駒を持つのは久しぶり。チェスクロックを使うのはもっと久しぶり。ああ、これぞ大会です。駒を持ち、チェスクロックを押して、目の前の相手の指し手を待つ。いいですね〜
この日はやはり強豪の方が多く、例によって予選通過できればいいやと思っていました。
と、見せかけてこっそり代表を狙っていました。今年から目標を高くしたのです。ええ、意識高く。
予選1回戦
クジの結果、相手はI田さんに。元奨三段の方で、過去1度も勝てたことがありません。
ただ、翔風館の予選は1回までなら負けられるシステムなので、まだこのタイミングで当たってよかったと逆にホッとしていました。
将棋は角換わりに。
後手が私。ちょうど今2筋の歩交換をされたところです。
ここで△5五歩▲同銀△2七歩がどこかで見たことのあった反撃筋。同飛なら3八角です。
本譜は▲6八飛△2九角と進み、こちらがリードを奪う展開に。「初心者でもやらない見落としをした」とI田さんも上記の反撃筋をうっかりされていたみたいでした。
そのままリードを維持し、最後は先手の猛攻を凌ぎ切って快勝。うっかりがあったとはいえ、勝てたのは嬉しかったです。いやー最高のスタートでした。
予選2回戦
予選は2勝で通過できます。なのでここで勝てばトーナメント進出。負けると死の3戦目を戦わなくてはいけません。
相手はTノ内さん。練習では勝ったことがありますが、公式の場では勝てたことがありません。
私の特徴として、格上の方に勝った直後の将棋は大抵ポカをします。ズバリ調子に乗っているからです。
さっそくやらかしたのがここ。
作戦負け気味だったので(4枚穴熊に組んでても勝てる気しない)無理に動いたのですが、このタイミングでの△2三歩を見落としていました。以下▲5五歩△2四歩▲同飛。角銀交換の駒損ならまだしも、△4七歩成が残っているのが辛いです。
しょうがないので穴熊特有の暴力で局面をごちゃごちゃにさせました。するとなんだかんだ将棋は難しくなるもので、いつの間にか攻めが繋がり、途中からは将棋ウォーズの3切れのような指し回しで一気に後手陣を攻略。
なんとか勝つことができました。いやーまさかまさか。無傷の連勝で予選通過となりました。
本戦1回戦。
相手はY橋さん。実績も数多く残されている強豪の方です。おそらく初対局だと思います。
この将棋は自慢の一手が指せました。
ジャブのつもりで突いた歩に対し、△8三銀と上がられた局面。いかにもなにかありそう。
ここで▲7六飛が自慢の一手。
やりました。見れば見るほど厳しい。この手を指して手応えを感じました。
以下、生涯で1位の手順が指せたので全部見せたいところなんですけど、さすがにアレなので終局図だけ載せます。めったにない会心譜だから自慢させて( ;∀;)
戻って△8三銀が敗着かとY橋さん。何度も悔やまれていました。
準決勝
相手はD出さん。地元が近い関係で大昔から対局をしたことがあります。通算成績は覚えてませんが私の全敗です。地味に天敵。
ただ、当時はまだお子ちゃまでしたからね。最後に指したのは自分が四間飛車党だった頃の時代でしたから、今日は勝ちたいと思っていました。なんといってもここまで絶好調でしたし。
将棋は角換わりに。
この将棋は物凄い難解な手順で、中盤が長く、終盤も入玉模様となっていたので、なんと棋譜が並ばない…
ああ、ぜひとも載せたかった。中盤まではまあまあ頑張っていたのです。ところが終盤で事件が起こりました。
他が並ばないので部分図だけ。
△4一飛と自陣に受けられたところ。この手がしぶとく、寄りだと思っていたのになかなか寄らない…焦りました。
そこで秒に読まれて指したのは▲5三銀成。あっ、てなりました。スッと△3三玉と立たれて、捕まらなくなってしまったのです。
局後、D出さんは図の局面で▲3一金を指摘。
なるほど、玉は下段に落とせですね。うーん、読みきれなかったですけど、まだしもこう指すんでした。手が悪い方向いったなあ。
自玉は銀冠の堅陣だったんですが、ゆったりと急所を突かれる指し回しで簡単に崩壊。またしてもD出さんに負かされてしまいガックリ。まだ超えられんか…いや、超える日は来るのだろうか。
結果、ベスト4で敗退。翔風館のブログを見てみたら、D出さんは決勝も勝って代表になられていました。おめでとうございます。
そういえば去年もゆみた氏に負かされて、そのままゆみた氏は代表になってたような。
てことは私に勝つと優勝するみたいですね。
じゃあ私が私に勝てばいいわけか。来年はイケそうです。