アメリカに越してから初めて物乞いに遭遇。
カナダでは物乞いはそこらじゅうにいて、10代20代のいい若いものが
ドラッグやタバコ買う金欲しさに街の辻に座りこんで人々から小銭をせびって
いる様子がよく見られた。物乞いといっても彼らは清潔な身なりをしており
新しいナイキのスニーカーとか履いている。親は、自分の子供がそんなこと
してるなんて夢にも思わないに違いない。両親ともにキャリアがあり、共働き
で裕福な家庭の子供は、だいたいそんなものである。
だが、こっちに来てからはそうした物乞いを見かけることがなかった。
やはりアメリカは国が裕福だからか?それとも、こういうカウボーイ・カントリー
は物乞いに対する取締りが厳しいのだろうか?などど夫と話していた。
が、今日はついに見た。しかも、WalMartの駐車場(爆)
いきなり目の前にあらわれた若い女性は「モンゴルから移民してきた」と言い、
「あなた中国人?」と私に聞く。日本人だと答えると、「コニチワ、スモウ」
などと片言の日本語をまくしたてる。そして、モンゴルの貧しい子供たちを
学校へやるための寄付金を集めていると言った。
こんなの典型的だ。
寄付した金がモンゴルへ渡ることなど、決してない。彼女が本当にモンゴル人
かどうかもあやしい。だいたいモンゴルなんて言ったって、普通のアメリカ人
にはこの地球上のどこにあるかさえ見当もつかない。なんかどっか僻地、と
いう印象があるだけだ。そこが狙いだ。僻地イコール貧乏。
断ると「子供たちを助けると思って」としつこい。さらに断ると、それまでの
フレンドリーな笑顔をさっと消して次の標的へ向かい去って行った。