私の若いころは

痩せこけたガキでしたが

野山を遊び回っていました。

 

遊びの対象は

竹藪、小川、林などで

 

竹藪では

そこにある竹で竹笛、孟宗竹の水鉄砲・猿のぼり、

細い竹では釣り竿・紙鉄砲など。

 

小川では

夏はプール替わり・川釣り、

或いは網で小鮒・ハエ・ドジョウ・ナマズ・ドンコなど

掬い朝から夕方まで。

飛べそうな川幅を見つけると

走り幅跳びの真似です。

飛び損ねてずぼっと川のぬかるみに

ハマることは幾度としれず。

何度も何度も今度こそはとチャレンジしたものです。

 

林の中では

むくの木を見つけては

よじ登り椋実をちぎりおやつ代わりにしました。

竹林の中では

竹林の竹を利用して

椿の大木の枝に乗り移って遊びました。

 

アキの日の稲刈り時期は

終盤の田んぼで籾殻焼きが始まると同時に

待ってましたとばかり、自宅にあるサツマイモを持ち出し、

黒く焦げた籾殻の山の中にそれらを投げ入れ

焼きあがるのを今か今かと待っていました。

その焼きあがった焼き芋のおいしさと言ったら

言いようのないものでした。

 

5~6歳になると

近所の遊び友達は皆幼稚園に通うようになり、

ますます一人遊びに熱中するようになり、

夕方食事時になるまで

鉄砲玉のように家には帰りませんでした。

自然の遊び場は子供にとっては無尽蔵でした。