いっていないんだということに勇気づけられるのです。


娘にとって、アウェイである環境に、親の意識が流れ込むことでホームに変わっていきます。


娘の表情がどんどん明るくなってきて、笑いも多くなってきました。


「のんは、友達がいた方がいいんか? そっか。どうやって友達つくったらええんやろな。お父さんやったらこうするわ。」と、ここで冗談交じりに1つ例を出しました。


ここが非常に大切なポイントで、「こうしたらええやん!」とアドバイスするのではなく、親のやり方を一つの例として掲示してあげることです。


その方が無意識の抵抗に合わずに、奥深くに入るからです。


父の例を出すことで、娘の創造性が開きます。


「違うで! もっとええ方法があるで。あんな。のんはな。友達作るときはな。最初に自分で面白い遊びをするんや。そしたら面白そうって友達が集まってくるんやで。」と、先程とは違う人格が現れています。


「そっか。そんなええ方法があるんか~。じゃあそれを使ったらどうなるんやろ。」と聞くと、さらに奥底の問題が明らかになってきます。


娘が持っている友達を作る方法は、今回のプールでは上手く機能しないのです。


いうなれば受動的なマーケティング型の方法と、能動的なセールス型の方法との2つがあるとして、娘は受動的な方法でしか、友達を作る戦略を持っていなかったのです。


「そっか。そのやり方やったら、面白い遊びができんかったら友達つくれへんな。」


戦略が1つ足りていないから意識的に学ぶ必要があるという、最も大切な気づきが得られたわけです。


「じゃあ、どうしていったらいい?」


○ 友達を作るのを諦めて1人で楽しむ方法。


○ 一番優しそうで気が合いそうな子を見つけて、笑顔を振りまく方法。


○ いじわるな子に対する返し方。


などなど。いろんなことを冗談として話していると、随分と表情が明るくなってきて体にパワーが戻ってきたようです。


今回のいろんな話は、あくまで冗談として伝えました。


上手くいっても失敗しても、どっちでもいいのだと。


遊び心を持って試してみて、ダメなら違うやり方を試してみる。


最も伝えたいのは、そういった楽天の気質を持って人生と関わる軽さです。


根性で超えるのではない。


遊び心から出てくる創造的なアイデアと心の状態が、気づけば問題が問題ではないところまで運んでくれる。


そういった人生の性質を伝えたかったのです。


具体的に話を広げて、プールで遊ぶイメージをしたことで、その後、娘はプールに行く選択をしていました。

**** 追記 ****


それにしても今回思ったのは、「そりゃあ大変だよなぁ。」ということです。


今回のプールは、学年もクラスも様々な子が、何の脈絡もなく1つの囲いに入れられているわけです。


小1にして、知らない子ばかりで意地悪な子も入る中で、人間関係を構築しつつ自分の安全を守るという、かなり高度なコミュニケーションスキルが求められているわけです。


大人でも難しいのに、子どもの場合、あからさまなグループ意識や意地悪があるわけです。


何も考えずにグイグイ入っていける子なら良いでしょうが、人見知りするタイプには厳しい環境ですね。


でも、そう言った状況に対して、学ぶ機会もなければ、モデルになるようなコミュニケーションパターンに触れる機会もありません。


そしてそこでつまずいた時、親が言うことは、「自分から声かけたらいいよ。」というレベルのアドバイスです。


どうしていいかわからずに、行き詰まりますよね。


ほとんどの場合、持って生まれた性格とセンスと運任せで人間関係のパターンが作られて、それがその後、生涯にわたってのその子の人生の性質を決めていくわけです。


自分のコミュニケーションパターンを分析をしたり、学んだり、修正したりする機会が無いということです。


これって怖いことですよね。


武器を持たずに、冒険に出させるような感じでしょうか。


学校では難しいでしょうから、親から子供たちにコミュニケーション力という武器を持たせてあげられるといいですね。

そのためのノウハウとして、何かわかりやすく提供できるものは無いかと、今も考えています。