厩舎考察 安田隆行厩舎 ダービー編 | 人気薄推しのめったに当たらない馬券簿

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的中率重視の方は他の高的中率を誇る予想家さんの意見を参考にしてください。ここで紹介するのは、3着以内に届けばラッキー的な馬です。ご自身の軸馬の相手一角に入れておくと、ひょっとすると…w

短距離王国安田隆行厩舎

デシエルトでのダービー参戦ですが

これがダービー初参戦となります


マイル以下で無類の強さを誇り

今年のNHKマイルCも結果、

安田隆行厩舎ダノンスコーピオンが制しました


ある意味ダービーを目指すような馬作りを

しなかったために築きあげることができた

短距離王国ですが、自身の定年まであと2年


昨年あたりから2、3歳馬にはダービーを意識した

使い方になっています

昨年3歳のダノンザキッドは

朝日杯ではなくホープフルSを使い勝っています

その後、弥生賞→皐月賞で

骨折判明でダービー回避


今年もダノンスコーピオンを共同通信杯に使った

時点ではダノンスコーピオンで皐月賞→ダービー

を狙っていたものと思われますが

結果、共同通信杯を負け、川田騎手の進言もあり

マイルへ方向転換します

ただ、もう1頭のデシエルト

確勝を期してダートで連勝から

若葉S勝ちで皐月賞の切符を手に入れます

ここで、ダノンスコーピオンはマイル

デシエルトで皐月賞、ダービーと

決まったのでしょう


この3頭に関しては、明らかに中距離を意識した

使い出しで、短距離界では

ほぼすべてを成し遂げ王国を作り上げたが、

定年までの残り少ないチャンスで

騎手時代トウカイテイオーで果たした

ダービー制覇を調教師でも達成したい

そういう思いに駆られたのではないでしょうか


短距離王国の裏街道参戦の逃げ馬が

逃げ切りが困難な日本ダービーで

初参戦の定年間際の調教師に

初ダービーで逃げ切り勝ち

なんてことが起きたら

それはもう伝説になりますね

物語的には一番ドラマチックな結末は

この馬ですね


ただし、ダービーの逃げ切りは

さすがに困難極まりない条件…




以下NHKマイル時のブログ掲載内容です


前半は4月16日のブログのコピーです

後半NHKマイル用加筆部分になります

 興味のある方はこちらをどうぞ



開業29年通算900勝超え重賞64勝GⅠ19勝

(2022年4月時点)

栗東の名門安田隆行厩舎


この厩舎の最大の特徴はこのグラフに集約されています

出走レースの7割近くが短距離
そこで付いた異名が「短距離王国安田隆行厩舎」

過去の活躍馬もそうそうたる顔ぶれです



ほぼ1800m以下
大半がマイル以下という
極めて異例の管理馬実績です
これはよく言われている
坂路調教のスペシャリストだから
というのが最大の要因ですが

ではなぜこうなったのか、がカギです

ここからは私の推測です

安田隆行厩舎の管理馬には
ノーザンファーム生産馬が少ないです
例年サラブレッドの生産量の5割~6割を
ノーザンファームが占める中
過去500頭超の安田隆行厩舎管理馬の内
ノーザンファーム生産馬は
100数十頭しかいません
1/5以下程度です

日高や三石などの零細牧場生産馬で
天下のノーザンファームに勝つために
考えついたのが
ノーザンファームが主戦場とする
中距離~クラシックディスタンスを避けて
主戦場をダートと芝の短距離で勝てる馬を
育成することに注力した
そのために必要だったのが栗東の坂路調教
だったのではないかと思ってます

まあそうだとしてもこの厩舎の
狙ったマイル以下の重賞の好走率は
目を見張るものがあります
すでに他厩舎がマネできない高水準なレベルで
安定している

これが功を奏して
マイル以下の短距離戦線では
毎年のように有力馬を送り込める
まさに短距離王国に登りつめました

一方で中距離路線を捨てたがために
クラシックではいまだに勝ちがありません
ダービーに至っては出走すら叶っていません

あのロードカナロアやカレンチャンでさえ
デビュー自体が遅かったのもありますが
クラシック路線には乗れませんでした

ですが昨年、最大のチャンスが訪れました
ノーザンファームから預託された
ダノンザキッドが東スポ杯、ホープフルSを
連勝し、クラシック路線に乗りました
王道弥生賞から皐月賞に参戦しましたが
クラシック制覇は叶いませんでした
ですが、この馬も無理にダービーに
使わなかったことでマイルチャンピオンを
3着まで持ってこれる
これが安田厩舎の力だと思います

最後に
安田隆行厩舎のポイントまとめ
マイル以下3番人気以上オープン重賞クラス
では必ず押さえが必要
マイル以下重賞なら人気薄でも要警戒
買いはNFよりも非NF
良血馬が少ないため
下級条件を勝てない馬の深追いは禁物
デビュー時期遅めの馬が多いので
買いは4歳秋以降デビュー2戦内勝ち上がり馬


以下追記部分

今年ダノンスコーピオンでNHKマイルに挑戦する
安田隆行厩舎

マイル以下でこれだけの実績がありながら
NHKマイルCには縁がなく
ケイデンスコールの2着が最高位
ダノンスマッシュ、モンドキャンノ、
ガンソリュートと挑戦していますが
いまだ勝ち星はありません

この厩舎の勝ち頭ロードカナロア、カレンチャン
ともに初重賞勝ちは3歳秋以降で、
デビュー遅めでじっくり育てながら
使いつつ実績を重ねる安田隆行厩舎にとっては
この時期は少し早いのは間違いなく
その点では中内田厩舎とは真逆で
完成度の高い中内田セリフォスに
ダノンスコーピオンがどこまで迫れるか
というところになるかと思います

その証拠にこの馬の共同通信杯は明らかに
クラシック路線を狙ったものでしたが、
結果成長途上での調整不足で7着敗退
これによってNHKマイルへ
方向転換したのは間違いなく
この路線変更によって川田騎手は
すでにお手馬セリフォスがNHKマイル挑戦を
決めていたため、
セリフォスとダノンスコーピオンの
いずれかを選択する形になり
馬主との関係性からダノン騎乗を優先させた
という事でしょう

これで福永セリフォスが勝ったとしたら
皐月賞ジオグリフに次ぐ代打GⅠ
まさに漁夫の利勝利という事になりますが
この2頭だけの比較なら
現時点の完成度の点でセリフォスのほうが
上かなと、見ています