一貴:な、なにもないよ。 

伊織:ならいいけど。


一貴:...


このままでいいのだろうか?

伊織ちゃんは役者の夢を諦めて俺と一緒を選んでくれて、仕事も頑張って。俺は、今となってはどうでもいい大学生活。これでいいのだろうか?










大学生A:あの、瀬戸だっけ?

一貴:え?





大学生A:あんさ、この後空いてる?


一貴:まあ。


大学生B:あーよかったー!あのさ、合コンの面子が集まらなくてさ、遊びでいいのよ?来てくんない?

一貴:ああ、ごめん、俺そういうのいいわ。じゃあ。









大学生B:だから無理っつったべ?

大学生A:あいつ講義中もボーッとしててさ、この前なんか真中に言われてたし。

大学生B:一浪君だろ?ヤバくない?


聞こえてるっつーの!


伊織ちゃんが居ない大学生活なんて無意味だ。


本当は伊織ちゃんと夢のキャンパスライフだったのに。




?:瀬戸君?

一貴:?越苗?相変わらず髪なげーな(苦笑)

越苗:なんだいそれ?瀬戸君は大学の帰り?

一貴:ああ。








越苗:大学生活はどう?僕はさ、みんなと遊んでた時の方が充実してたなぁなんて。


一貴:俺もまあ、そんな感じかな?


越苗:そうだ、僕の周りがね、僕が葦月伊織さんと知り合いって分かってから会わせてくれーって大変でさ、困っちゃうよ。


一貴:言ってんの?








越苗:言ってる?

一貴:いや、だからさ、伊織...葦月と知り合いだって。


越苗:...話の流れでね。あ、でも断ってるんだよ?

一貴:あたりめーだよ。

越苗:...また、その目をしているね。










一貴:は?

越苗:修学旅行の時の目だ。どこか不安で、僕を見つめてた。

一貴:ふ、気持ちわりーな、なんだよオイ。

越苗:瀬戸君は、瀬戸君だよ?


瀬戸:...わかってるよ。べつに、お前が気にすることじゃねーよ。じゃあな!






まったく、どいつもこいつも、そこまで俺は不安げに見えるかね?