正体がわかれば「な?んだ」なのだが。
夕方、マスターベッドルームで掃除機をかけていたところ、焦げ臭いニオイ。
木の燃える臭いではなく、ケーブルが焦げたような、プラスティックが溶けた
ようなケミカルなニオイ。すぐに掃除機を止め、電気を消し、寝室の全ての
電化製品を止めた。寝室以外の部屋は全くなんともない。が、一歩寝室へ
入ると頭痛がするほどのひどい悪臭である。掃除機を含め電化製品をチェック
したが、異常はない。
よく鳥やネズミが感電して似たような騒動を起こすことがある。私は電気系統
は全く疎く、下手に触って事を悪化させたくないが、とりあえずできる範囲で
あちこちチェックしてみた。火災報知器は作動しなかったので、煙は出てない。
夫は海外出張中だし、こんなこと近所の人に聞いてもわからないだろうし、
ネットで調べてみた。やっぱ同じような経験してる人がいた!
すると、「消防署に連絡せよ」との回答。彼らならそれが電気系統の異常
なのか、何か火災につながる問題があるかどうか調べられるのだ。そうか、
専門家だもんな。火事になる前に聞いたほうが早い。
911は緊急なので、この地域の消防署の窓口へかけてみると、五分もしないうち
に来てくれた。それも消防車で!サイレンこそ鳴らさなかったが、出てきた
消防隊員はみな火消しの拵えである。「この人達、うちに用事なの?」と、
自分で呼んでおきながら一瞬考えてしまう。TABIはおじさん達になでてもらい
大喜び。
寝室に入ってすぐ、「これじゃないか」と、シーリングファンの電球の一つ
を抜き取って私に見せた。焦げ臭いニオイ!「そうです、これです!」
いわゆるエコ電球なのだが、切れると猛烈なケミカル臭を撒き散らし、人々を
パニックに陥らせるのだそうだ。「最近多いですよ」とのこと。
一応彼らは探知機を使ってあちこち調べてくれたが、異常は全くなかった。
夕食後に同じ州に住む知人に電話で事の顛末を話すと「うちも同じことあったわよ」
やはり彼女も夫と二人で青くなったあげく、消防署に連絡し(消防車が二台
も来たそうだ)、エコ電球のしわざとわかったとか。その時の消防隊の人は
「僕の親戚も同じことあったから、このすごい臭いでピンときた」と言ったそうな。
エコ電球は環境にやさしく長持ちし、電気代の節約になるが、このような
大騒ぎがついてくる。