豊かな経験は、その人の知識を高め、能力を上げ、人としての幅を広げ、
 人生を豊かにします。

 この経験には、「直接的な経験」と「間接的な経験」があります。

 「直接的な経験」は、五感を通じて入ってくる現実の世界で直接接触するも
 のです。この経験により自分を知り、世間を知り、生きていくことを実感し
 ます。

 この「直接的な経験」が、私たちの人生の大部分を意味します。


 「間接的な経験」とは、私たちの視覚と聴覚を中心としたテレビ・映画・ビ
 デオなどや文字と想像を主役にした読書による擬似的体験の事を指します。

 「間接的な経験」は、効率よく実世界の一端を知ることができます。
 
 読書やセミナーは、他の人が多年の歳月をかけてつかんだエッセンスを、
 わずかな時間で吸収することが出来ます。

 沢山の「間接的な経験」は、あなたの潜在意識に新しいひらめきを与え、
 成功へステップアップさせます。 


 しかし、「間接的な経験」が過ぎると、それが現実のものと錯覚し、本当の
 現実を正しく理解できなくなる危険があります。

 とても素晴らしいイメージを作りあげても、それが現実とあまりにもかけ離
 れていたら、「間接的な経験」があなたの成功を邪魔してしまいます。

 最近、私たちの周りにはテレビやインターネットのよって「間接的な経験」
 の比重が圧倒的に多くなってきています。

 お店に行って、いろいろと物色し、店員さんと話をしながら身に着ける「も
 のを選ぶ目」を得るような、「直接体験」による自分の価値判断が減り、学
 校で行ったこともない外国の話を聞いて、行ったことのない外国の生活を知
 ってしまうような「間接(情報)体験」によることの方が、価値判断に大き
 な影響を与えています。

 私たちが、現実社会で成功するためには、「直接的な経験」と「間接的な体
 験」の兼ね合いが重要です。

 「間接的な経験」だけでは、知識による単なる批評家の器であり、ピンチの
 時にビビッてしまう。腰が抜けて逃げてしまう。「腕力の弱い」人間になり
 がちです。

 成功者たちは、ピンチの時こそ力を発揮する「腹底の勇気」をもっていました。

 「間接的な経験」の比重が多くなっている今、自分の足で歩き、五感を通して
 感じ、考え、自分なりの疑問や問題を解決しようとし続ける人に「運命の女神」
 は、幸運のチャンス与えてくれます。