タイにも世界的な企業あり | 「アジアの放浪者」のブログ

「アジアの放浪者」のブログ

東南アジア、南アジアを中心に、体験・見聞したことをレポートします。

昨日8月24日は、ウクライナの独立記念日でした。

ロシアによるウクライナ侵攻が始まって1年半以上が過ぎ…国連安保理がまったく機能しておらず、停戦の見込みが立ちません。たいへん残念です。

 

戦争が泥沼化しているのですが、その原因のひとつが、ロシア・プーチン大統領による見込み違い。

プーチン大統領は、ロシア軍の大部隊を前にウクライナが簡単に降伏すると考えたのでしょうが、そう甘くはありませんでした。過去の体験・見識に捉われ、つまづいてしまうことってありますよね。2014年にロシアがクリミア半島を併合したときとは状況が異なっていたのです。

 

実はタイも、さまざまな問題を抱えつつも着実に経済成長をしており、日本との差が狭まってきています。

特にタイの財閥はたいへんな活力があり、その中でも代表的なのがCP(チャルーン・ポーカパン社)グループです。このCP、世界21ヵ国で8業種に及ぶ事業を展開している、タイ第1の複合企業です。

 

CPの代表的事業は農業・畜産、食品ですが、流通業にも力を入れています。日本とは、明治乳業やセブン・イレブンとの事業提携でつながりが深いです。それ以外に通信事業(True Cooperation)、不動産事業(Forune Towerなど)にも手を広げています。

 

まさに、CP帝国。グループ会長のタニン・チャルワノン総裁(84歳)は、タイ随一の大富豪。世界的にも126位です(Forbes誌による)。ちなみに最近話題になっているタクシン・シナワット氏は、世界第1470位。タイでは12位となっています。

 

 

このタニン会長。

タイ経済界の重鎮を率いて中国へ渡航。8月21日に中国政府の李強首相と単独で会談しました。

 

※写真右が李首相、左がタニン会長。

 

タニン会長一行は、他にも国務委員兼国務院秘書長の呉政隆氏、共産党北京市委員会総書記の伊力氏らとも対談しています。中国共産党、近頃の経済低迷で苦しい中、CPによる投資に大いに期待を寄せているそうです。

 

躍進する、CPグループ。

関係強化(=投資強化)期待しているのは、中国共産党ばかりではありません。昨年12月には、トヨタ自動車の豊田章男社長(当時)と対談し、カーボンニュートラルで協力することでも合意しています。

 

CPとトヨタ、タイでのカーボンニュートラルに向けた協業を検討 | コーポレート | グローバルニュースルーム | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト (global.toyota)

 

タイにもあるんです、世界的な企業が。

私たちも東南アジア諸国、否、世界に関する情報を常にアップデートしていきませんと、大きな過ちを起こすかも知れません。プーチン大統領の二の舞にならないよう、過度な先入観は禁物です。