「伝える」と「正しく伝わる」の壁
「最も簡単なゲームで博士号を取得した論文」と
呼ばれるスタンフォード大学/エリザベス・ニュートンの
論文があります。
その内容(ゲーム)はいたってシンプルで、
1.ある曲のリズムを想定して指で机をたたく「叩き手」と、
それを聴いて何の曲かを当てる「聴き手」に分ける
2.叩き手は「ハッピー・バースデー・トゥー・ユー」など、
誰でも知っている曲を指で叩いて聴き手に聴かせる
3.「聴き手」は曲名を当てる
・・・というゲームです。
全120曲を試したところ、その結果、聴き手が正しく
曲名を言い当てられたのはたったの3曲だけだった!
・・・とか。
率にしてわずか2.5%とは驚きです。
・・・・・・・・・
ラジオから流れてくる曲やテレビCMに使われている
曲を聞いて「あー、この曲は何という曲だったっけ?」
と思い返す経験は誰にでもあると思います。
あとで誰かにそれを確認しようと「チャラチャラ~♪」
と口ずさんでみても、自分では正しく言っているつもり
なのに相手にうまく伝わらないことはよくあるものです。
自分では正しく伝えているつもり・・・でも、相手の感性
からするとそうではない/自分と同じような受け止め方
をしていない・・・というわけです。
ここが何とも難しいところです。
コミュニケーションの落とし穴がこうしたところに
あります。
実際、会社の仕事の場においても、「伝えたつもり」
と「正しく伝わった」には差があり、そこに存在して
いる壁はときにかなり強大なものだったりします。
自分では「・・・つもり/・・・ハズ」でいても、相手には
そのとおりには伝わっていないことがよくある・・・と
認識しておくことは大事です。
だからこそ、人間社会ではやはりきちんとしたコミュ
ニケーションが大切で、しかも「確認」が重要になる
と思います。
伝えたつもり・・・で終わらせず、「相手に正しく
伝わったことを確認する」習慣を身につけておく
ことは、ビジネス社会を生き抜いていくうえで
大事なことだと思います。
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