【富士通杯】5R 東京大学 | スピカの住み家

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明治が富士通杯出場を決めた時の関東春期大会。明治はスーパー絶好調だったにもかかわらず、唯一負けた相手がいました。
今でも悔やまれます、東大ですね。
あのときはどっかの勝負弱い人が苦手なノーマル四間飛車をやって負けてしまい3-4でした。画竜点睛を……といったら殴られてしまいそうですが、この借りを返すためにリベンジしたいと思っていたのです。



東大には今まで勝ったことがありません。私がいない時には勝ったことがあるのですが、そのおかげで苦手意識がついてしまっていました。


岩瀬ー宮下
山﨑ー武縄
竹下ー村上
山内ー北出
小田島ー安沢



オーダーを聞いて私は驚きました。大平を切るというのです。大平は今大会、体調不良が続いており、将棋にも悪影響(実際不調でしたね)が出ていると。だったら今日は早めに帰って、明日しっかり戦ってくれという意図でした。



おそらく東大も予想していなかったと思います。
東大のオーダーは、こちらのベストメンバーを想定してのオーダーだったはずです。まともにぶつかっていたら思惑通りにやられていたでしょう。そこにズレが生じました。勝機はあると思いました。



私の相手は武縄氏。過去に大平に勝ったことがあり、学名にも出場している方です。私は初めて対局するので緊張しました。


将棋は相手の中飛車に対しこちらはよく見る感じの構え。(名称ないんですよねあれ。そろそろ作って)手が難しくさっぱりわからなかったですが、中盤に相手に錯覚があったのか、突如こちらが銀得に。形勢が良くなってからは手がぐんぐん伸びて、短手数で勝ちになりました。


隣を見ると竹下ー村上戦が終わっていました。

村上氏が石田流にしたところ、竹下は金銀をモリモリ盛り上げて盤上を制圧。終局図を見てみると、大差で竹下が勝っていました。初めて彼の本気の本気を見たような気がして恐ろしかったですね。


岩瀬さんは宮下氏に相性が絶望的に悪いらしく、本局も上部から攻め込まれる展開に。

小田島は……定跡を間違えたと遺言を残し、誰よりも早く負けてました。



勝負の行方は4将戦の山内ー北出戦に託されることに。
山内が常に悪そうな将棋で、長引かせてはいるものの、いずれ負けてしまうだろうと思っていました。相手を信用してということもあります。



ギャラリーはほとんどが東大勢で、明治は1~2人しかおらず諦めムードでしたが、なかなか終わらないとなると、徐々に人が増えてきました。
少しずつ北出氏が変調になってきたのです。山内も手段を尽くしています。よく手が見えてるなあと感心してました。


終盤になるといよいよ形勢がわからなくなりました。一手指すごとに竹下と顔を見合わせ、わからんと首を捻るばかり。いや、竹下は少しずつ山内が有望になってきたんじゃないか、と思っていたのかもしれません。実戦はその期待に応えるように山内が逆転に成功しました。あとは間違えないでくれと祈るばかり。


しばらく経って、北出氏が投了しました。
あの明治が3本取ったのです。私の脳内では大黒摩季の「あぁ」が流れていました。


長いこと団体戦を戦いましたが、ついに東大に勝つことができました。本当に本当に嬉しかったです。いろいろありましたが、こんな結末があるのならやってきてよかったのかなと思っています。


それではこれで富士通杯編を終了させていただきます。ありがとうございました。



×岩瀬ー宮下◯
◯山﨑ー武縄×
◯竹下ー村上×
◯山内ー北出×
×小田島ー安沢◯

3-2で明治の勝ち。