【ぼっちのアリは死ぬ】 古藤 日子 著
某Podcastで著者の話を聴いたもの。生き物単体の分析ではなく、社会性を研究する観点からアリに着目したそうですが、なかなか面白かったです。
怪我をしたアリにはほかのアリが外科手術を施すか、治療用エキスを分泌して治療。重度の感染症に罹ったアリは巣に戻らず、軽度感染のアリは戻ってワクチンとして機能させるなど、まるで人間社会のようです。女王アリだけが飛んで「結婚飛行」で受精し、それを10年間保持して、受精した卵からはメス、未授精卵からはオス、が生まれるというのは何とも奇妙でした。
ポイントは、孤立させたアリの寿命は1/10となって早死にするという点。以前から知られていた事象のようですが、著者はその原因を「酸化ストレス」によるとつきとめます。「ぼっち」のアリには活性酸素が増え、これが「死因」に繋がると言います。アリと人間での繋がりにはまだ否定的ですが、社会性が細胞レベルにまでどう影響を与えることを実証したいとのことで、まだまだ研究は続きそうです。
