犯人は黒い服に身を包んで逃走中だと夜のテレビニュースは伝えた。
洋子は仕事を済ませ帰路につく途中、電気屋のテレビでこのニュースを目にし立ち止まっていた。
レポーターは被害者の女性の名前をつげ、南町の周辺にいる人は犯人が逃走中だから気をつけるようにと報じた。
南町。今自分がいるのは南町ではないか。
早くココを離れなくては。
洋子は再び早足で歩き出した。
仕事でへまをしてしまいこんな時間までかかってしまったことを洋子は悔やんだ。
繁華街を抜けると人気の無い細い道になる。
街灯はあるのだが、やはり暗い。
このあたりはもう南町ではないが、やはり早く帰宅するのに越した事は無い。
洋子はいつの間にか小走りになっていた。
あと100メートルもすれば家というところで街灯の下に黒い服を着た男が立っているのが見えた。男は明らかに洋子を目で追っている。
そしてその男は洋子が目の前を通り過ぎようとするところで洋子に飛び掛った。
「きゃっ!」
「おとなしくしろ!!」
男はそうどすの利いた声で言うと、洋子を羽交い絞めにし胸ポケットから何か取り出そうとした。
洋子はそれに気づくと必至で抵抗した。
激しいもつれ合いのなかで洋子のハイヒールが男の足に刺さると男は
「あっ!」
と声をあげよろめいた。
洋子はその隙に男を突き飛ばし、持っていたハンドバッグで思いっきり男を殴った。
男は洋子の黒いコートの裾をなぞるようによろよろと地面に倒れた。
・
・
・
テレビではいまだ事件の報道をしている。
「犯人はプロの殺し屋の女のもよう。南町から東町へ逃走中。
今入った情報によりますと、追跡中の警官が手錠をかけようとしたところ、隙を見て持っていた鈍器で殴り、いまだ逃走中です。」
洋子は仕事を済ませ帰路につく途中、電気屋のテレビでこのニュースを目にし立ち止まっていた。
レポーターは被害者の女性の名前をつげ、南町の周辺にいる人は犯人が逃走中だから気をつけるようにと報じた。
南町。今自分がいるのは南町ではないか。
早くココを離れなくては。
洋子は再び早足で歩き出した。
仕事でへまをしてしまいこんな時間までかかってしまったことを洋子は悔やんだ。
繁華街を抜けると人気の無い細い道になる。
街灯はあるのだが、やはり暗い。
このあたりはもう南町ではないが、やはり早く帰宅するのに越した事は無い。
洋子はいつの間にか小走りになっていた。
あと100メートルもすれば家というところで街灯の下に黒い服を着た男が立っているのが見えた。男は明らかに洋子を目で追っている。
そしてその男は洋子が目の前を通り過ぎようとするところで洋子に飛び掛った。
「きゃっ!」
「おとなしくしろ!!」
男はそうどすの利いた声で言うと、洋子を羽交い絞めにし胸ポケットから何か取り出そうとした。
洋子はそれに気づくと必至で抵抗した。
激しいもつれ合いのなかで洋子のハイヒールが男の足に刺さると男は
「あっ!」
と声をあげよろめいた。
洋子はその隙に男を突き飛ばし、持っていたハンドバッグで思いっきり男を殴った。
男は洋子の黒いコートの裾をなぞるようによろよろと地面に倒れた。
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テレビではいまだ事件の報道をしている。
「犯人はプロの殺し屋の女のもよう。南町から東町へ逃走中。
今入った情報によりますと、追跡中の警官が手錠をかけようとしたところ、隙を見て持っていた鈍器で殴り、いまだ逃走中です。」