百畳くらいの図書館の中は

受験生など若者たちが大勢押しかけ、

満員だ。

 一見ざわついているだろうと

みんなは勝手に想像するだろうが

以外にもそこは静まりかえっていた。


そこで私は一心不乱に数ⅡBの問題解きに

没頭していた。


 ちょっと疲れを感じ、

ふとテーブルの真向かいを何気なく静止していた。

頭の中は疲れでボーっとしていた。


その目の前に

妙に懐かしい雰囲気で、

且つ

瑞々しい雰囲気を漂わせた

若く美しい女学生が

学習に熱中していた。


瞬間、私

は不意を突かれ、

目が点になったかのようだった。

目の前に

数か月に一度

逢うか会わないかくらいの相手だが

その人以外

全く瞼に浮かばないくらい

頭の中は

彼女の姿でいつもいっぱいに満たされていた。

いるのはまさにその人だった。


目の前にいる彼女の姿は、

これまでに見たことがないくらいに

美しかった。


予期しない出会いだったからだろうか?