「タカとトラとバッタ…まずはどれから改造するべきか…」
いきなり彼は意味不明な発言をした。
周りを見ると、そこには仮面ライダーオーズ/タトバコンボの人形が置いてあった。
どうやら彼は、タカ・トラ・バッタの三匹から仮面ライダーを作るつもりらしい。
「やっぱり無難にバッタか?1番小さいし。てか、トラだとこっちの身が危険だからな…」
といいつつ扉をあけるとそこには、タカとトラとバッタが2匹ずついた。
どうやってタカとトラを連れてきたのかは不明であるが、彼は本当にこの三種の動物から仮面ライダーを作るつもりなのだろう。
彼の行動力は大したものである。
「…あれ?でも待てよ?あれってオーズドライバー(ベルト)ないと駄目だし、どうやってメダルにすればいいんだ?」
行動力はあったが、作り方は知らなかったようだ。
そもそも、動物を改造すると、動物愛護団体に訴えられる気がしてならないが、彼はそれに気付いているのだろうか?
「あ~~~~…よしっ!やめた!!タカ・トラ・バッタは解放しよう!!」
彼は三匹の動物を解放した。
ちなみにここは日本であり、バッタはともかく当然ながらタカとトラは生息していない。
それを解放してしまうとどんな問題が起きるか彼は考えていないのだろう。
「そうだ、インドへ行こう!」
叫びだした。
急だった。
授業中だった。
教師の話の最中だった。
「えっと…吉村くん…急にどうしたんですか?」
しばらくの沈黙の後、数学教師(28歳・♀・独身)がついに質問した。
きっと、冷たい沈黙に耐えられなかったのだろう。
正直、周りにいる数名の貴重な真面目な生徒たちの目が怖い。
「すいません、インドへ行きたいので帰ります!」
「どこに突っこめば良いのですか?」
普段から突っこみなれている優一の友人ならともかく、今年度から赴任した教師にはさすがに突っこみは難しいようだった。
「せんせぇ~、そこのアホは何言っても無駄なので、早く授業続けましょう~」
「誰がアホだ黒泉!!俺ほどの天才は早々いないぞ!!」
優一は意外と頭が良く、成績もトップクラスのである。
故に教師や他の生徒たちは、対応に困ることが多い。
ちなみに、この小説では数学教師(28歳・♀・独身)や黒泉(♀)のようにさりげなく新キャラが登場する。
「いえ、私は吉村君を説得して見せます!!私の力で、あなたを真面目な生徒に変えてあげます!!」
え、マジで?
数学教師(28歳・♀・独身)の行動に、クラスは驚きを隠せない。
「ふはははは!!やれるものならやってみるがよい!!」
優一が乗った。
悪乗りであるが、彼も多少は驚いているようでもある。
「あのぉ~せんせぇマジでやんの?真面目?正気?」
「当然です!!桜神高校(さくらがみこうこう)の教師たるもの、それくらいできなくてどうします?」
またまた面白い先生だ・・・
クラス中が思っていた。
「とりあえず、どうしてインドへいこうと思ったんですか?」
「行きたいからです」
「そうですか・・・なら質問を変えます。インドってどこかわかってますか?」
「ここです」←自作世界地図のインドを指差す
「行き方はわかっていますか?」
「飛行機で行きます。空港に行って」
「じゃあ、インドへ行くのに必要なものはそろっていますか?」
「はい、こんなこともあろうかと、常に着替え5日分・お金・翻訳グッズ等は準備して家においてあります」
「それでは最後に一つ」
「はい」
「パスポートは持っていますか?」
「・・・・・・・・・」←かなりの冷や汗
「海外に行くにはパスポートやビザが必要ですが、どうですか?」
「もってません・・・」
「それではどうしますか?」
「作ってきます」
「今作るのであれば、今日中にインドは無理です。今日は諦めなさい」
「わかりました!」
え、何これ・・・小学生との会話ですか?
クラスメートたちは、会話のレベルの低さについていけない。
優一はなんだか諦めた顔で座っている。
数学教師(28歳・♀・独身)は勝ち誇った笑みで授業を再開した。
「吉村優一よ、事件だ」
「なんだよ・・・俺はインドへいけなかったのが悔しくてそれどころじゃないんだぞ・・・」
「お前、それ本気で言っていたのか?」
彼はいつでも真面目に不真面目である。
「それより事件なんだ、吉村優一よ」
「ったく・・・なんだようっせーなー・・・」
面倒くさがりながらも、彼は友人Aの話を聞くことにしたようだ。
「街中にトラが二頭現われた」
「・・・・・・・・・」
「ちなみに、動物園が出来てそこにいるとかそういうオチはなく、普通にトラが現われたのだ」
「・・・・・・・・・」
「ついでだが、タカの目撃証言も出ている。偶に人を襲ってくるようだ」
「・・・・・・・・・」
「して吉村優一よ・・・」
ここで友人Aは一息ついて一言。
「どうしてそんなに汗をかいているのだ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
毎度のことながら、優一の汗の量が尋常ではない。
彼にとって不味いことがあるとすぐに汗がでる。
ある意味わかりやすいともいえよう。
「まさかお前・・・」
「違う!!違うんだ!!俺はただ、あいつらを解放してやろうと思っただけで」
「やはりお前が犯人か!!」
自爆:今の優一のような状況
優一は、内心焦っているどころではなかった。
「はぁ・・・どうするのだ吉村優一よ・・・このままでは捕まってしまうぞ?」
「だよなぁ・・・どうするかー・・・」
しばらく考えた後、優一は何か思いついたような顔をして走り去っていった。
友人Aは、優一の行動を見届けることにした。
『本日未明、街中でトラやタカなどの猛獣が現われるという事件が発生しました。しかし、警察が通報をうけ、出動しようとした時には猛獣の姿は消えており、悪質な悪戯と思われましたが、証言や写真などにより、猛獣がいたことが確認されており、この事件について専門家は―――』
吉村家の夕食の時間のニュースであった。
「なんだかおかしな事件ですね・・・トラがいたのに消えてしまったって、どういうことなんでしょうか?」
「さ、さぁな・・・きっと、ホログラム(立体映像)だったんだよ」
少し厳しい気もする。
しかし、優一はなんとか気にしないでもらえるように心がけた。
「それにしても、兄さん、一つ聞いてもいいですか?」
「お、おう・・・どうしたんだ?」
夕菜は一つ置いてから、口にした。
「どうして兄さんはそんなに汚れていて、傷だらけなんですか?」
「それを聞くのは野暮ってもんよ・・・」
誤魔化した。
しかし、彼の姿はとてもじゃないが、それでは誤魔化しきれるものではなかった。
「兄さん?どうしてそんなにひっかかれたような傷が多いんですか?それになんだか動物の毛のようなものも見えますし」
「気のせいだ」
彼はそれでも誤魔化そうとした。
それはそれである意味男らしいともいえるだろう。
「兄さん、本当に何があったんですか?」
本気で心配してる目だった。
優一は諦めて、真実を話すことにした。
「猫がいたんだよ・・・それで、可愛かったからついつい触ろうとしたんだが、返り討ちにあってこのざまだ。まぁ、最終的には俺の仲間にしたけどな」
嘘ではない。
嘘ではないが、ただの猫ではない。
同じネコ科の動物ではあるが、トラである。
むしろ、トラと戦ってこの傷ですんだ優一をすごいといいざるを得ない。
「はぁ・・・兄さんが猫好きなのは知ってますけど、程々にしてくださいね?」
「わかってるよ・・・今日で少し懲りた」
とりあえず、今度はカブト虫を捕まえて仮面ライダーを作ろうか、クワガタを捕まえて作ろうか優一は必死になって考えていた。
そして、カブトをモチーフにしたライダーは平成だけでも二人いることに気付き、さらに悩んでいた。
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なんか、うん、難しい(。・ω・。)
もう一つ書いたらこの「小説のような駄文シリーズ」は1回落ち着こうかな、うん
てか、初回が1番面白かった気がする(。・ω・。)
七色さんマジスゲー