ある晴れた秋の日に美佐子が美容師をしている舞香を連れてやってきた。
美佐子は口が肥えていて美味しいものには目が無かった。国立病院の看護婦をしながら子どもを5人育てた。美佐子の夫は工務店を父親から相続して一人でやっている。美佐子は5人目に男の子四郎を生んだ。夫の秀樹は「やっと男の子を授かった。」と大層喜んだ。
しかし、数ヶ月経った頃から母乳を受け付けなくなった。発育は遅れ、寝返り、独り立ちや歩くのも3歳過ぎても出来なかった。知恵も遅れていた。しかし美佐子は逞しかった。どんな所にも四郎を連れて歩いた。
皆で温泉へ行ったときにも四郎を隠そうとはしなかった。そして周りの人に四郎から挨拶をさせた。
心の中で私は美佐子のそんなところを尊敬している。
「今日は舞香を連れてきたよ。秀子姉さんも髪スッキリしたかやろ?」
「こんにちは。」と舞香が可愛い顔を見せた。
「舞香ちゃん、秀子おばちゃんの次に私も切って貰っていい?」
「良かですよ。」と舞香が答えた。
「秀子姉さん、これ自然酵母
で作ったパンだよ。食べて見て。美味しかよ。それから、これは混ぜご飯美味しそうだったけん買って来たよ。」
「ありがとう。美味しそうね」
パンは余り膨らんではいなかったが健康によさそうだった。混ぜご飯はつややかに光って母さんの手作りのようだった。
秀子は久しぶりに髪を切って貰っていた。髪を切るために髪をアップすると秀子の首の細さが際立った。髪を濡らすと、「寒い、寒い。」といった。熱でもあるのだろうか?体がひえやすいのだ。私は薄いスラックスを履きTシャツを着ているが、秀子は温かい10月の日差しの中、良く陽のあたるリビングでも厚いトレーナーのズボンをはいている。靴下は冬の厚いものだ。
私の記憶ではこのときが秀子の最後の散髪になった。髪の中に混じる白髪を気にしていたが、秀子の髪は太くつややかだった。
温かい日差しの入る秀子のアパートのリビングで秀子と美佐子、舞香、エリカ、蘭子一緒に美佐子が買ってきた自然酵母で作ったパンとおいしい混ぜご飯を楽しく食べた。
★人名、地名は架空のものです。
美佐子は口が肥えていて美味しいものには目が無かった。国立病院の看護婦をしながら子どもを5人育てた。美佐子の夫は工務店を父親から相続して一人でやっている。美佐子は5人目に男の子四郎を生んだ。夫の秀樹は「やっと男の子を授かった。」と大層喜んだ。
しかし、数ヶ月経った頃から母乳を受け付けなくなった。発育は遅れ、寝返り、独り立ちや歩くのも3歳過ぎても出来なかった。知恵も遅れていた。しかし美佐子は逞しかった。どんな所にも四郎を連れて歩いた。
皆で温泉へ行ったときにも四郎を隠そうとはしなかった。そして周りの人に四郎から挨拶をさせた。
心の中で私は美佐子のそんなところを尊敬している。
「今日は舞香を連れてきたよ。秀子姉さんも髪スッキリしたかやろ?」
「こんにちは。」と舞香が可愛い顔を見せた。
「舞香ちゃん、秀子おばちゃんの次に私も切って貰っていい?」
「良かですよ。」と舞香が答えた。
「秀子姉さん、これ自然酵母
で作ったパンだよ。食べて見て。美味しかよ。それから、これは混ぜご飯美味しそうだったけん買って来たよ。」
「ありがとう。美味しそうね」
パンは余り膨らんではいなかったが健康によさそうだった。混ぜご飯はつややかに光って母さんの手作りのようだった。
秀子は久しぶりに髪を切って貰っていた。髪を切るために髪をアップすると秀子の首の細さが際立った。髪を濡らすと、「寒い、寒い。」といった。熱でもあるのだろうか?体がひえやすいのだ。私は薄いスラックスを履きTシャツを着ているが、秀子は温かい10月の日差しの中、良く陽のあたるリビングでも厚いトレーナーのズボンをはいている。靴下は冬の厚いものだ。
私の記憶ではこのときが秀子の最後の散髪になった。髪の中に混じる白髪を気にしていたが、秀子の髪は太くつややかだった。
温かい日差しの入る秀子のアパートのリビングで秀子と美佐子、舞香、エリカ、蘭子一緒に美佐子が買ってきた自然酵母で作ったパンとおいしい混ぜご飯を楽しく食べた。
★人名、地名は架空のものです。