死の鉄道 | 「アジアの放浪者」のブログ

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東南アジア、南アジアを中心に、体験・見聞したことをレポートします。

所用でタイ西部、カンチャナブリ県に行ってきました。
仕事は仕事でキッチリ済ませましたが、空いている時間を有効に使って戦跡巡りも。

ここには、映画「戦場に架ける橋」で有名になった「死の鉄道(Death Railway」と呼ばれる鉄道があります。戦時中はミャンマーまでつながっていたそうですが、現在はタイ国鉄によってバンコクからサイヨーク郡まで利用されています。

日本の鉄道建設隊ですら、「無謀な建設計画だ」と自覚していたこの鉄道。しかし、形勢が不利になりつつあった日本にとって、インドまで攻め込むことによって劣勢挽回を狙ったようです。しかしその実態は、自らの出世のために戦功を急いだ一将軍の欲望にあったとも言われています。

もともと無理な計画を短時間で実行するため、日本軍は人海戦術を採用します。ビルマ、マレーシアなどから数十万人の労務者(ロームシャ)が連れてこられ、またイギリス、オーストラリア、オランダなどの戦争捕虜も使役にかり出されました。

猛暑で食糧も十分でない中での重労働。結果、事故や病気などで15万人以上が死亡したとされています。

「精神力で空を飛べ」。
旧日本軍が自らを滅ぼす結果につながった異常な精神論。その無責任な思考により、どれだけの人命が犠牲になったことでしょうか。反省すべきこと、学ぶべき教訓がたくさんあるように思います。

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