『ローマ教皇は、なぜ特別な存在なのか』 廣崎 衛 著
NHKが今年から始めた「世界史のリテラシー」シリーズの3作目。「カノッサの屈辱」を引き合いに、ローマ教皇の力の変遷が書かれています。「ヨーロッパにおけるローマ教皇の変遷」という内容で、なぜローマに教皇がおり、十字軍、宗教改革が起こった背景は何か、など、概略を平易に把握することができる内容になっています。
以前、グローバル企業の日本支社長に「欧米で仕事をする上で最も大切な知識は何ですか」と聞いたことがあります。ファイナンスやマーケティングという回答を想定していたのですが、「そりゃ、キリスト教だよ」と一刀両断されました。この本は、キリスト没後の歴史中心なので、それ以前の歴史や思想などが分かるわけではないのですが、入門書としてはいいのかなと思いました。
前作の『ロシアはいかにして生まれたか』や『少女はなぜフランスを救えたのか』より本作のほうが格調高く、11月発売予定の4作目『ユダヤのアイデンティティはいつ芽生えたか(バビロニア捕囚)』にも期待したいところです。
