本 茶聖 伊東潤 | sunshineのブログ

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千利休に関する本を読んでみたいと思いながら、

どれを読んでいいやら迷っていましたが

黄金の茶室の表紙をみて手に取ってみました。

 

茶道の本というより、フィクサーとしての千利休から見た戦国の世の話です。

ただ、登場人物は基本的には茶道に縁のある人がメインで

人物像も千利休というフィルターがかかっています。

 

 

この本では、

千利休は茶の湯を武士の心を鎮静させるためのツールとして、

自らが求道してきた茶道を廃れさせ無いように

死をも恐れず翻弄する茶人として書かれています。

 

利休を死に追いやった秀吉は、農民だった頃から美を理解し

いつしか黄金の茶室という、自らの「侘び」を作り出すことによって、

独自の茶の世界を構築するが、その後茶に対する興味を無くし

能の世界へ没頭する。

傀儡師として懐刀だった利休は役目を終え、

死を宣告される。

唯一の反抗は町人でありながら切腹したこと。

 

こんな内容でした。。。

 

登場人物では

伝説の茶人の、丿貫(へちかん)の姿があまりに世捨て人的なのが驚きでしたが

本当の意味での自由な茶を楽しんだ、丿貫はなかなかいい味していました。

 

茶会の様子を記した「山上宗二記」で有名な、山上宗二が

秀吉によって耳と鼻を削がれ打ち首になるところで

秀吉とのやりとりが書かれていましたが。

耳を削がれそんなに相手との話できるのかなと

ちと気になりました。

 

利休から茶道の後継者と引導を渡された、

へうげもので有名な利休七哲の一人。古田織部。

長次郎に沓形と思しき茶碗をオーダーしています。

初めて知ったのでちょっと驚きです。

長次郎って沓形つくったのかな?それとも私の理解不足?

 

利休が切腹の際、最後に使った茶碗が禿とありましたが

へえ。そうなんだ。

 

いろんな意味でてんこ盛りでした。