ダクは2体の人造人間は完成させた。

長年の研究の成果だ。
まだまだ人間と同じレベルとまでは行かないが、原人ほどの知能は有している。
ダクは2体の人造人間をそれぞれAとEと名づけた。

アダムとイヴの誕生は大きく報道され、各国の研究者達がAとEを元にした新しい人造人間開発に次々と乗り出した。

世界は人造人間でいっぱいになった。

が、そのうちに倫理的な問題から人造人間の製造に意義を唱えるものたちが現れた。
この問題は瞬く間に大きくなり、政府は人造人間製造を禁止する事にきめた。
今まで製作された人造人間は全て破棄されることになった。

ダクはどうしてもIとEを手放したくなかった。
そして、二人を違う星に隠す事を思いついた。


ダクはアダムとイヴと共に宇宙船に乗り込み、旅をした。
1年ほどたっただろうか。
銀河系の端にきれいな星を見つけた。

早速その星に降り立ってみる。
この星なら水も大気もあるから二人が住むのにぴったりだろう。
ダクはアダムとイヴをその青い星に置くと、少しはなれたところに宇宙船を止め、命が続く限りアダムとイヴの成長を観察する事にした。



何万年もの年月がたった。




宇宙研究の第一人者である田中は天体望遠鏡を覗いていた。
見慣れた風景。
が、何かおかしいところがある。なんだろう?

「あ!」

田中は小さい声を上げると、宇宙研究所に電話をかけた。

「もしもし、田中だが。
今、月を見ていて気がついたのだが、月の表面にはドアのようなものがあるのだ。もしかしたら月は巨大な宇宙船なのかもしれない。」