父との時間。 | ピンっ!ときたらLINDAにお任せ!

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2021年頚椎症性脊椎症の手術しました。最近はもっぱら病気関連のことが多いかも。基本、何かつくることが好きなので、それ関連も書いてます。

こんにちは!

 

 

LINDAですっ!

 

 

コロナが明け、

5類に分類されることになって1年。

 

やっと父が入院している病院も、土日の面会ができるようになった。

 

ありがたい。

 

短期介護休暇という制度を利用しているものの、

年間5日間分しか取れない。

 

今度からは、土日で会いに行ける。

 

 

さっそく行ってきた。

 

今日もテレビがついていたが、

父は口を開けて半目で寝かぶっていた。

 

大好きなホークス戦が合ってたので、チャンネルを合わせる。

 

そして、大きな声で

「おとうさーん、来たよぉ~!」と声をかけた。

 

すぐに目を開け、「ん?」という表情を見せる父。

 

「野球ありよるよ~!」

「おぉーっ!スクイズ!

 うぉ~っ!ピッチャーのグラブトス、うまっ!」

「わー、挟まれた!」

「あ、でも、ツーアウト2・3塁!まだまだチャンスあるね!」

 

1-0で負けていたので、追いつくチャンスだったこともあり

ちょっと大げさに声を出してみた。

 

父は、頭をテレビの方に向けるのは難しそうだったが、

目をきょろっと向けて見ていた。

 

「あ、そうそう。今日ね、プレゼントあるよ」

父と、父の姉妹、そして父のお母さん。つまり私のおばあちゃんとで写った写真を

フレームに入れて持ってきたんだった。

 

目の前で見せると、じっと見ていた。

何か言いたそうに、口が開いた。

「お、分かった?おばあちゃんと、おばちゃんたち。ココに置いとくね」

 

そう言いながら、母との写真が先だったんじゃないかと気づいた。

 

「お母さんとの写真は、ちょっと待ってね。いいやつを探してる」

さりげなく付け足す。

 

 

話をしながら、ハンドクリームを塗り、

軽い運動を入れる。

「お父さん、左手上げ下げするよ~」

 

父の左手は、拘縮が進み、手は握りしめたまま。

その手を、開けるところまで開き、ひじを支え、腕を上下させる。

 

「次は右手ね~」

右手は、左手よりも開く。

指を1本ずつ伸びるところまで伸ばしていく。

 

「お父さん、ぎゅーって握れる?」

 

前回、同じことをしたときは、きゅっと軽く握ってくれた。

今回は、ぎゅぅっと、とても力強い。

握力計で計ったら5キロくらいは測定値が出そうだ。

これは、超絶うれしかった。

うれしかったので

「めちゃくちゃ上手やん! もう一回やって!」と言ってみた。

 

そしたら、してくれなくなった。

疲れちゃったのか。

渾身のぎゅぅだったのか。

 

そのあと、野球を見ながらいろいろ話てたら、30分経ってた。

 

「お父さん、あっという間に30分経っちゃったよ。」

「今日は帰るね。また来週来るけん。」

 

今までの父は、無言だったが、

今日の父は、小さくうなづいてくれた。

 

めちゃくちゃうれしい。

 

うれしかったんで、もう一回言った。

「じゃあね!また次回ね!」

 

じっと父を見る。

父は、こっちの期待に応えて、小さく「うん」とうなづいてくれた。

小さいうなづきだけども、父はしっかり答えてくれた。

 

今日は、父としっかりコミュニケーションが取れた!と実感できる30分だった。

 

うれしい。

父は、しっかり生きている。

 

次は、たぶん来週。

また一緒に野球を見て、話ができるといいな。