メンターって?なぁーに? | 意志にふれて生きる

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椎名規夫オフィシャルブログ

メンター?って何?
最近、「メンター」と言う言葉を聞く機会が多くなりました。
 
【NLP】を伝える現場でも、
「椎名さんは、私のメンターです」
等と嬉しい言葉を聞く機会も増えました。

ありがたいことです。

私自身としては誰かのメンターとしての自覚はないのですが、
誰かが私をメンターと呼んでくれるのであれば、
私も在り方を考えなければなりません。


さて、組織で成果をあげる方法。
『経営の父』ピーター・F・ドラッカー氏のマネジメントを真剣に学び初めて、
5年の月日が過ぎました。

今思うと、マネジメントを知らずに組織を経営していた、
数年前の自分自身を恐ろしく感じます。

組織で成果をあげる方法が体系化されて存在していたのに、
私はそんな方法を知らずに経営していたのです。
「直感」だけで経営していたと言うことです。
『上手くいかないよね!・・・』


『経営の父』ピーター・F・ドラッカー氏は、
世界的なベストセラー『経営者の条件』のなかで

「『成果をあげる人間のタイプ』などというものは存在しないことにかなり早く気づいた。
私が知っている成果をあげるエグゼクティブたちは、
その気性や能力、
仕事や仕事の方法、
性格や知識や関心において、
千差万別だった。

共通点は、なすべき事を成し遂げる能力を持っていることだけだった。・・・・・・・・


成果をあげるエグゼクティブに共通しているものは、
彼らの能力や彼らの存在を成果に結びつける習慣的な力である。・・・・・

そして、習慣的な能力は、常に修得が可能である。・・・・」


『経営の父』の著書の中で面白いのは、
エグゼクティブ達は関わる者の
『能力』、
『存在』
を成果に結びつける習慣的な能力が必要だと言うこと。

そして、コミュニケーションの世界では、
関わる者達の『存在』にアプローチする事をメンタリングと言います。


『存在』にアプローチするスキルは沢山ありますが、
そのスキルの中でも「プロセスリフレーミング」はスペシャルです。

我々、トレーナー協会では、
プロセス・リフレーミングというスキルを大切にしています。

プロセス・リフレーミングは、
その名の通りプロセスに対してコミュニケーションします。

プロセス・リフレーミングとは、
顕在的な言葉とコミュニケーションするのではなく、
言葉の裏側にある動機に対するコミュニケーション・スキルです。

簡単な例でお伝えすれば、
元気なく「オハヨウ・・・」と挨拶してきた相手に、
「元気なさそうだね!何かあったの?」と声をかけるのも、
プロセス・リフレーミングの一つです。

また、営業目標が達成できなくて
「部長、今月も目標が達成できませんでした・・・」と報告してきた部下に、
「素直に話してくれてありがとう・・・」とか
「目標を達成する営業法が知りたくて来たの?」と声をかけるのは、
高度なプロセス・リフレーミングです。


リーダーやエグゼクティブに限らず、
利用価値でメンバー、仲間、友人と関わる時代が終わりました。

我々は、関わる者達の【存在】を考える時代なのです。
存在価値を活かし合う時代なのです。

そして、【存在】を活かせるコミュニケーション・スキルが大切なのです。


以前、経営者として恥ずかしい私がいました。
社員を利用価値でしか考えられない私がいました。
だからこそ、経営が安定せずに資金繰りに奔走していた日々を経験しました。

毎日が倒産する恐れとの戦いの日々でした。


あれから数年後。
『経営の父』ピーター・F・ドラッカー氏のマネジメントを学び、
ひとり一人のスタッフを個人として尊重し、
個人の強みを活かし、
彼らの能力や彼らの存在を成果に結びつける事が出来るようになりました。

メンターとは相手の【存在】にアプローチする者達に与えられる称号です。
そして、メンターと呼ばれる者は、
その在り方を考えながら学び続けていくのです。


十数年前に自分の長男を勉強嫌いにさせてしまい、
長男の人生を狂わしてしまったと反省する父親としての自分。

それが昨晩、「おとうさんが見たかったDVD、ここに置いておくね!」と、
夜中に寝室まで届けてくれた長男。

コミュニケーションを学ぶと自分が変わります。
すると、周りの全てが変わるのです。

子供、妻、両親。
仲間、友人、知人、スタッフ。
先輩、後輩、同級生・・・・

係わる方たちの存在を承認しコミュニケーションすることから、
多くを学んでいます。