顧客クレームはできる限りその場で掬い上げて解決へ導く
最近の海外旅行でツアー会社から配られる
「ツアーのしおり(←ツアー参加者に渡される
日程表のようなもの)」にはたいていこんなこと
が書かれています。
「・・・旅行を快適にお楽しみいただくために、
『ご不都合・ご不満』はその場でお申し出
ください。
日本に持ち帰らずその場でお申し出いただ
ければ、解決できる事項がほとんどです。
現地ではすみやかに解決すべく最善を尽く
します・・・」
ある調査会社の調査結果によると、
こんな話(データ)があります。
→ ホテルの対応に不満を持った顧客の
96%は、ホテル側に何も言わない。
一般的にクレームが1件あると、
問題を抱えた顧客が他にも24人存在し、
そのうち6件は深刻な問題である。
さらにそれら25人の不満を感じた顧客は、
平均9人にその事実について話す。
特にその13%は、20人以上にも話をする」
このデータによれば、ある客がそのホテルに
不満を抱えた場合、その裏側では24倍もの
人が同じく不満を抱えている・・・というわけ
です。
そして、25人不満者がいると、別の9人に
その不満が語られ、そうなればそれを耳に
した9人は恐らくそのホテルに泊まらなく
なります。
ホテルが後々に宿泊客から苦情を受けた
段階で「しまった!」と感じるより、遥かに
大きな数字がここにあります。
盲点は「宿泊客が滞在から帰った後」・・・
「ツアーから解放された後」・・・だという点
です。
・・・・・・・・・・・・・・
データは、続けてこうも示しています。
「苦情を訴えた顧客の54~70%は、問題が
解決されれば再びそのホテルに宿泊する。
特に問題が速やかに解決されたと感じる
ときには、その数字は95%にまで上昇する。
クレームを訴え、問題が解決された顧客は、
平均5~8人の人にその事実を話す」
→ いかにクレームに速やかに対処すること
が大事かということをこのデータは示してくれ
ています。
クレーム処理は誰でも嫌な仕事ですが、
丁寧に謝罪して、速やかに問題を解決する
ことができれば、「雨降って地固まる」の諺の
ように信用度が上がり、その顧客は他の顧客
を連れてきてくれることになります。
つまり、クレームというのはしっかり対処する
ことで大きなビジネスチャンスに変えることも
可能だ・・・ということが言えます。
冒頭の話に戻りますが、最近の団体ツアー
ではそうしたことを理解しているのだと思い
ます。
だからこそ、旅行中の不満は旅行中にガイド
や添乗員に吐き出して、その場ですぐに解決
しましょう・・・と導いているのだと思います。
こうした傾向はすばらしい取り組みだと
思います。
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