デルタ12面体(2)座標(2) | のこはんのブログ

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前回の再掲

 

 前回は12面体以外のデルタ多面体について扱いました。今回はデルタ12面体について扱います。

 

 デルタ12面体は8個の頂点を持ち、頂点に集まる辺(正3角形)の数が4本(枚)と5本(枚)の頂点が4点ずつ存在します。

デルタ12面体
 
 赤い面が4枚(1枚は右奥)、白い面が8枚あります。赤い面の間の辺が4本集まる頂点どうしの辺です。これらの赤い2辺は互いに垂直で、右の辺は左の辺と中央の辺でできる平面と、左の辺は右の辺と上下の辺でできる平面と垂直になります。
 
 左の赤い辺を奥行き(y)方向、右の赤い辺を高さ(z)方向、原点を左の辺の中点と置きます。

 左の赤い辺の両端の点は(0,±1/2,0)と書けます。

 上下の2点のy座標は0で、x座標、z座標をそれぞれx₁、±αとします。

 右中央の2点のz座標は0で、赤い3角形の両頂点の距離が2αなので、y座標は±αになります。x座標をx₂とします。

 右の赤い2頂点は、y座標が0、z座標が±1/2です。x座標をx₃とすると、赤い3角形に注目すればx₁-0=x₃-x₂が成り立ち、x₃=x₁+x₂と書けます。

 求めたい文字は、α、x₁、x₂の3文字なので3つの式を立てていきます。正面の正三角形の3辺について考えていきます。

 左の辺については、x₁²+(1/2)²+α²=1²…(1)

 横の辺については、x₂²+(α-1/2)²+0²=1²…(2)

 右の辺については、(x₂-x₁)²+α²+α²=1²…(3)

です。

 

再掲以上

 

今回は(1)(2)(3)

全幅x₃=x₁+x₂

中間x₄=x₂-x₁

を用いて書き換えることで、それらの長さを求めることができます。外国版のWikipediaに載っている式はこちらに近い式です。

 

 まず、式を書き換える為に、x₁x₂x₃x₄で表します。

x₁=(x₃-x₄)/2

x₂=(x₃+x₄)/2

です。

 

x₁²+(1/2)²+α²=1²…(1)

x₂²+(α-1/2)²+0²=1²…(2)

(x₂-x₁)²+α²+α²=1²…(3)

を書き換えると、

(x₃-x₄)²+4α²=3…(1)

(x₃+x₄)²+(2α-1)²=4…(2)

x₄²+2α²=1…(3) x₄²=1-2α²…(4) 2α²=1-x₄²…(5)

になります。(1)(2)両辺4倍しました。

(1)…x₃²-2x₃x₄+x₄²+2(1-x₄²)=3

  x₃²-x₄²-2x₃x₄-1=0…(6)

(2)…x₃²+2x₃x₄+x₄²+2(1-x₄²)-4α+1=4

  x₃²-x₄²+2x₃x₄-1-4α=0…(7)

似たような形なので、を求めます。

(6)-(7)x₃x₄=α…(8)

2乗します

 2x₃²x₄²=1-4x₄²

 x₄²(2x₃²+1)=0…(9)

 

x₃²-x₄²-2x₃x₄-1=0…(6)x₃x₄について解くと、

x₃=x₄+√(2x₄²+1)…(10)

x₄=-x₃+√(2x₃²-1)…(11)

 

まず、(11)を用いてx₃を求めます。

 x₄²(2x₃²+1)=0…(9)

 {-x₃+√(2x₃²-1)}²(2x₃²+1)=0

 {x₃²+(2x₃²-1)-2x₃√(2x₃²-1)}(2x₃²+1)=0

 (3x₃²-1)(2x₃²+1)=2x₃(2x₃²+1)√(2x₃²-1)

 6x₃⁴+x₃²-2=2x₃(2x₃²+1)√(2x₃²-1)

 36x₃⁸+12x₃⁶-23x₃⁴-4x₃²+4

   =4x₃²(2x₃²+1)²(2x₃²-1)

   =4x₃²(2x₃²+1)(4x₃⁴-1)

   = 4x₃²(8x₃⁶+4x₃⁴-2x₃²-1)

   =32x₃⁸+16x₃⁶-8x₃⁴-4x₃²

 4x₃⁸-4x₃⁶-15x₃⁴+4=0

 x₃²ありません

 4X₃⁴-4X₃³-15X₃²+4=0

 X₃=1/2が見つかりますが、適していません

 2X₃-1割ると、

 2X₃³-X₃²-8X₃-4=0…(12)

 これを解くと、

 X₃=2.458190776

  -0.5982787969

  -1.359911979

 X₃の値なので1つ目を採用します。

そうすると、x₃

 x₃=1.567861849

と求まりました。

 

次に、x₄も求めていきます。

 x₄²(2x₃²+1)=0…(9)

 

x₃²-x₄²-2x₃x₄-1=0…(6)x₃x₄について解くと、

x₃=x₄+√(2x₄²+1)…(10)

x₄=-x₃+√(2x₃²-1)…(11)

 

(10)を用いてx₄を求めます。

 x₄²(2{x₄²+(2x₄²+1)-2x₄√(2x₄²+1)}+1)=0

 6x₄⁴+3x₄²-1=4x₄³√(2x₄²+1)

 36x₄⁸+36x₄⁶-3x₄⁴-6x₄²+1=32x₄⁸+16x₄

 4x₄⁸+20x₄⁶-3x₄⁴-6x₄²+1=0

 4X₄⁴+20X₄³-3X₄²-6X₄+1=0

これの解のひとつはX₄=1/2ですが、不適です。

2X₄-1割ると、

 2X₄³+11X₄²+4X₄-1=0

これを解くと、

 X₄=-5.087567369

   0.1690222294

  -0.5814548607

で、2つ目を採用します。x₄は、

 x₄=0.4111231317

と求まりました。

 

以下に方程式をまとめます。

x₁²+(1/2)²+α²=1²…(1)

x₂²+(α-1/2)²+0²=1²…(2)

(x₂-x₁)²+α²+α²=1²…(3)

 

(x₃-x₄)²+4α²=3…(1)

(x₃+x₄)²+(2α-1)²=4…(2)

x₄²+2α²=1…(3)

 

次に、各値の方程式をまとめます

64X₁⁴+96X₁³-108X₁²+20X₁+1=0X₁=1/2

32X₁³+64X₁²-22X₁-1=0

X₁=-2.293783684

  0.3345111147

  -0.04072743037

x₁=0.5783693584

 

16X₂⁴+8X₂³-15X₂²-8X₂=0X₂=0

16X₂³+8X₂²-15X₂-8=0

X₂=0.9790953879

 -0.5491393984

 -0.9299559895

x₂=0.9894924901

 

4X₃⁴-4X₃³-15X₃²+4=0X₃=1/2

2X₃³-X₃²-8X₃-4=0

X₃=2.458190776

 -0.5982787969

 -1.359911979

x₃=1.567861849

 

4X₄⁴+20X₄³-3X₄²-6X₄+1=0X₄=1/2

2X₄³+11X₄²+4X₄-1=0

X₄=-5.087567369

 0.1690222294

 -0.5814548607

x₄=0.4111231317

 

4α⁴-4α³-7α²+2α+2=0α=-1/2

2α³-3α²-2α+2=0…(7)

α=-0.8892285591

 1.744644286

 0.6445842732

 

x₁x₄αを用いて表すと、

x₁²=-α²+3/4

x₂²=-α²+α+3/4

x₃²=-2α²+2α+2

x₄²=-2α²+1

となりました。