■憲法は条文が103条しかありませんので、一度は全条文を見ておくと勉強になります。憲法が出る試験を受ける方であれば尚更です。
■ざっくり説明しますと、まず前文があり、1条~8条は天皇に関すること、有名な9条が戦争放棄、10条が国民の要件(国籍法)、11条から40条が人権関係です(ここが憲法の肝であり、アメリカの修正●条というのがこれです。人権カタログなどと言います)。
■41条以下が統治機構の関係で41条から64条が国会、65条から75条が内閣、76条から82条が司法です。
■続いて83条から91条が財政について、92条から95条が地方自治、96条が硬性憲法(憲法改正は普通の法律より難しい)、97条は間違ってここに入ってしまったとも言われるいわくつきの条文で基本的人権について書かれています。98条が憲法の最高法規性、99条が憲法尊重義務です。憲法は国民ではなく公務員に守る義務があります。100条から103条は特にいりません。いわゆる附則のようなものです。
■人権はとても大切なので、簡単に説明しますと、11条、12条が基本的人権の前置き、13条が幸福追求権で、プライバシーとか環境権、肖像権などはこの条文を根拠とします。憲法に直接書いていない人権はここから引っ張り出します。
■14条が平等、15条が公務員についてと選挙、16条が請願権、17条が国家賠償、18条が奴隷的拘束です。
■19条から精神的自由として特に重要な権利が並びます。19条が思想良心の自由、20条が信教の自由、21条が表現の自由です。とんで23条の学問の自由も精神的自由です。
■22条の職業選択・居住移転の自由、29条の財産権が経済的自由の代表です。24条が両性の平等、25条が生存権、26条が教育を受ける権利、27条が勤労の権利、28条が団結権、30条が納税の義務です。
■31条以降は裁判・刑事手続が並びます。自白の強制や不当逮捕などが横行していた時代の反省から沢山規定があります。
■31条が適正手続、32条が裁判を受ける権利、33条が逮捕、34条が不当な拘束、35条が住居不可侵、36条が残虐な刑罰の禁止です。死刑が残虐な刑罰になるかしばしば争われるところで「一人の生命は全地球よりも重い」というような有名な法諺が生まれたりしました。37条は公開裁判、38条が自白の強要の禁止、39条が遡及適用の禁止、40条が国家補償です。
■前文は法令の趣旨などを述べたもので、理想を語る時などに特別につけるものです。憲法以外には例えば教育基本法にもあります。他にも野田市の公契約条例にも前文があります。国がなかなか制度設計をしないので国に対する文句が書いてあるユニークな前文です。
■憲法の国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という原則はこの前文に書いてあります。
