
飲んべえの聖地・京成立石駅にあって、一目置かれる存在、もつ焼きの名店「宇ち多゛」。
食べログでも3.74点の高評価を誇る。1本100円とど偉い安さにかかわらず、串のクオリティーがハンパじゃねえんだ。
だけども、この店、常連さんが多く妙な緊張感が流れてるうえに、注文方法がわりと特殊なのね。
一見さんがなんの知識もなく行ってしまうと、面食らってあたふたしてしまうこと請け合いなので、ここに攻略マニュアルをしたためます。
■はじめに
昨年中頃からもつ焼きにハマって、友人と呑むさいにも、仕事の打ち合わせをするさいにも、「もつ焼きにしよう!」と主張をし、都内あっちこっちのもつ焼き屋を巡ってみた。
その結果「一番うめえ!ダントツでうめえ!!」と腰を抜かしたのが、京成立石にある『宇ち多゛』だ。宇ち多゛と書いて、うちだと読む。
もつ焼き1皿2本で200円、サイドメニューの煮込みも200円と安いのに、無骨にして常軌を逸したクオリティーの串が食える。
この店、かなり有名なお店で、食べログでも3.74点とすこぶる高評価だ。
ウマイだけじゃあなくって、店の雰囲気が独特なのだ。
常連さんたちが作る妙な緊張感、店員さんの無駄がない機敏な動き、そして店内を飛び交う謎の専門用語・・・。
事前知識を入れずにいくと、痛い目をみるのは請け合いだ。
独自ルールに従わざるをえないこの感覚、ラーメン二郎が話題になりはじめた頃となにやら共通したものを感じる。
いまとなっては、すっかりポピュラリティーを得て、女性客もチラホラ散見されるが、15年前の二郎は異様だった。
「ヤサイマシマシアブラカラメなどと謎の呪文が飛び交ってるらしい」
「雑談しようものなら常連から叱られる」
「常軌を逸した山盛りだが残すことは不可能」
などなど、どんな恐ろしい空間なのだと思わせる情報がやりとりされた。
そんな原始二郎的なオーラをまとった『もつ焼き宇ち多゛』に、はじめて行く方のための攻略方法を書いておこう。
なお、強烈な店にはファンサイトがつき物。宇ち多゛も例外ではない。
より詳しく知りたい方はファンサイト「宇ち入り倶楽部」をご覧になるといいだろう。
【1】行列に並ぼう

▲平日13時30分にして、この行列
宇ち多゛のもつ焼きをいただこうと思ったら、行列に並ぶことを覚悟しなければならない。
事前情報により、かなりの混雑が予想されていたので、気合をいれて「平日の開店30分前」に向かったのだが、お店の前はこの有様。ざっと40人はいただろうか。
「曜日なんぞ関係ねえ」ってな年齢層の常連さんたちが大勢いるから、平日でも結構混むのね。
しかも、この行列、1列ではない。
なんらかの規則性はあるようなのだが、初見でその法則を掴めるほど、シンプルな列ではない。
意を決し、「ココだ!」とあたりをつけ並んでみたら、「お兄ちゃん、こっちだわ!」と常連さんが答えを教えてくれた。どうやら開店前の列は、1順目で入る客と2順目以降になる客で、列を分けているようだ。

平日は14時、土曜日は12時から開店。日曜、祝日はお休みだ。
一応19時30分までが営業時間だが、もつ焼きがなくなり次第、店じまいなのでなるべく早く行ったほうがいい。
希少部位や刺身は、開店してほんの2・3時間でハケちゃうこともあるからだ。
開店が迫ると、群衆は待ちきれずザワザワしはじめ、入口に鼻がつかんばかりの距離で食い気味に並ぶ。行ったことないのであくまで想像だが、ロックフェスで演者が出てくる前ってこんな感じなのだろうか。
熱気と期待感が最高潮に高まっている。
■待ち時間は意外と短い
行列こそ出来てるものの、意外と待ち時間は短い。20人ぐらいの待ち客ならば、30分程度の待ち時間で通される。
というのも、回転がやけに早いから。ちびちび飲んで長居する店じゃあなくって、食いたいもの食ったらサッサと出てくのがマナーって雰囲気だから。
常連であろうとも深酒を許さない。ある程度の酒量を超えたおっちゃんは「もう、コップ半分でおしまい!」と酒の注文を打ち切りにされていた。
(酒を) 注いでくれる杯数に個人差があるのだ。
1・2回の来店で各人の限界とか、いろいろわかっちゃうようなのだ。
個人差があるといっても上限はあるのだ。それは5杯まで!
引用:宇ち入り倶楽部
ファンサイトによれば、5杯が限界だそうだ。
京成立石は呑んべえの聖地。飲み足りなければ、江戸っ子でもいせやでも好きな飲み屋にハシゴすればいい。
【2】席に座ろう

入口が開くや、なだれ込む客たち。
店員さんは
「558でこっちのテーブル!!」
「お兄さん!一回立って、奥にお2人さん入れてから、戻って!」
「そこのテーブル1席詰めて、空いた手前に1人座って!」
などと、サッカーのフォーメーションか舞台演出か、というほど的確な指示を与え、場をコントロールしていく。
奥に座った客を出すためには、手前の人たちが全員一旦席を立たねばならないぐらい、席は狭い。隣のおっちゃんとも肩がつかんばかりのギュウギュウ詰めだ。
限られた店内、1人でも多くの客をいれるため、店員の指示にはテキパキと従おう。
【3】もつ焼きを注文をしよう

▲メニュー表には「もつ焼き」としか書かれていない。
席に座り、一安心したのも束の間。
最大の難関、”注文”である。
一見さんをもっとも怯ませ、縮み上がらせるのがこの局面だろう。
メニュー表には『もつ焼き1皿200円』としか書かれていないのだが、常連たちは口々に
「レバシオワカヤキ!」
「ナマタン!」
「シロスヤキ!!」
などと謎の言語を唱えている。
どうやら、もつ焼きと一口に言っても、細かい部位の指定ができるようなのだが、店内の掲示物には一切ヒントが書かれていない。
少ない情報、常連が醸しだす独特の空気、店員さんが忙しく動きまわる緊張感。
これらに圧倒され、一見であればアワアワと面食らってしまうこと請け合いだ。自分の好きなものを食べたければ、事前情報が必須である。

■もつ焼きの注文の仕方
宇ち多゛の注文は、3つの要素から成り立っている。
1:部位の指定
2:味つけの指定
3:焼き具合の指定
である。
まずは、部位から説明しよう。
【部位】
カシラ(頭)/ハツ(心臓)/ガツ(胃)/シロ(小腸)/ナンコツ/タン/レバー/アブラ
の8つである。いずれも豚だ。
なお、希少部位として、ツル(大事なとこ)もあるそうだ。
開店するなり、ツルは飛ぶように売れて、あっという間に品切れになっていた。
【味つけ】
塩/タレ/素焼き/ミソ
と味つけは4パターンだ。
注文されてるのは塩とタレが圧倒的に多く、素焼きを頼んでる人は「いかにも玄人」という客ばかり。気にはなったが「未熟者が通ぶりやがって!」と思われそうで頼めなかった・・・。
なお、物によっては「生」も可能。
生とはいっても、軽くボイルしてるけれど。
【焼き具合】
よく焼き/わか焼き
特になんの指定もしなければ、普通の焼き方になるのだが
「よく焼き」といえば良く焼いてくれて、「わか焼き」といえばレアな焼き加減にしてくれる。
これも玄人筋しかリクエストしてない様子だったので、一見ではなかなか注文しづらい。
■以上の知識をもとに、謎の言語を解読しよう
・レバシオワカヤキ!
→レバ/塩/わか焼き
→「レバーを塩で!レアでね」 の意
・ナマタン
→生/タン
→「タンを生でちょうだい!」の意
・シロスヤキ
→シロ/素焼き
→「シロを素焼きでくださいな」の意
というわけである。
先ほどまでは、ドラクエの復活の呪文かなにかかと思われていた謎の言語が、意味を成してきたであろう。
ここまで把握できれば、最強のもつ焼きにありつけるのも目前だ!
























































