「期待値」で判断する投機手法
人は、投機したお金が0円になる可能性が
ある・・・と最初からわかっていれば、
その投機を控えるか少額に抑えます。
多くの場合、0になる確率が数%でもあれば
高額な投機をすることはありません。
ただし、それは人間の持つ感情による判断
に過ぎず、合理的な判断とは言えないかも
しれません。
合理的なな理論構築で考えるなら、
「期待値」で考えるのも一つの手です。
たとえば、1万円を投資する場合の「期待値」の
計算方法はこうなります。
0円になる確率が20%、2倍の2万円になる
確率が80%であれば、期待値の計算は次の
とおりです。
0×20%+2×80%=1.6
0円になる確率が50%、2万円になる確率が
50%なら、0×50%+2×50%=1.0。
0円になる確率が80%、2万円になる確率が
20%なら、0×80%+2×20%=0.4。
そして、自分なりにこの期待値の数値いくつなら
投機を行なうか?!・・・を決めておき、あとは
機械的にその判断基準に則って実施していく
だけ・・・というやり方です。
たとえば「期待値が1.0以上なら投資を行なう」
・・・と自分で決めます。
そうすれば、たとえ0円になる確率が50%以上
あるときでも、あるいは勝率がたとえ1勝4敗でも、
トータルでみればリターンが1.0を大きく超える
ことが期待でいるなら「やってみる」価値を見い
出せます。
投機で100戦100勝を狙うのはまずもって
至難の技です。
すべての投機を勝ちにいこうとするのでは
なく、可能性は低くてもうまくいけば大きな
リターンが得られるものにはチャレンジして
いく・・・という姿勢もアリだと思います。
むしろ、そのスタンスで感情を排除して機械的
に投機を行なうほうが元本が増える可能性が
あり、合理的な方法だと言えるかもしれません。
感情が絡まないほうが得てしてうまくいくモノ
だから・・・です。
投機は成功確率ではなく「期待値」
で考える・・・というやり方は結構無難な
手法と言えるような気がします。
0円になる確率が90%でも、うまくいけば
10%の確率で100倍になると判断するなら、
期待値は10.0で、投機したほうが得策と
なります。
確率が低いからといって資産配分を怠れば、
もし巨大なリターンが実現した場合の機会損失
にもなります。
ただし、この手法は「分散投機」を駆使して、
たとえ失敗したとしてもダメージを限定的に
抑えることを意識して行なうことも必要だと
思います。
それができる人、できる資金がある場合には
「大きく儲けなくてもそれなりに儲かる」という
意味において、理論的には良いやり方だと
思います。
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