1月22日
秀子の家庭が住んでいる町から介護度のチェックのために人が来た。
介護2度は貰えそうだ。
秀子は夜中も2-3時間続けて眠った。
1月23日
自宅介護を担当する病院の主治医、ケアマネージャー、看護師、介護師がやって来た。別室でスタッフとミーティングをした。
日中、秀子は余りに静かだった。横臥しているというよりうつ伏せになるほどにベッドにひれ伏している。目も閉じたままだ。
私は何かが起こったのではないかと思ってK医師を呼んできた。
「〇〇さん」とk医師は秀子の苗字を呼んだ
「〇〇さん」K医師は優しく、でもはっきり呼んだ。
秀子は今目覚めたかのように大きな、綺麗な目で、「ハイ」と答えた。その目はとても綺麗に澄んでいた。
1月24日
「よく眠った」っと言って秀子は目を覚ました。
朝食に食パン、コーンポタージュ、サラダを食べる。
私がベッドの傍でお茶ずけを食べていると
「ヨウコ姉さん、私も少し食べたいな」と秀子が甘える。
「いいよ」、スプーンを持ってきて、秀子の口に運ぶ。
左を下にしたままで食事をするので、左の顔の下に何時もタオルを敷いてある。これをこまめに取り変えなければ成らない。飲み物、食べ物が落ちるからだ。
午後から輝夫と蘭子がやって来た。
「フィンダンドのおばちゃーん」
食事を終えて、食器を廊下に運んでいる私の耳に聞こえてきたのは、
蘭子の声だ。久しぶりだ。手を振っている。
「蘭ちゃん、元気だった?」
「うん、 げんきだった」丸い顔で綺麗な歯をしている。
ホッペが丸くて可愛い。
「ママ」 と病室に入ろうとする蘭子を抱き上げて、アルコールで手をあらわせた。
「すみません」と輝夫が礼を言う。抱いた蘭子を降ろすと
「ママー」蘭子は秀子の傍に駆けていった。
「蘭ちゃん」秀子は小さく蘭子を呼んで手を差し出す。
「お、秀子さん、どう?調子は」と輝夫が明るく話しかける。
「うん」 秀子は嬉しそうでは在るが、言葉少なく答える。
「土曜日にさ、家に帰ることに成ったよ。
明後日の午後1時くらいに病院を出るからね」
「うん、有難う」
土曜日、運転を買って出てくれたのは妹、美佐子の夫、秀樹だった。
美佐子も車に同乗してくれることになった。
看護師の美佐子が居る事はとても心強かった。
その日には秀子の自宅には母と妹の久子が自宅を掃除して、準備を整える事になっている。ベッドの搬入はすでに電話で連絡がついている。明日には秀子のアパートに搬入される手はずだ。
輝夫は色々な手はずの事を私と
打ち合わせをして帰っていった。
もっと秀子の傍に輝夫が居てくれたらと私は思う。
父母たちもきっとそうに違いない。仕事と蘭子の世話で忙しいのは分かっていたが、秀子に残された時間は長くないはずだ。
こんなときふと男性は女性より強くないのだなーと思う。
私の手術のときも、病人の私より青い顔をして、入院手続きを待っていたアキの姿を思い出した。
夕方の静かになった病室で、
「秀子さん、秀子さんの好きな色はなーに?」と聞いてみた。
長い人生、姉妹弟の仲で一番長く秀子と一緒に生きてきたが、秀子の好きなものについて良く知らない気がしたからだ。
「ブルー」
と秀子は答えた。青ではなくブルーと答えた。
「じゃ、好きな花は?」
「コスモス」すんなり答えた。
「じゃ、好きな鳥は」
「ツバメ」
「じゃ、好きな人は?」秀子は少し黙って考えた。
困って居るように見えたので助け舟を出した。
「ヨウコ姉さんのこと 好き?」と聞いてみた。
「、、うん、好きだよ。 でも一番好きなのは 輝夫さん。」
「輝夫さんが一番好き」
と私の顔を見て、真剣な大きな瞳で答えた。
今日もブログを訪ねて下さり有難うございます。夫婦の絆は美しいものですね。どんな時も懸命に愛を織り上げて美しい色をした絆を築きたいですね。皆様今日も元気でお過ごし下さい。感謝
秀子の家庭が住んでいる町から介護度のチェックのために人が来た。
介護2度は貰えそうだ。
秀子は夜中も2-3時間続けて眠った。
1月23日
自宅介護を担当する病院の主治医、ケアマネージャー、看護師、介護師がやって来た。別室でスタッフとミーティングをした。
日中、秀子は余りに静かだった。横臥しているというよりうつ伏せになるほどにベッドにひれ伏している。目も閉じたままだ。
私は何かが起こったのではないかと思ってK医師を呼んできた。
「〇〇さん」とk医師は秀子の苗字を呼んだ
「〇〇さん」K医師は優しく、でもはっきり呼んだ。
秀子は今目覚めたかのように大きな、綺麗な目で、「ハイ」と答えた。その目はとても綺麗に澄んでいた。
1月24日
「よく眠った」っと言って秀子は目を覚ました。
朝食に食パン、コーンポタージュ、サラダを食べる。
私がベッドの傍でお茶ずけを食べていると
「ヨウコ姉さん、私も少し食べたいな」と秀子が甘える。
「いいよ」、スプーンを持ってきて、秀子の口に運ぶ。
左を下にしたままで食事をするので、左の顔の下に何時もタオルを敷いてある。これをこまめに取り変えなければ成らない。飲み物、食べ物が落ちるからだ。
午後から輝夫と蘭子がやって来た。
「フィンダンドのおばちゃーん」
食事を終えて、食器を廊下に運んでいる私の耳に聞こえてきたのは、
蘭子の声だ。久しぶりだ。手を振っている。
「蘭ちゃん、元気だった?」
「うん、 げんきだった」丸い顔で綺麗な歯をしている。
ホッペが丸くて可愛い。
「ママ」 と病室に入ろうとする蘭子を抱き上げて、アルコールで手をあらわせた。
「すみません」と輝夫が礼を言う。抱いた蘭子を降ろすと
「ママー」蘭子は秀子の傍に駆けていった。
「蘭ちゃん」秀子は小さく蘭子を呼んで手を差し出す。
「お、秀子さん、どう?調子は」と輝夫が明るく話しかける。
「うん」 秀子は嬉しそうでは在るが、言葉少なく答える。
「土曜日にさ、家に帰ることに成ったよ。
明後日の午後1時くらいに病院を出るからね」
「うん、有難う」
土曜日、運転を買って出てくれたのは妹、美佐子の夫、秀樹だった。
美佐子も車に同乗してくれることになった。
看護師の美佐子が居る事はとても心強かった。
その日には秀子の自宅には母と妹の久子が自宅を掃除して、準備を整える事になっている。ベッドの搬入はすでに電話で連絡がついている。明日には秀子のアパートに搬入される手はずだ。
輝夫は色々な手はずの事を私と
打ち合わせをして帰っていった。
もっと秀子の傍に輝夫が居てくれたらと私は思う。
父母たちもきっとそうに違いない。仕事と蘭子の世話で忙しいのは分かっていたが、秀子に残された時間は長くないはずだ。
こんなときふと男性は女性より強くないのだなーと思う。
私の手術のときも、病人の私より青い顔をして、入院手続きを待っていたアキの姿を思い出した。
夕方の静かになった病室で、
「秀子さん、秀子さんの好きな色はなーに?」と聞いてみた。
長い人生、姉妹弟の仲で一番長く秀子と一緒に生きてきたが、秀子の好きなものについて良く知らない気がしたからだ。
「ブルー」
と秀子は答えた。青ではなくブルーと答えた。
「じゃ、好きな花は?」
「コスモス」すんなり答えた。
「じゃ、好きな鳥は」
「ツバメ」
「じゃ、好きな人は?」秀子は少し黙って考えた。
困って居るように見えたので助け舟を出した。
「ヨウコ姉さんのこと 好き?」と聞いてみた。
「、、うん、好きだよ。 でも一番好きなのは 輝夫さん。」
「輝夫さんが一番好き」
と私の顔を見て、真剣な大きな瞳で答えた。
今日もブログを訪ねて下さり有難うございます。夫婦の絆は美しいものですね。どんな時も懸命に愛を織り上げて美しい色をした絆を築きたいですね。皆様今日も元気でお過ごし下さい。感謝