日本の「天然」神話 | バイヤーが選ぶサプリメント・健康食品

日本の「天然」神話

これを読まれる方にはすいませんが、サプリメントや飲料において全てが全て「天然は良い」と世間では思われていることに対して、どうしても言いたい事なので、今回はかなり主観に偏った事を書かせてもらいます。


日本人はなぜか「天然素材だから安心」という言葉を好みます。
実際に天然であること強調している表現をキャッチに用いた商品が無数にあります。
製造者側も、医薬品を除いては合成された物が消費者からみて好ましそうに見えない、と感じるからなのでしょうか?


たしかに、素材そのものに近い状態のほうが、「身体に優しそうな」印象がありますが、
ビタミン・ミネラル・アミノ酸などの「必須栄養素」のサプリメントに関して言えば、必ずしも全てにおいて「天然がいい」という訳ではない,
と私は考えています。


なぜか?


そもそも人間含め生物自体、アミノ酸の組み合わせによって作られたタンパク質が細胞を組成し、細胞が各パーツを構成している、いわば化学合成物質の固まりです。ビタミンを化合物を摂取したからといって、何ら問題はないと思っています。

天然素材に含まれるビタミンも化学合成のビタミンも、化学構造はまったく同じ物です。
体内で吸収されるとき、天然のものも合成のものも、同じ構造をしています。

なのになぜ、天然はOKで、合成がNGなのか。非常に不思議なところです。


また、消費者として実際に商品として買う場合、


【1】コストパフォーマンス
【2】使用素材の品質や製造工程


の2点でも、考えるべき点があると思います。


【1】コストパフォーマンスの問題
これは主に、ビタミン・ミネラルのサプリメントに関していえることだと思いますが、
これらの人が生きていく上での必須の栄養素には1日に必要とされる摂取量の目安である

「栄養所要量」というのが国ごとに定められています。

ビタミンやミネラルのサプリメントを作るときには、この数値の目安を参考に商品化するわけですが、たとえば仮にマルチビタミンの商品を作ろうとするときに、「1日分の量で1日の所要量の半分を補えるサプリメントを作ろう」という事とします。

同じ量のビタミンCを、天然の素材と、合成の素材で配合しようとする場合、合成のほうが格段にコストを抑えることができるというメリットがあります。ビタミンCを含む天然素材を使用する場合、口に入れる物ですから栽培過程で農薬が入っていないかなどを気にする必要がありますし、有機栽培のものを使用するとさらにコストはかかります。


普段のバランスの取れた食生活が基本ですから、サプリメントを買うことが生活の負担になるのは好ましいとはいえません。生活レベルに見合ったコストでサプリメントを使いたい場合には、合成のものも選択肢の一つと言えるでしょう。



【2】使用素材の品質・製造工程
先ほども触れましたが、素材そのままの原料を加工する場合、農薬や重金属が残っていないか、滅菌方法など加工の仕方に問題はないかなどは、製品になってしまった後では消費者は確認することができません。近年、ニュースでも取り上げられていますが、中国やインドから輸入された野菜などが農薬などによって汚染されているケースなどが報告されています。合成のものであれば製造工程がしっかりと管理されている限り、その中に何が含まれているのかがはっきりと記録されていますので安心できるというメリットがあります。


ただし、ハーブサプリメントなど、素材をそのまま使わざるを得ない商品の場合には、有機栽培であることをはっきりと示した商品や、品質管理がしっかりされている大手メーカー製を選ぶとよいでしょう。


念のため言っておくと、

決して天然素材の製品を否定しているわけではありません。
私自身も天然素材のサプリメントを使用しますし、今後もお世話になると思います。


ただ、合成製品に対しての誤解を解いてもらいたい、合成製品にもメリットがあり、商品を選ぶ際の一つ選択肢になり得る、という事を知ってもらいたくて書いてみました。