イェソンとSUPERJUNIORと、ときどきGACKT -10ページ目

イェソンとSUPERJUNIORと、ときどきGACKT

sJ大好きで、イェソン溺愛&特別扱いしてます。
ELF.JAPAN&DEARSにどっかり、座るSJ新米ファンでG古株ファン
のまったりブログです。


家中、真っ暗だった。

あとは寝室だけ。
決して広いマンションじゃないから、本当に怖くて。

あんなにルックスが良くても、やっぱり?
なんて不信感が勝って、怖くて仕方なかった。


「…おかえり。」


寝室の扉を開けると、ベッドの脇でベッドにもたれながら膝を抱えて埋まるドンへが、目に涙を溜めて私を静かにみていた。


「出ていくって、約束したじゃない。」


冷静に問いただす。
怒鳴ろうと思えばできたけど、何故かできなくて。


「ごめん。行くところがなくて…。出ていこうにもできなくて…。ごめん。」


そうして、膝の中に顔を隠して、肩を震わせていた。


「……ごはんは?」


「食べてない。」


「何も、しない?」


「しない!必要なら、なんだってする。だから…」


「……わかった。じゃあ、ごはんにしよう?」



私を見上げるドンへの顔が、悲しそうな表情から、まるで拾われて間もない子犬のように、少し明るくなった。


そうして、ドンへがちゃんと落ち着ける場所が見つかるまで、家にいてもいいことにした。


ただし、いくつか条件を付けて納得した上での約束。


「…毎月、決まった金額は納めて。養えるほど、いい仕事をしてる訳じゃないから。それから、私の目線より上に手を振り上げないで。洗濯物も別。家事は分担。それと…」


「手は出さないし、俺がいる間は、番犬になってあげる。」


ニコニコ頬杖をつきながら、目の前で約束事を大きく書く私をみて一言。


端正なルックスに、そんなセリフ。
一瞬、ガードを緩めそうになったけど、咳払いをして誤魔化した。


「…頼りなさそうだけど。そうしてもらえると、助かる。」


って、可愛げなくツンっとすると、視界の端でフニャリと微笑むドンへが、ぱぁっと、明るく満面の笑みで抱きついた。


「ありがとうっ!ぬなぁっ!」


「きゃあっ!」


思わず抱きついたドンへを突き飛ばしてしまった。


「あぅぅ。これで3回目…」


「ごめん。いきなり抱きつかれるの、駄目なの。その…怖くて…トラウマなの。」


悄気ながら謝って手を差し出すと、転げたドンへはその手を取って立ち上がった。


「それって、さっきの目線より上に手を振り上げないでって言うのと関係あるの?」


痛いところを突かれた気分だった。


間違いじゃないけど、ドンへには関係のないことだから。と、話はしなかった。


Android携帯からの投稿

「あ、おはよう。ねぇ、また貴方宛の電話があったよ?」


出勤して、同じパートの女の子が私を見つけるなり、そんな報告を言いながら近寄ってきた。


「え、また?一体誰なんだろう?」


女の子は心当たりないの?なんて聞いてくるけど、何もかも前の町で切り捨ててきたから。


そんな心当たり、ないんだよね。


そうモヤモヤしながら、着替えて店頭にたった。


朝から夕方まで、私はコンビニで働いてて、また夕方から別の仕事。この町に来てからまだ間もないから、町に慣れるまでは今の生活をしよう。そう決めていた。


昼のラッシュに揉まれながらも、少しずつ知り合いも増えていって、案外気に入ってるこの町は私に合ってるみたい。


「あ、雨だ。私、雨 嫌いなんだよね。髪はうねるし…」


それに、あの頃の恐怖を思い出すから。


仕事を終えた夕方。
深夜勤までの繋ぎで入ってる先輩アルバイトの人に一言、お疲れ様でしたー。って言ってコンビニを去った。


「ドンへ、帰ってくれたかな。じゃなきゃ、困るんだけどなぁ。」


夕食のストックの買い出しをして家路につく。


鍵が閉まってればいないはず。
恐る恐る鍵をさして、回す。



カチャリ…



よかった。もう、いないみたい。
暗い廊下の電気を点けて、ポストの鍵を探す。けど…


「…ない。」


不安が頭を過った。


ポストに入れておくって、言ったじゃない。

やっぱり、目的があって近づいたのかなって、怖くなってゆっくりとリビングへと向かった。


片手にバットを持って。


Android携帯からの投稿

「俺…ドンへ。ドンへって言います。」


昨日、ずぶ濡れだった服は洗って、干してあげていた。すっかりそれも乾いて、着替えるドンへと名のる男の人。


「助けてくれて…その、ありがとう。」


頭をポリポリと指で掻いて、照れ臭そうに感謝をさらっと言ってくれるから、なんだかくすぐったい。


「いいの。気にしないでください。私、これから仕事なの。鍵、ここにあるから。悪いけど、それ食べたら出ていってください。」


少し冷たい言い方だけど、見ず知らずの自分を家に上げて、看病までしてもったんだから。それでおあいこでしょ?


なんて、思いながらいい放った。


「…聞いてます?」


無言で箸が止まるドンへと言う人は、目は合わせないけど酷く悄気ていた。


「…ドンへ、さん?」


「ドンへ、でいいよ。ごめんね、俺、不躾だから。敬語が上手く使えない。だから、俺に敬語なんて使わないで。」


どこか寂しそうに、そして怯えた子犬のように切な気に微笑むから、私の胸がキュウッと締め付けられた。


「…ん。これ食べたら出ていくから。ごめんね、ありがとう。鍵はポストに入れておくよ。」


そう言って、出かける私を見送ったドンへ。


なんとなく、罪悪感で押し潰されそうな感覚に襲われた。



「でも、こうしなきゃ駄目だよね。」


そう、自分に言い聞かせながら。



Android携帯からの投稿

気づけば私は看病しながら寝てしまったみたい。昨日のことなんてすっかり忘れて…。


「ん…今、何時…」


携帯を探す手が空をさ迷って、触れたものを手当たり次第に触る。


なんか、生温かいのがある。


ペチペチと触れて、それが人だと気づく。
そして、肩を抱かれて、胸元に埋まる感覚に更に目覚める。


「…!!ひゃっ、きゃあっ!!!!」


思わず飛び跳ねるように起き上がろうとした。けど、完全に体をロックされて動けない。


「え、なんで?やっ、やだ。ひゃぁ…」



寝惚けた頭で追い付かない現状。


なんで、私の胸元がこんなにはだけてるのよ。


大きく開いたシャツは、大胆にも下着が丸見えなほどに開かれていて、驚いて隠した。


「…んんっ。なに?騒がしいよ…」


ハッとして思い出した。
昨日、玄関先でずぶ濡れのこの人を仕方なしに助けて、看病したはいいけど。


「…私、寝ちゃったんだ。」


呆気に取られてると、少しずつ目覚めるその人が、胸元で頬擦りをしてふと私を片目で見上げる。


「あ…、誰?」


「私が聞きたいよ。って言うか、離してっ!」


思わず再び突き放してしまって、その反動で痛そうな顔をするから、またハッとさせられる。


「あ、ごめんなさい。怪我してるのに…。それより、熱はもういいの?」


少し離れて額に手をあてようとすると、異常なまでにビクッと反応するその人は、私が額に触れようとしたのだと、すぐに理解して大人しく触らせた。


「…なんで、怪我してるのわかったの?」


低く甘く、妙に色っぽい声で聞くからドキッとした。


口数は少ないみたいで、話すときはキチンと目を合わせてくれる。


よくみれば、女の子がほっとかないような甘いマスクの持ち主で、まるでホントの子犬のように母性本能を擽られる人だった。


「ごめんなさい。熱で苦しそうで、汗も凄かったから…。拭かせてもらったの。そのときに…」


「そう…。ごめん。ありがとう。」


ありがとう。今まで男の人に、そんなこと言われたことあったっけ?


妙に嬉しくて、でも顔に出しちゃえば変な人と思われそうで堪えた。


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引っ越してきてから、まだ誰もいれたことのない部屋に見知らぬ男の人を、入れてしまうとかどうかしてるよ。私。


そんなことを考えながら、とりあえず椅子に座らせて横になれる準備をした。


「ね、ねぇ。聞こえ、ます?服、着替えれる?」


前の彼の服が出ていくときの荷物に混じってたのをみつけて、明日のゴミに出してしまおうとしてたのを彼に渡した。


「これしか着替えれるもの、ないんだけど…。」


なんとか受け取ったその人は、その場でフラフラしながら衣類を脱ぎ出して、慌てて自分の手で目隠しして離れた。


「…っ、やっ、ちょ、ちょっと!もうっ!」

とりあえず何もしてこないから、少し警戒はしつつも、バットは変わらず側に置いてると着替えたその人がふらつく足取りで現れた。


「…っ、着替えた。ごめ、横になりた…ぃ。」



そうして私に近づいて、力尽きるように私にもたれ掛かって……


「ひゃっ、嫌っ!」


ついつい、体調不良のその人を敷いた布団の方へと突き放してしまった。


「…ご、ごめんなさいっ!」


「んーん。…俺の方こそ、ごめん。」


目は瞑ってるけど、優しくフニャリと笑う。

「あ、あの。名前…聞いていいですか?」


素性は明日にでも聞くにして、名前知らないんじゃ話しづらい。


そう問いかけて、額にあてた濡れタオルを取り替えてあげると、スースーと寝息が聞こえてきた。


「…寝ちゃってる。」


諦めた私は、ホントは触れたくないけど、汗ばむ体を拭いてあげた。そのときに見つけた、その人の体にもアザや、縄みたいなもので縛られた痕があった。


痛々しくて、こんなにも顔立ちの整った人が、一体、何をしたらこんな風になるのか?不思議だった。






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