将棋指しの特性 | スピカの住み家

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3月1日。花粉と同時に襲ってきたイベントがある。就職活動だ。
我々大学三年生にとってはついに訪れたイベントであり、各々パンパカパーンとファンファーレが鳴っているに違いない。
さて、この就活だが、まだ始まったばかりだというのにとにかく疲れるのである。私もこれまでで秋葉原、御茶ノ水、池袋と様々な場に足を運んだ。感想としては、どこも人が多くて大変としか言えない。


就活をする際に、大事なものとしてエントリーシートというのがある。いわゆる企業へのアピールの場だ。私はどんな人間だとか、弊社を志望した理由だとかを書かねばならない。


その中で、私が気になって仕方ない項目がある。

それは「学生時代に打ち込んだこと」だ。


それはそれは各々の武勇伝で溢れかえるであろう項目である。この数行を書き上げるために、バックパッカーだとか、ボランティアなどを行う学生が増えているようだ。しかし企業もそれはわかっているようで、身近で、小さなエピソードでもいいんだよとセミナーで教えてもらった。これには私も全面的に同意。というより救いになった。


さて私はというと、やはり大きな柱として将棋がある。将棋というのはどうやら良いイメージのようで、就キャリの方からすると「強いよ」ということらしい。

確かに私も、将棋といったら知的で、誠実で、勉強ができて、公文式なんかを手に微笑んでいるイメージがある。それもこれも羽生さんの功績が大きい。

そう、つまり趣味に将棋と書くだけで人事の方はそんなイメージを持たれる可能性が高いというわけだ。


これは就活で推さなければならない。
では将棋が趣味の学生に、具体的にどのような特性があるかを考えてみた。



①礼儀作法がしっかりしている

将棋は礼に始まり礼で終わるゲーム。当然ながら最低限のマナーは将棋指し全員が身につけている。また、年上と接する機会が多いため、自然と敬語が身につく。よって大人慣れもしている。


②記憶力がある

将棋というゲームは記憶力が良い人ほど強い。定跡はもちろん、寄せのパターンや詰まし方などあらゆる知識を覚えていないと勝てないからだ。つまり記憶力が他の学生に比べて高いのではないかと推測する。ちなみに羽生さんは高校時代、対局過多のためあまり出席できていなかったそうだが、テストは持ち前の記憶力でなんとかしていたようだ。


③決断力がある

ある程度強くなると対局時計を使う。一手を何秒以内に指さないと負けになってしまうアレで、いくつもある手の中から対局者は手を決めなければならない。必然的に決断力が上がるわけである。


④先を読む力がある

将棋は相手がどう指してくるか先を読むゲーム。将棋という難解なゲームで鍛えた読みを生かせば、仕事や会社の未来図を読むことなど容易い容易い。私の読みによると……この取り引きは二十一手後に自社が勝ちますね(キリッ
なーんてできるかもしれない。はい、すいません。


⑤急所を見抜く力がある

読みだけではうまくいかない局面がある。強い人はここを勘でなんとかするのだ。これが急所を見抜く力となる。ここでいう急所を見抜くとは、物事の本質を見極めることができるのではないかと結びつけたい。私もね、アマ四段にまでなったんですから勘は良いんですよ。えっへん。


⑥自己責任能力がある

将棋はチームプレーでも、審判が判定するわけでもない個人の戦いで、勝っても負けても責任はすべて自分にある。将棋指しは言い訳できない厳しい環境で切磋琢磨しているんだとアピールしたい。
自分のした行動を受け止め、責任を持ち(着手)、例え失敗(負け)してもすぐに修正ができる(感想戦)。そうして自己責任能力の強い人間が形成されるのだ。


⑦忍耐力がある

負けると悔しい。自分が全否定された気になり、投げ出してしまいたくなる。でもまた盤の前に向かう。
将棋を長く続けている人にとっては、自然と忍耐力がついているのではないかと思う。仕事も将棋と同様に粘り強く取り組むこと間違いなしだ。




どうでしょう。将棋指しにはこれだけ優秀な特性があるのです。
というわけで企業様どうか私に内定をください。落としたら王手しますからね。