3月14日。ホワイトディ。
夜8時半。
お店の2階を貸しきってパーティが始まった。
50人集まった。

私は友達のNとSと一緒に居た。
せいちゃんは主催者なので、
私達に挨拶も早々に他の人の所にも回って行った。

でもやっぱり逢えて嬉しい。
「くるみ」って言ってまるめた紙で頭をポンって叩いていった。
それだけで、やっぱり来て良かったと思った。

この時、もうまこっちゃんのことすっかり心から離れてた。

席はくじ引きだったから友達は皆バラバラに。
私の席には女の子1人、男の子5人が既に座ってた。
まじでここ座んの??どうしよぉ…。
すごい戸惑ってた時、ひとりの男の子に見覚えが。

それは春の陣
(春の陣) でせいちゃんと一緒に居た男の子、Fくんだった。
そしてその横にはせいちゃんの友達で一度逢ったことのあるRくんも居た。
久し振りに逢えたのと、知ってる子が居たので
安心して嬉しくて話もお酒も勧んだ。

そして…気づけば相当酔っぱらってた。
結局私の居た席には内輪が集まって、てんやわんやで飲んでた。
時々せいちゃんもこっちにやってきたりした。

Fくんは私の気持ちを知ってるから、
色々せいちゃんのことを話してくれる。
こうやってまた皆で居れることが嬉しくてしょうがなかった。

1次会が終わって、潰れた友達のSをRくんが送って行ってくれた。
結局なぜか残ったのは、50人居た中でせいちゃんと私とFくん。

Fくんはせいちゃんに飲みに行こうって誘ってくれた。
風邪気味やからって断るせいちゃんを無理やりショットに連れて行った。
でもとにかく私は一緒に居れて嬉しい。

酔っぱらって、何かウダウダせいちゃんに言ってた。
電話しても出ないとか、もう振られてるし、とか…。
今考えたらかなりうざいなぁ…ってこといっぱい。

でもせいちゃんはいつもはっきり嫌とは言わない。
それが私の諦めの悪さを増加させてることわかってるハズやのに。
酔った気分の中でたびたび困った顔をするせいちゃんが見えた。

結局私はその日Fくんに送ってもらうことになった。
最後にもう一回せいちゃんに何か言ってた、私(´ヘ`;)。
相当、呆れてたと思う。

車に乗った私に、
「ちゃんとせいちゃんと話できたか?」
Fくんは聞いてくれた。

そこでせいちゃんからFくんに電話が。
今日はありがとうとかそんなことを話してたと思う。

Fくんはまた気をきかせて、
「せいちゃんちまわってくか?」って私に聞いてくれた。
「くるみ連れてせいちゃんち行く」ってせいちゃんに電話で言ってたように思う。

でも、はっきり聞こえなかったけど、
「もう眠いから。」みたいな答えが返ってきてた。

「もぅいーよ、Fくん。」
これ以上、困った顔を見るのはつらいよ。
私にはせいちゃんを動かせない。

それから何か話をしながらFくんは私の家に向かった。

何を思ったか、私は右手をFくんに差し出してた。
Fくんの左手は私の手を握りしめた。

「これ、何?」
Fくんが聞いた。

「手、繋ぎたかっただけ。」


なんでその時、そうしたのかわからない。
なんでそうしてしまったんやろう。

酔ってた?
寂しかった?
つらかった?
好きやった?
忘れたかった?

その日、Fくんと朝まで居た。







仕事の忙しい時期が終わった。
家に早く帰ると寂しいキモチが込み上げる。

まこっちゃんと3度目。
一緒にダーツをしに行った。
ダーツバーにはまこっちゃんの知り合いがいっぱい居た。

帰り道、ずっと手を繋いでいた。
そしてキスした。

4度目。
まこっちゃん家へ行った。

あったかいと思ってた。
でも…何か違うって感じ始めた。

信用できなくなった。
一番の原因は仕事。
そして態度の変化。

「早く逢いたい」ってくるメール。
嬉しいのかわからない。
「なんで逢いたいん?」
意地悪な質問をした。
「お気に入りやから。」

薄っぺらい言葉。
そう捉えてしまう。

心が離れいく。


そんな時、ホワイトディにパーティがあった。
せいちゃん主催の大人数で飲もう企画。

せいちゃんに逢いたい気持ちはどうしても変わらない。

でも、まさかこんなことになるなんて。
最低最悪。


そんな出来事を起こしてしまった。






まこっちゃん(Mクン)達とスノボに行ってから2週間。
バレンタインの日。
せいちゃんと逢った日。

今年はお世話になってる人達に、
私は一言添えて、チョコレートやらお酒やらを渡した。
まこっちゃんにも、友達を通じて渡して貰った。

まこっちゃんに宛てた手紙は、
何度も考えて書き直した手紙。
『旅行、 素の自分で居れて、
 すごく楽チンで楽しかった。
 まこっちゃんが居てくれたから。
 まこっちゃんのことを私はすごく信用してる。
 ずっとずっとそんなまこっちゃんで居て欲しい。』

精一杯、素直な気持ちを書いた。
まさか、その後せいちゃんに逢って心が動くとは知らずに。

5日後、まこっちゃんからありがとうメールが着た。
めちゃめちゃ喜んでくれてた。
ホッとした。

その3日後。
初めて2人で逢うことになった。
スノボで逢ってから1ヶ月経ってた。

最初のまこっちゃんの印象は、
やんちゃそうで、落ち着いてなさげ。
でも実際2人であってみると、
意外に喋らないし、落ち着いてる。

2人で買い物に行って、その後ご飯を食べた。
まこっちゃんの知り合いのお店。
店長さんに、「だれ?」って聞かれて、
「客A」って答えるまこっちゃん。
「初めまして、Aです」って答える私。
こんなだったけど、ちょっと嬉しかった。
知り合いのお店に連れてってくれるってことが。

帰りに、お店から電話かかってきて、
まこっちゃんは仕事に戻らないといけなくなった。

帰り道、まこっちゃんが言った。
「僕はくるみのこと、好きやで。」
私も好きって答えた。
素直になれるまこっちゃんの隣に居心地のよさを感じた。

手を繋いでくれた。
あったかい手。


この手を、また離すときがくるのかな。

私は二の足を踏んでる。
別れのことばかりを考えてる。

好きになりたくない。



Mクン(自分 )はお店のマスターをしている27歳。
友達の知り合いのお店で、そこに一度遊びに行った。
その後、1月末にお店主催でボードツアーが行われた。
私と友達は一緒に参加した。

9月にお店に行って以来、Mクンに逢うのは2度目だった。
坊主頭だったのに髪の毛が伸びてた。
Mクンは私をちゃんと覚えてくれてた。

Mクンは私の性格をわかってる。
だから、私は素の自分を出した。
多分、偽ってもこの人にはわかってしまう。
そう思ったから、素直になった。

言いたい事もやりたい事も、
皆に対する接し方もとても自然だったと思う。

Mクンは何かと私に話しかけてくれた。
冗談まじりで変なことを言ったり。
意地悪なことや、たまに優しいこととか。
気使いやサンだから。
ちゃんと馴染めてるのか気にかけてくれてたんだと思う。

お陰ですごく楽しい旅行になった。
夜はいっぱいお酒飲んで皆とワイワイ。
色んな子と仲良くなれた気がした。

素直なこと。
それは偽らないこと。
自分が自分でいれること。
楽しいと感じること。
そして、優しくなれること。

それを教えてくれてるMクン。



その日から私はちょっとだけMクンのことが気になった。






バレンタインの日から数日後。
せいちゃんから飲み会するから来てってメールがあった。

私は酔ってたせいで全く知らなかったが、
あの日、せいちゃんは他の子達と連絡先を交換してた。
それを聞いただけで泣きそうになった。

悲しいキモチをまた感じるのが嫌やった。
でも、行ったらせいちゃんに逢える。

複雑なキモチ。
一番親友に相談した。

「自分がしたいようにしぃ。
 私やったら行くけどなー。
 逢いたくて行って傷ついても、
 行かへんと後悔するよりは
 えーんちゃうん。」

「行くよ」って返事をした。
せいちゃんにメールを送っても着信を残しても反応はない。

私の頭を優しく撫でても、ギュってしたとしても、
それは特別なことじゃなかった。
誰にでも同じようにできるんだ。

そう思うようにしようとした。