厩舎考察 須貝尚介厩舎 | 人気薄推しのめったに当たらない馬券簿

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的中率重視の方は他の高的中率を誇る予想家さんの意見を参考にしてください。ここで紹介するのは、3着以内に届けばラッキー的な馬です。ご自身の軸馬の相手一角に入れておくと、ひょっとすると…w

マーメイドSにルビーカサブランカを送る

須貝尚介厩舎


須貝尚介と検索すると関連ワードに

金正恩と出てきてしまうくらいに

騎手時代の面影は全くありませんが、

騎手上がりの現役調教師としては

安田隆行調教師と並んで

最も大成している調教師の一人

ではないでしょうか



騎手時代は、父の須貝彦三厩舎専属騎手
のような感じだったので
あまり芳しい成績ではありませんでしたが
騎手時代に騎乗したポイントフラッグ
(ゴールドシップの母)との縁が
騎手として大成しなかった須貝尚介の
調教師として大成させるきっかけになります



そのゴールドシップ、そしてジャスタウェイの
活躍によって
栗東厩舎として不動の地位を築き上げ、
アドマイヤリード、ソダシなどのGⅠ馬を輩出し、

2022年6月現在
15年で通算460勝 重賞50勝 GⅠ16勝
年によってバラつきはありますが
厩舎リーディングでもトップ20から1ケタ
の高い水準の成績を残している厩舎です
ただ、この厩舎についての注意点がひとつ
すでに現役の活躍馬にはあまり関係が
ありませんが、
2021年3月よりJRAからの制裁措置として
2馬房削減されています
表向きの制裁理由は
2020年のコロナ禍で行われたサウジアラビアRC
で禁止されていた写真撮影を行ったため
とのことですが
公式発表されていない部分で
不正受給問題に関与したため制裁措置が
重くなったとか
噂レベルで色々な話がありますが
今、事実としてわかっているのは
不正受給に関与した大塚亮一氏の馬は
管理しているため関係はあるが
不正受給に関与したという確証はない
制裁措置はあくまでコロナ禍で禁止されていた
写真撮影を行っただけ
で、それに対する制裁措置が2馬房削減

現役馬にはあまり関係がないと書きましたが
すでに多くの活躍馬を抱える厩舎にとって
2馬房削減はかなり大きく
制裁措置によって2021年の受け入れについては
5頭削減せざるを得ない状況になり
今年もその状況が続いているので
今後の厩舎経営と今年の2歳戦、
来年のクラシックにも影響のある話のため
覚えておいて損はないでしょう

いずれにせよ、すでにオープン入りしている
馬には狙いのレースに向けて馬房は優先的に
与えられるでしょうから
そこは影響は少なそうですが
預託馬を減らさざるを得ないというのは
かなりの痛手でしょう

話を厩舎考察に戻します
厩舎傾向としては人気の馬が人気通りに走る厩舎
下位人気からの巻き返しも少ないかわりに
上位人気馬は安定して走る厩舎で

基本人気通りには走りますが

気ムラ馬をそれなりに走らせている厩舎なので

絶対軸として狙うにはやや不安が残る

馬券を買う側からすると

騎手、厩舎と馬の個性で人気を背負いがちだけど

凡走する時はあっさり凡走する

割りと買いづらい厩舎ではあります


勝率と比較すると軒並み単勝回収率が低いのは

勝てる能力はあるからこそ人気に推されがちで

人気馬で好走もあるけど凡走もする

そのため単勝回収率は低い

で、凡走してもすぐに巻き返すので

順調な時は人気落ちはあまりない


代表馬ゴールドシップとソダシを思い出せば

わかると思いますが

そもそも人気になっちゃう馬が多いので

正直、馬券妙味という意味では薄い

ただ、凡走後はたいてい巻き返します

それが、この厩舎の馬の人気の落ちない理由


また、ステラヴェローチェやルビーカサブランカ

などのように勝ち切れはしないが上位人気で

安定して走っている馬が多い

というのもひとつの特徴で

安定した成績の馬は安定して人気になる

ということです


人気になる理由はもうひとつ
勝負がかりの時は必ず人気上位騎手を
押さえています
ルメール、川田、福永、武豊
そして、この厩舎で特徴的なのが
吉田隼人と藤岡康太の騎乗数の多さと勝率

今年GⅠを勝ったポタジェもソダシも

吉田隼人が乗り、1番人気ではない馬で勝ちました

この厩舎で馬券妙味があるのは

吉田隼人と藤岡康太

ルメール、川田、武豊が乗った時は

ほぼ馬券妙味はありませんが

人気ならば押さえておいたほうがいい

という厩舎です



過去の管理馬で
ゴールドシップ、ジャスタウェイ、ソダシ
クラスを例外とすると
案外、オープン以上の馬は多いものの
オープン、重賞でそこそこ走ったかな
くらいの馬が多く
そのあたりも
だいたい人気通りに走る厩舎らしい特徴
かと思います


オープン馬が多いため
オープン以上の出走数が多く
オープン重賞クラスでの勝率、単勝回収率は
率としては低いですが数的には上位厩舎といえる
成績です
特筆すべき点は
新馬の勝率の高さ、
3勝クラスの出走数の多さと勝率の高さ、
そして未勝利出走数の多さ

まずこの厩舎の馬質について
シルク、サンデーR、キャロットFなどの
大手クラブ馬もそれなりの数、
預託されていますが
近藤利一、金子真人、安原浩司、大塚亮一などの
個人馬主の預託が非常に多く
好素質馬を多く預託されているというより
個人馬主の預託を中心に
玉石混淆の中から、いい馬は新馬から勝ち上がる
一方、未勝利も勝ちきれず時間がかかる馬も
一定数いるが、未勝利脱出を諦めずに
使い続けるため勢い、未勝利出走数が
異常に多くなる

個人馬主さんにとってはどんな馬でも
諦めずに使ってくれる姿勢はありがたい厩舎で
あることは間違いないでしょう

未勝利出走数が多い一方
新馬確勝級の馬は新馬勝ちを狙って出走させます

早期入厩の期待馬は
トラブルがない限り函館新馬デビューさせます
年1~2頭ですが異常な高勝率です

今年はカルロヴェローチェという馬に
期待を寄せているようなので
この馬はトラブルがない限り函館新馬デビュー
させるはずです

このカルロヴェローチェ
名前の通りステラヴェローチェと同じ
オオノ開発社長大野剛嗣氏の所有馬
でしたが、大野氏の急逝に伴い、
父である大野照旺氏に所有名義変更された馬で
この2頭と須貝調教師にとっては
ある意味弔い合戦の様相を呈しているので
今後要注目です (詳細は下の記事をご覧ください)


長くなりましたが
須貝厩舎の特徴
基本人気通りに走る厩舎
3番人気以内なら馬券内率はかなり高い
一方、負ける時はあっさり負けるので単勝は買いづらい
重賞善戦組は安定して善戦し続けるが
なかなか勝ちきれない
新馬確勝レベル馬と未勝利レベル馬は
明らかに使い分けている
馬券的にはここの見極めは極めて重要
基本下位人気馬が穴をあけるケースが
ほとんどない厩舎
ただし穴を出すなら吉田隼人か藤岡康太


2021年3月からの制裁による馬房削減は
上の表の通り、出走レース数の大幅減の一方
勝率はアップしているので
これは当然ではありますが
勝てる見込みのある馬に馬房を充てている結果
であり、
見込みの薄い馬に充てる馬房が減った
ということで
この影響が出てくるのは
これから先、あきらかに出走数の減った馬の
馬主さん達がどう動くのかに
かかってくるものと思われます


長くなりましたが
最後に
マーメイドSのルビーカサブランカ
ハンデ55kgの想定4番人気
そして岩田望来
絶妙に馬券圏内ありそうな
なさそうな絶妙な立ち位置
掲示板圏内ならかなりの確率でありそうですが
いずれにせよ単勝は買いづらいですね