クリスマスも過ぎて、新しい年が真近に迫っていた。
秀子が入院している病院の看護婦をしている美佐子は良く時間があるごとに秀子の病室をたずねてきてくれた。出勤前や夜勤明けには必ず顔を出してくれた。
「姉さんたちでこれ食べてね」
ある朝出勤の前に美佐子が現れた。
美佐子が持ってきてくれたのは黒塗りの重箱に入った美佐子手製のお弁当だった。
中にはいろんな野菜ともち米を炊いたオコワとお煮しめが入っていた。焼き魚、とんかつ。
そして季節を感じさせる南天の葉と実が添えられていた。
何と言う心尽くしだろうか。美佐子の心に感動した。
秀子は寝たっきりで外に出ることも出来ない。そして私は長年の海外暮らしでオコワと南天は珍しく、とても嬉しかった。
「すごーい。美味しいね」
「うん、おいしい」
「南天を入れるなんて美佐子さんらしい」と言いながら、
私が重箱を持ちながら横になった秀子の目線でも見えるように重箱を支えて、秀子と一緒に食べた。
秀子は箸を自分で持って食べようと努力したが、長い間は出来ないので私が食べさせる。
看護婦たちが入室してくる。
重箱を抱えながら談笑している私と秀子を見て、
「姉妹が仲良くていいですね」
と微笑んだ。
私は美佐子が仕事が終わる頃を見計らって電話を入れた。
「美佐子さん本当に有難う。南天の葉と実を入れるなんて素晴らしい発想だよ!」
「すごーく美味しかったよ」と秀子も電話口で言う。
「ほんとにスゴイ!」
「せからしか!(うるさい)」
と言いながら美佐子は満足そうに電話の向こうで笑っている。
重箱の中身が美佐子の心を表していた。
人名地名は架空のものです。
今日もブログを訪ねて下さり有難うございます。皆様が今日も元気で過ごされますように。
秀子が入院している病院の看護婦をしている美佐子は良く時間があるごとに秀子の病室をたずねてきてくれた。出勤前や夜勤明けには必ず顔を出してくれた。
「姉さんたちでこれ食べてね」
ある朝出勤の前に美佐子が現れた。
美佐子が持ってきてくれたのは黒塗りの重箱に入った美佐子手製のお弁当だった。
中にはいろんな野菜ともち米を炊いたオコワとお煮しめが入っていた。焼き魚、とんかつ。
そして季節を感じさせる南天の葉と実が添えられていた。
何と言う心尽くしだろうか。美佐子の心に感動した。
秀子は寝たっきりで外に出ることも出来ない。そして私は長年の海外暮らしでオコワと南天は珍しく、とても嬉しかった。
「すごーい。美味しいね」
「うん、おいしい」
「南天を入れるなんて美佐子さんらしい」と言いながら、
私が重箱を持ちながら横になった秀子の目線でも見えるように重箱を支えて、秀子と一緒に食べた。
秀子は箸を自分で持って食べようと努力したが、長い間は出来ないので私が食べさせる。
看護婦たちが入室してくる。
重箱を抱えながら談笑している私と秀子を見て、
「姉妹が仲良くていいですね」
と微笑んだ。
私は美佐子が仕事が終わる頃を見計らって電話を入れた。
「美佐子さん本当に有難う。南天の葉と実を入れるなんて素晴らしい発想だよ!」
「すごーく美味しかったよ」と秀子も電話口で言う。
「ほんとにスゴイ!」
「せからしか!(うるさい)」
と言いながら美佐子は満足そうに電話の向こうで笑っている。
重箱の中身が美佐子の心を表していた。
人名地名は架空のものです。
今日もブログを訪ねて下さり有難うございます。皆様が今日も元気で過ごされますように。