かれこれ15年くらい前に、「そうだ!プラモ作ろう」と思って購入したモノ。
「スジ彫り」と言うものに挑戦したくて、いろいろイジっていたのだが、自分の技術のあまりの稚拙さに、つい諦めてしまっていたのね。
プロモデラーのMAX渡辺さんも言っていました。
「目立つ派手な事だけに心をとらわれず、基本を大事に積み上げて、あなただけの作品を作り上げてほしい」
今はその言葉が分かる気がします。
このキットは凸モールドになっています。練習でモールドを削り取り、彫刻刀で溝を切った跡がありますねw
もうこのスジ掘りはやめて、このまま組み上げます。
盛大に合わせ目が出来ていますが、これを削ると元の凸モールドまで削ってしまいます。
これが凸モールドのキットが嫌われる所以です。
そこで、あらかじめ削ると消えてしまいそうなモールド部分にマジックで印をつけています。
消えてしまった凸モールドはカッターの刃でなぞるように切り込みを入れると、切り込み部分が盛り上がって、あたかも凸モールドが復活したようになるのです。
意外と難しいのがデカール貼り。
これくらい年数が経ってしまうと劣化して非常にもろくなっています。
しかも、要は極薄のシールですから、貼っただけでは非常に不自然です。
という事でデカール貼りも練習が必要、と言うわけです。
位置を決めて、ある程度貼ったら「マークソフター」というフィルム軟化剤を塗ります。
それを、上から乾いた筆でトントンと叩くように溝になじませていきます。
作業が終了しました。
シワが消えてピッタリ張り付いています。
さすがに破れてしまっていますが、この時点でパニックになってはいけません。
破れた部分は塗装でタッチアップします。
ちなみに、このデカイ三角形は「敵味方識別帯」。
デカールが古いのか、このような細いラインは、何もしなくてもポロポロちぎれます。
ここであきらめちゃイカン と自分に言い聞かせます。
筆を使って水分を足し、水の表面張力で浮くようにしてからキットの上でそっと動かします。
モチロン、動かしている間にもちぎれます。
水に漬けている時間が長くなるので糊が取れてしまい上手く貼れなくなりますが「マークセッター」という専用の糊があるので大丈夫。何とかなるはずなんだ。
ほらほら~。ちゃんと一本の線になってるでしょ?
完璧じゃなくてもいいの。
「失敗を修正できた」って言う経験が大事。
基本塗装を終え、つや消しのトップコートを吹いたところ。
そしてパネルラインにスミ入れして完成。
こうして見ると、スジボリの効果が良く分かるね。
尾翼のドクロマークはタミヤの疾風から拝借。
松本零士さん風で気に入っていたので。
初めてのスジボリで、「上手く行かない」と一度は諦めてしまったけれど、こうして見ると悪くないんじゃないかな、と。
次はスジボリなしで作って見たいな。







