週末の土曜日偕楽園へ行ってきました。
写真多めです。
三年ぶりの野点
お菓子は感染予防のために個包装を水戸市の方で開発してくださったらしいです。
素晴らしい。
風が強くて、お茶杓も、うぐいすで留めている茶筅もゆらゆらと揺れてお手前は大変そうでした。
正客の茶碗は、最近では裏千家ではすっかりお馴染みの、利茶土(リチャード)さんでした。
この写真では満開ですが、見頃は3月10日くらいらしいです
水戸から笠間へ。板谷波山展の最終日なので行かねば。
板谷波山は明治5年(1872)に茨城県下館町(現・筑西市)に生まれました。東京美術学校(現・東京藝術大学 )で彫刻を学んだ波山は、戦前は帝室技芸員として活躍し、戦後は工芸家として初の文化勲章を受章しました。そ の作風は、初期のアール・ヌーヴォーの表現を取り入れたものから、マットな質感が特徴的な葆光彩磁や、青磁や 白磁など多岐にわたります。波山はこれらの表現を、妥協を許さない強い信念のもと91年の生涯に渡って展開しま した。2022年に波山生誕150年を迎えたことを記念した本展では、全国から集まった波山の選りすぐりの名作を一堂 に展示するとともに、故郷・茨城での作品を通じた地元の人々との交流についても紹介し、その多彩な業績をたど ります。
板谷波山の鑑賞ポイントは以下の3つ
1、彫り
2、釉薬
3、模様
です。
彩磁蕗葉文大花瓶」1911年_廣澤美術館蔵
彩磁瑞花祥鳳文花瓶」1916年_MOA美術館蔵
葆光彩磁草花文花瓶」1917年_石川県立美術館
葆光彩磁は、光を包み隠す
葆光彩磁牡丹文様花瓶」1922年_東京国立近代美術館蔵
葆光彩磁鳳凰文花瓶」裏側画像1923年_個人蔵
彩磁珍果文香炉[火舎北原千鹿]」1925年_廣澤美術館
天目茶碗」1944年_筑西市(神林コレクション)蔵
元禄美人」1894年_東京藝術大学蔵
これは藝大の卒業制作。すごいですね。
板谷波山の魅力はその釉薬にあると思うのですが
板谷波山は釉薬の調合を書いてあるのですが
釜の設定温度が書いていないので
その再現が難しいらしいです。
事実、葆光彩磁などの作品の不完全なものが住居から出土されていて
それらが展示されていました。
なかなか作品が出来上がらず生活は苦しかったようです。
色の重ねかたは
友禅と同じような技法で
最初に釉薬を塗って、防腐剤でカバーして防腐剤を焼き落とす
それを色の数ほど回数を重ねる
といった方法をとっていたそうです。
最後に未完の作品が展示されていましたが
本当に根気のいる作業です。
葆光彩磁などを作るのをやめて白磁なども作るようになられています。
茶道具も素敵なものがたくさん。
特に天目茶碗は本当に可愛くて
釉薬がぽってりと垂れていていい景色をしていました。
刺繍帯の図案もされています。
粋ですね。
美術館の外には、映画「hazan」で使われた波山のお宅を再現された
波山工房ロケセットが展示されていました。
大大大好きな
笠間のみどりの風で、栗がたっぷり載った坦々麺を食べて帰りました。