好み、センスの違いからくる不一致は
なかなかお互いにとっては
乗り越えにくいハードルといえよう。
普通は
同じ共通の好みを持っていれば
食い違いはある程度思いやりで
乗り越えることが出来る。
例えば、
絵画がお互いに好きであれば
私がクールベが好きな時、
相手はミケランジェロが好きでも
歩み寄りは可能だ。
しかし、
違いが生活の幅に
規定されているときは
なかなか難しい面がある。
相手が、繊細でその好みが
服装や趣味、
食べ物の範囲に限られているとき、
グレーや茶系統が大嫌いという人に
私は地味なグレーのスーツを着て
デートに誘ったとしたら
相手は喜ぶだろうか?
一度くらいは辛抱できたとしても
二度三度と続けば
愛想尽かされてしまうに違いない。
私はそこで、
否それは間違っている。
私は人の性格の善し悪しで
貴女を愛したいと思っているのだ。
といって、
いくらアプローチしても
無駄というものだろう。
相手は誠実な人とか、優しい人とか、
野性的な人とか、努力家とか、
まじめな人とか、
人そのものに
あまり価値意識がない場合は
服装とか、
その色合いとか
にしか価値意識が結びつかず、
ひとの好みも自ずと全く食い違ってしまうからだ。
そのハードルを越えようと思えば
人生観を変えてしまうくらいの
高いハードルが必要かもしれない。