近藤誠さん教えて下さいもしわたしがあなたの奥さんならば | Just a diary

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近藤誠さん、もしわたしがあなたの奥さんだったとして、あなたはわたしにどんな答えをくれるのでしょうか。

夏バテで食欲不振と思っていたのが、とうとう固形物を食べても吐くようになり、カロリーメイトをカロリーメイトの飲料で流し込むような状態になったわたしが、近くの総合病院を受診したのは2年前の9月22日でした。

血液検査で異常は無いと言われましたが、思い詰めたわたしの様子に、担当した医者が言いました。「今日は消化器科の医師がいないので。明日また来て下さい」

翌日長時間にわたった胃カメラの検査を終え、後主治医となるZ医師がわたしに言いました。


「胃がんです。状態が良くありません。すぐに手術をします」


あまりに突然の事に事態が飲み込めず呆然としました。その時はまだ仕事をどうしようとか、連絡をどこにしようとか、すぐ手術をすることが考えられませんでした。

「手術少し待ってもらえませんか」

温厚なX先生の顔が曇ります「待てません」


あーーー手術しないと死んでしまうんだ。


「もし手術しないとどれくらいですか」


先生答えてくれません。

「何ヵ月とか…………」

先生の目がそうなんだと言っています。


胃カメラの際に採取された組織はスキルス胃がんステージⅣ、胃の下部にできたがんは、腸に繋がる部分を圧迫して、食べ物を送り出せなくなっていました。

短い間に痩せたのも、ほとんど絶食状態で仕事をしていたのだから無理もありません。

あのまま放置していたらわたしは全く食べ物を受け付けず衰弱していったでしょう。

もしそんな状態のわたしが、あなたの妻だったら、あなたの娘だったらあなたの妹だったら、

あなたは「がんは転移しないものはがんもどきなんだから放っておいたら良い」と言うのでしょうか。

がんは手術したら回りに散らばってしまうからしないでいい。

何も食べられず、ただただ弱っていく相手にそう言えるのでしょうか。

あの時手術しなけれは今こうして生きていません。自分のことです。わかります。

2年経って腹膜播種がみとめられました。

まだ言いますか、「手術したから広がったんだ」って。


抗がん剤は毒だから止めろって。


あなたに患者の気持ちはわかりませんね。当たり前です。医療従事者なんですから。

ではお聞きします。医療従事者のあなたの唱える数々の妄言に惑わされる患者の気持ちや家族の気持ち、

がんがあっても生きていきたい生きていこう、もう少し家族や愛する人との時間を延ばしたいという切実な思いが、あなたにわかるでしょうか。


あなたがご自身の考えを正しいと思うなら、数々のデータを示し、ベストセラーなんか目指さずに患者に向き合って下さい。


妻でも娘でも妹でもないわたしより。